青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

電子部品

104-3/3 スイッチング電源

スイッチング電源はエネルギーの変換効率100%に向けて進化が進みます。 パソコンMPUの低電圧大電流化に関し電波新聞2007年10月1日は「MPU電源に代表されるように、出力の低電圧、大電流化と分散化給電への対応が注目されるが、MPU電源では、1.2Vで80…

104-2/3 スイッチング電源の市場規模

スイッチング電源に関し、JEITAは、2010年世界販売高1.72兆円、2006年から2010年まで年平均6.2%の成長を予測しています。 スイッチング電源は、携帯電話のアダプターから基地局電源、あるいはFA機器や半導体製造装置などの産業機器向けまで多岐に亘ります。…

99-2/3 携帯端末用燃料電池

携帯電話などのモバイル機器の電源に関し、燃料電池の足音が聞こえ始めています。 携帯機器の小型電池に関し105でニカド電池からニッケル水素電池を経てリチウムイオン電池へとより高いエネルギー密度を求めての電源シフトを記述しましたが、今はリチウムイ…

99-1/3 発電デバイスで太陽電池と燃料電池

発電デバイスに関し、太陽電池は2000年以降に年率140-150%の勢いで需要急増が続いており、燃料電池も徐々に商業生産が拡大する段階に入りつつあります。 燃料電池は小型よりも大型の実用化が先行し、SOFC(固体酸化物型)が産業用コージェネで、PEFC(固体高分…

98-2/3 蓄電デバイスで電気二重層キャパシタ

電気二重層キャパシタは、2次電池とアルミ電解コンデンサーの間に位置するといえ、車載向けなど大型の開発と実用化に加速度がついてきました。 電気二重層キャパシタ(コンデンサ)は、小型では既にメモリーのバックアップ電源として電話機や無線機、AV機器な…

2007-9-8 97-3/3 リチウムイオン電池の進化

リチウムイオン電池の進化は続きます。電極の活物質や電解質の研究も進んでいます。 上述の村田製作所が開発し出展した電子部品用のチップ2次電池に関しレアメタル・ニュース2007年4月16日付は「セラミック製の固体電解質を使用した2次電池は世界初。このチ…

2007-9-8 97-1/3 小型二次電池 / ニカド・ニッケル水素・リチウムイオン

充放電ができる小型2次電池は1960年代のニカド電池で普及し、1990年代のニッケル水素電池で需要が飛躍的に高まり、続くリチウムイオン電池で更に加速され、2000年以降は、大型2次電池の分野でも高性能化への需要が高まっています。 人類最古の2次電池は、西…

96-1/3 蓄電デバイスのリチウムイオン電池

リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いだけに安全コストが嵩む電池ですが、利点が大きいので需要が増え続けています。 筆者/青草新吾は1996年3月に当時のソニー電池研究所の所長/西美緒氏の講演をマイアミの国際会議で拝聴したことがありますが「安全性…

91-3/4   ハイブリッド車はコストの半分近くが電子部品

自動車は環境・安全・快適のベクトルでエレクトロニクス化が進みます。中でもエコカーを代表するハイブリッド車ではコストの半分近くが電子部品だそうです。 ハイブリッド車そのものは古くから存在していたそうですが、スパイラルに進化した今のハイブリッド…

2007-06-16 86-3/4 マテリアル系生産財

マテリアル系生産財による部材の競争戦略に関し、東証上場で愛知県尾張旭市のMRUWAや京都市のクリーンベンチャー21の事例が参考になります。 MARUWAは回路部品用のセラミック材料からスタートして今は電子部品の製造までを手がけています。日系ビジネス2007…

2007-06-16 86-2/4 電子部品の内訳で受動部品 村田製作所やTDK

電子部品の内訳で、受動部品については村田製作所やTDKのような素材から部品までを一貫加工する企業の強さが際立っています。 日本生まれの素材に関し、日本で発明されたフェライトを世界で初めて工業化したのがTDKで、チタン酸バリウムを使った積層セラミッ…

83-3/3 薄型テレビの派生需要で生産財

薄型テレビの登場で、様々な電子部品からプラチナのような貴金属に至るまで、様々な需要とイノベーションが派生しています。 FPDの総出荷面積に関し、富士キメラ総研は、2006年の6千9百万平方メートルが2011年には1億2千万平方メートルに拡大すると予測して…

自動車分野の特殊鋼や車載電装デバイスなど、情報通信分野で携帯電話やパソコンなど、デジタル家電分野で薄型テレビなど・・の生産好調でレアメタルの輸入も増加傾向にあります。

レアメタル輸入に関し、レアメタル・ニュース2007年2月16日付は「2006年度実績(速報値)は1兆7千億円。対象は貴金属を除く184品目でCIF日本ベース。内訳は金属・化学品61百億円、金属鉱石49百億円、ニッケル地金・展伸材15百億円、触媒10百億円、レアアース4…

耐久消費財の自動車に関し、1970年代の排ガス規制を端緒として進化が始まった電子化ですが、ハイブリッド車や環境対策ディーゼル車が登場し、C&C技術の進化でテレマテックスも加わり、自動車の電動化・電子化・情報化の流れに弾みがついています。

自動車は従来のメカトロニクスの基盤の上に重畳的にエレクトロニクスが中核技術になりつつあります。自動車の電子化は環境・省エネ、快適、安全、をキーワードに進化してきましたが、ハイブリッド技術とC&C技術の進化は、顧客関連のプロセスと営業プロセスの…

愛知県春日井市の伊原電子工業は超短納期を武器にゲーム機向けの電子基板ビジネスを拡大しています。また62で前述のミツミ電機の9月中間決算発表では「ゲーム機向け電子部品の販売が収益拡大に寄与」と報道されています。

半導体産業新聞2006年11月8日付で伊原電子の代表取締役専務の伊藤嘉高氏は「超短納期を生かした最大のビジネスは、ゲーム機向けの電子基板だ。生産は韓国のメーカーに一部委託し、伊原の国内工場で仕上げる量産ビジネスを構築し、月間3-4千㎡で推移。加工ス…

液晶テレビのパネルで使われるバックライトに関し、CCFL(冷陰極管)、LED(発光ダイオード)、HCFL(熱陰極管)の三つ巴の需要争奪戦を例題として、生産財取引における顧客関連のプロセスと営業プロセスに係わる事例を考察することができます。

消費財と生産財の違いとは、生産財取引では顧客関連プロセスと営業プロセスが7と35で前述の組織的購買に対して形成されること、組織的購買の判断基準が51で前述のQCDSで最近ではE(環境)などが加わりつつあり、64で前述の競争が競創でもあること、等々です。…

液晶テレビのパネルで使われるバックライトに関し、コストパフォーマンスに優れるCCFL(冷陰極管)への対抗馬としてLED(発光ダイオード)の下馬評が高いのですが、フィリップス社のHCFL(熱陰極管)の登場で、更に混沌としてきました。

レアメタル・ニュース2006年10月16日付は「経産省機械統計によるとバックライトの国内生産が2000年からの5年間で3.6倍の4億9千8百万個に急拡大した・・松下電器照明社の重西孝仁SBUマネージャーはCCFLとLEDの比較に関し、CCFLの発光効率はLEDに比べ約1.5倍。…

液晶テレビの画面品質を左右するバックライトの冷陰極管(CCFL)で日本勢はシェア7割とみられます。

17で前述の泉谷渉氏は著書(電子材料王国ニッポンの逆襲)で「薄型ディスプレー向け電子材料の日本製シェア7割。エレクトロニクス分野で日本は電子材料で復活を果たす」と述べておられますが、マテリアル系生産財の電子材料を駆使したバックライトでは、世界ト…

電子化が著しい車載用途と携帯電話機に関し、中原捷雄氏は次のような情報を披瀝してくれました。

車載基板に関し、電子基板の上位60社の平均で車載は2−5%ぐらい。それも音響などが多い。最大手は米国のリアシス社で年商280億円規模、日本のCMKが250-260億円ぐらい、泰国のKCEが100億円規模・・。エンジンコントロールや厚銅基板は、日本勢が強い。…

日系企業が世界シェアの7割を獲得している電子部品の各社(京都企業で京セラ・日本電産・村田製作所・ロームなど、半導体パッケージングで新光電気・イビデン・日本特殊陶業・・)の競争戦略に関し、産業アナリストの林隆一氏が電子材料2005年4月号に寄稿してくれた次の戦略モデル分類が参考になります。

産業アナリストの林隆一氏は、電子部品15兆円の受動部品・変換部品・接続部品の分野で、持続的に成功してきている企業を以下のように分類しています。 日本電産・京セラ・イビデンが、誰よりも早く当たり前のことを当たり前に行う[シンプルルール戦略]。…