青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

生産財営業のもうひとつの主要キーワードである関係性で、経営資源のベクトルを示す関係性コンピタンス戦略については、両極モデル(顧客適応戦略・標準化戦略)が優れたモデルだと思います。経営の現実検討の上で優れものの思考ツールだと考えます。

経営資源に恵まれているはずの大企業は「何もしなくて衰退する」が、逆に経営資源に乏しい中堅中小企業は「あれこれやりすぎて破綻する」・・・は数々の事例で証明されています。この「関係性コンピタンス戦略」がない企業は、限りがある自社組織の経営資源のマネジメントができずに衰退していくことになります。

両極モデル(顧客適応・標準化)」に関しては、神戸大学の高嶋教授がその著書「顧客適応戦略と標準化戦略」で、経営の方針展開の計画と効果測定を推進する上で、非常に有効性が高いモデルを提供してくれていると考えます。2003年に八重洲ブックセンタでこの本を見つけたときは、自身の経験の中で沸々としていたことが体系的に事例研究されていて、復路の新幹線の中と帰宅後の自宅で一気に読み込んだのを覚えています。
参考文献ASIN:480510757X生産財の取引戦略―顧客適応と標準化」(高嶋克義)