青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

84-5/5 特殊鋼とステンレス製品

ステンレスも鉄鋼製品と同様に汎用材のグローバル寡占化が進み、日本メーカーの各社は生産量でこそ小粒な存在になりましたが、技術面での競争優位を活かした高付加価値な高級製品へのシフトを加速しています。

鉄鋼新聞2007年1月10日付けでステンレス各社の新商品を掲載していましたが、従来のマテリアルを更に高級化した製品が紹介されていました。様々な合わせ技で高級化を実現し部材化していくマテリアル系生産財は本稿の主要なテーマでもあります。
日本金属は、ステンレスでニッチトップを志向するとのことですが、ニッケル系ステンレスのSUS304で鏡面研磨に近い光沢の光沢度1150以上を実現したBA-U仕上げの用途開発で07年度は月間3百トンへの拡大を計画しているそうです。鏡面研磨が不要になることからユーザー側でコスト低減効果もあり、情報端末機器の筐体、高級車モール材、ルームライト反射板などで需要が拡大しているとのことです。
JFEスチールは、9[自動車部品とマテリアル系生産財]でも前述の通りフェライト系ステンレス(クロム系ステンレス)のトップ企業で、レアメタルを使わない高級鋼を開発しています。ニッケル、モリブデンを含有せずにニッケル系ステンレスのSUS304と同等の高耐食性(孔食電位)を実現した独自鋼種(21%Cr-0.4%Cu-0.3%Ti)で08年には月10千トン以上の販売を目指す高級クロム系戦略鋼種とのことです。ニッケル原料高騰でニッケル系ステンレス冷薄価格が大幅上昇する中で素材転換の動きが加速し追い風に乗っているそうです。