自動車の電装化・電子化・ハイブリッド化とともに、複合成型(インサート成型)で組み立てられた部品の搭載個数が増え続けており、樹脂製品や伸銅品の1台当たり使用量が増え続けています。
絶縁材の樹脂製品(ベースポリマー・コンパウンド・フィルムなど)でも日本企業がリードする品種が増えてきています。例えばECU(電子制御ユニット)は、1台当たり10−40個も搭載されるようになってきていますが、更に増え続けていく基調にあります。スーパーエンプラのPPS(ポりフェニレンサルファイト)は、元々はフィリップス社が電機用途で開発したらしいのですが、今では世界シェアの殆どを日本企業が維持しています。PPSの製造企業は大日本インキ、東ソー、東洋紡、東レ、ポリプラスチックス、出光興産、・・などです。
導電材の伸銅品(銅の圧延製品)も1台当たりの需要が増え続けています。樹脂と複合成型して使われる需要が多いのが特徴です。例えば、鉛フリー化と半田接合の削減の流れで、接続部品の車載コネクタが多用されるようになっています。高品質の伸銅品は、日本企業が世界の過半を供給していますが、自動車部品向けも同様です。神戸製鋼、三菱伸銅、同和鉱業、三井金属、同和鉱業、日立電線、古河電工、日鉱金属、三宝伸銅・・などです。