青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

太陽電池向けシリコン製品の生産財流通に関し、マテリアル系生産財であるシリコンを製造する企業の各顧客向け調製加工が外部化され、中間財の太陽電池製造企業の前工程の流通加工プロセスとしてのスライス事業が立ち上がって拡大途上です。当分野で加工流通事業を担うのは、東証二部の石井表記や大阪富士工業、及び他数社です。

マテリアル系生産財であるシリコンウエハーの生産財取引に関し、シリコン製造企業と中間財の太陽電池製造企業が取引を決定した後は、シリコン製造企業は、上工程で製造したインゴットを加工母材としてスライス事業者に供給し、前述の加工流通を事業化した各社が、調整加工スライスウエハーを製造し、太陽電池製造企業に供給します。シリコンウエハー製造企業にとっては下工程の調整加工であるスライス加工の外部化であり、太陽電池製造企業にとっては自社のサプライチェーンバリューチェーンで繋がる前工程のスライス加工そのものをQCDS評価の対象とすることで生産コントロールがより効果的に行えるようになります。

福山市石井表記については、同社が技術供与を台湾のMJCプローブ社に行うことで「台湾初のスライス事業が始まる、向け先は台湾の太陽電池製造で最大手のMOTECH社」と、半導体産業新聞6月7日付で報道されています。福山市の石井表記は、自社開発したワイヤーソー、水溶性スラリー、スラリー回収設備の技術蓄積のために、02年から太陽電池ウエハーの受託スライス事業を開始していますが、台湾にも拡張されることになります。
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ジャスダック上場のフェローテックは、CMC(コントラクトマニュファクチャリングサービス)事業で、同社・三井物産東芝セラミックスの3社によるパートナーシップで小口径シリコンウエハーの受託加工ビジネスを展開しています。
フェローテック[ http://www.ferrotec.co.jp/ ]

大阪富士工業は、住友金属の調製加工を受注してきた企業ですが、今は多結晶シリコンのスライシングから洗浄までの工程も受託しています。
大阪富士工業[ http://www.ofic.co.jp/ ]