青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

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95-2/3 パワー半導体の効率改善で素材とデバイス構造 

省エネデバイスの効率の多くを担うパワー半導体の効率改善では、マテリアル系の素材とデバイス構造の両面作戦で進められています。

パワーモジュール向け絶縁基板の供給では、トクヤマDOWAが協業を進めています、両社が2007年2月に合弁で設立したTDパワーマテリアルに関し日刊産業新聞2007年3月16日付が「窒化アルミ基板は、ハイブリッド車太陽光発電システムのパワーモジュール向けで需要が年率7-10%需要拡大が見込まれる。窒化アルミ粉末で世界最大手のトクヤマがTDマテリアルに窒化アルミ粉末を供給し、TDマテリアルが粉末をシート状にした後で焼成の白板を製造し、窒化基板で世界トップのDOWAがこの白板にアルミや銅を接合し基板を作る。2010年までに世界シェア50%を、白板換算で売上高30億円を目指す。」と報道していました。
パワー半導体効率改善では、三菱電機パワーデバイス製作所(福岡市)で応用技術統轄の由字四義珍氏がElectronic Journal 2007年6月号で「インバータなどの応用装置における高効率化は、パワー半導体の低損失化の歴史でもある。IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)も1980年代に実用化されたプレーナ型IGBTから20年あまりが経過して、パワー損失約1/3にまで低減されてきた。IGBTチップの電流密度は第一世代では100A/cm2以下であったが、現在第五世代では200A/cm2以上に向上している。・・・・・IGBTチップ自体の電流密度、パワー損失改善には限界が見えている。これ以上は、改善を推し進める手法として複合化集積化をキーワードに製品展開を図っている。集積化においては、各用途対応のIPM(Intelligent Power Module)でパワー密度向上に貢献している。性能チューニングによる応用拡大も進めている。特にスイッチング周波数は重要なパラメーターで従来品では数KHzから十数KHzを対象としていた。溶接機医療機器誘導過熱などでは、高周波大容量の電源装置では、20-60KHzの動作周波数が要求される。」またシリコン基板から炭化シリコン(SiC)基板へのシフトについては「技術的ブレークスルーとして期待されるSiCデバイスは、市販品としての実用化の時期を予測するのは難しいものの、(技術的には)2010年頃には10W/cc以上のインバータ装置が実現するであろう。」と述べておられました。