青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

84-4//5 ステンレスでクロム系

クロム系ステンレスでは、旧川崎製鉄の流れを汲むJFEスチール新日鐵の流れを汲むNSSC(新日鐵住金ステンレス)が他を圧倒してきましたが、生産量で世界最大手の独ティッセンとミッタルに傘下入りしたアルセロール・ミッタルの両社がクロム系の生産拡大を発表しています。

以下、日刊産業新聞から抜粋してみます。5月24日付はステンレス最大手の独ティッセンクルップ・ステンレスのユルゲン・フェヒター会長へのインタビューで「ISSF京都大会会場で21日取材に応じ、最低限でも世界シェアトップ維持したい、と述べた。ニッケル高で需要が伸びているクロム系を現状の生産比率30%から更に伸ばす。07年初めにイタリアで新冷延ミルを立ち上げた。10年初めには米アラバマ州の年産1百万トンの新工場を立ち上げる。欧州市場シェア35%維持する。06暦年の生産実績は粗鋼ベース2.85百万トン出荷量2.46百万トン、内冷延は1.78百万トンだった。」と報道していました。
5月23日付では、アルセロール・ミッタルのステンレス部門長で副社長のジーン・エイビス・ジレ副社長へのインタビューで「ISSF京都会場で21日に会見に応じ、クロム系に思い切ったシフトを行う。2008年にも05年時点の50千トンから10倍の500千トンに拡大する、と述べた。クロム系光輝焼鈍、ベルギーのゲンク工場の2メートル幅の特殊製品を競争優位にある高付加価値戦略製品と位置づけている。サービスセンター中国ベトナムインドなどで拡充している。ステンレスの製鋼能力年産2.6百万トン欧州2拠点で2.1百万トン、ブラジルに0.5百万トンを展開している。今は新たな生産設備を建設する計画はなく、質とサービスの強化に集中する。」と報道していました。