東証上場のパトライトに関し、佐々木会長が下請けから脱出してパトカーをはじめとした回転・表示灯のトップメーカーへと業態転換を遂げた経験談を提供してくださっています。
産経新聞2003年7月7日付で「佐々木会長は、立教大学を卒業してバンクオブアメリカ勤務を経て1968年に両親が経営する佐々木電機製作所に入社。父の寛一さんは早川電機工業の技師から独立。昭和30年には音響機器用のマイクロモータを開発。需要はどんどん増え、供給がおいつかなるほどでしたが、取引契約があいまいだったため、メーカー側はどんどん値下げを要求してくる。食べていけない値段にまでなり、昭和60年には取引打ち切りへと。下請けであるためにずいぶんつらい目に遭ったが、大手との取引を通じて経営管理や品質管理などの手法を学んだことは大きかったと思う。そして大手と決別したことで今のパトライトへと業態転換が進んだ。『大企業に隷属していた会社は皆。我々と同じ目に遭った』と顧みる」と紹介していました。
顧客関連のプロセスと営業プロセスでは「取引契約が曖昧だったため」に不利な立場に追い込まれた事例が参考になります。また組織経営の上では「大手との取引を通じて経営管理や品質管理などの手法を学んだことは大きかった」のは、大企業の優れたインフラを如何に自社に活用していくか、といった顧客関連プロセスと顧客コミュニケーションの参考になります。