青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

85-3/4 非鉄精錬7社のスパイラル進化

非鉄精錬7社の歴史から産業構造がスパイラルに進化していく様々な事例をみることができます。

非鉄製錬企業の多くが40年前に一度ピークアウトして、30年前に構造不況業種といわれるようになり、長い忍耐の時代からのスパイラル展開で、今はグローバル市場でニッチなポジションを獲得し、グローバルニッチのトップグループとして飛翔しています。非鉄製錬系企業の電子材料の多くは、非鉄製錬で製造される副産物を原料として活用するところから出発していますが、副産物の供給源である非鉄製錬では、資源の供給逼迫への対応で資源調達戦略見直しが進んでいます。
住友金属鉱山は16で前述した液晶駆動IC向け2層めっき基板のトップ企業ですが、同社の家守伸正次期社長は、日刊産業新聞2007年6月5日付で「(資源調達に関し)資源メジャーがスーパーメジャーになり、市場の支配力が非常に大きくなった。鉱石の買手で中国やインドなど強力な競争相手が出てきている。売る方は選別したい、買う方はどんな条件でも買うという環境下で、我々は前中期計画で打ち出した、ビジネスモデルを従来の買鉱製錬型から資源プラス製錬へと転換を進めるしかない。・・・また電子・機能材に関し、前中計では事業規模10-20億円新商材を5つ以上出すのが目標だったが、実際には3商品で目標は未達だった。あと2つは上市したが市場規模がそこまで伸びなかった。ただ時間はかかっているが着実に成果を上げている。金属価格が下がってきたときには、電子・機能材が確実に収益を下支えするようになるだろう。利益目標は200億円だ。」と述べておられます。
日刊産業新聞2007年4月4日付で住友金属鉱山・電子事業本部長の千田執行役員は「機能性材料事業2層めっき基板に次ぐ柱としてリチウム電池向け正極材料に注力。電子材料事業ではFPDやゲーム機、携帯電話に搭載される積層セラミックコンデンサが増えていくのでニッケルペーストが数量ベースで新たな成長期にある。発光ダイオード(LED)に使われるガリウムは40%でシェアトップだが更に50%までに高めたい。」と述べておられました。また日刊産業新聞2007年3月28日付では「白色LED向けサファイア基板の3インチ以上の基板ウエハーで参入、結晶の引き上げから基板の研磨といった加工までの一貫生産を行う。」と述べておられました。また日刊産業新聞2006年6月23日付けは、電池材料は、ハイブリッド車向けニッケル水素電池の水酸化ニッケルがプリウスなどトヨタで採用され、パソコンや携帯電話向けリチウムイオン電池の正極材料であるニッケル酸リチウムも伸張・・・・播磨事業所のインジウムは月産能力を5トンから10トンに倍増・・・・・磁石(サマリウム−鉄―窒素系)では、国富事業所(北海道)で製造する磁石粉末の増産分は電装化が進む自動車モーター向けに展開・・・・・・等のトピックスを報道していました。