青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

ISO9001の2000年版では顧客関連プロセスが規格の要求事項になりました。

ISO9001顧客満足を実現するための経営ツールなのだから顧客関連プロセスを重視するのは当然なのですが、もの作りで世界をリードする多くの日本企業が抱えるボトルネックが実はここにあり、多くの企業がトップダウンの改善改革に乗り出しています。

プロセスマネジメントは、オリンピック出場のマラソンランナーやプロ野球選手の訓練では当たり前に行われていますが、多くの日本企業の販売部門ではまだまだ個人芸の結果オーライ的なボス管理(マネジメントとは似て非なるもの)がのさばっている、というのが現実でしょう。日本企業では「お客様は神様です」などととんでもない非論理的・非科学的なことをいう人達や、「売れてナンボの営業、押し込め!」などと見当違いで非道徳的・非倫理的なことをいう営業ボスが跋扈していたりします。多くの日本企業にとって見過ごせない課題として登場してきているのがホワイトカラーの生産性向上であり、そのためには営業プロセス可視化と営業部門におけるプロセスマネジメントの習慣化が欠かせません。この点においてISO9001による顧客関連プロセスの規格化は、営業プロセスの改善・改革を進めていく日本企業、特に中堅・中小企業にとっては後押しの追い風といえましょう。