薄さと面積を追求する薄型テレビの電子基板に関し、テープ基板よりは地味で小粒な需要ですが、片面配線板の需要も増えています。
31[中間財の電子基板でリジッド基板]で前述の通り、京都企業でジャスダック上場の京写は「薄型テレビの需要拡大で、片面板で世界シェア12%ぐらいを確保して世界トップメーカーになった」と半導体産業新聞が報道していました。
電子基板の一カテゴリーである片面配線板でスパイラル展開の事例を確認できます。主要な需要分野だったCRTテレビの生産が海外に流出していきましたが、同様に片面配線板の生産の多くが海外生産に流出し、電子基板に関する統計解釈の多くが「片面基板はローテク製品」として扱ってきました。京写のように国内生産に踏みとどまった片面板のハイテク化と進化が、薄型パネルの出現で急増が続く薄型テレビの国内生産の両方がスパイラルに絡みあって、今また薄型テレビと片面配線板の両方の国内生産の拡大が続いています。