青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

99-1/3 発電デバイスで太陽電池と燃料電池

発電デバイスに関し、太陽電池は2000年以降に年率140-150%の勢いで需要急増が続いており、燃料電池も徐々に商業生産が拡大する段階に入りつつあります。

燃料電池は小型よりも大型の実用化が先行し、SOFC(固体酸化物型)が産業用コージェネで、PEFC(固体高分子型)が家庭用コージェネで採用が始まっています。小型燃料電池携帯機器用で開発が進み、市場投入の時期が近づいています。小型では、メタノール航空機内持ち込みが、ICAO(国際民間航空機関)の審議を通過したことで商品開発勢いが出てきたように感じます。
松下電池は、直接型メタノール燃料電池(DMFC)を発表していますが半導体産業新聞2007年9月12日付は「松下電池は、独自のMEA開発で高濃度メタノールの利用が可能となり、また燃料を必要な時に、必要な量だけ燃料電池スタックに供給できる新燃料供給方式を開発した。08-10年の間に製品化する。」と、また東芝については同紙2007年9月5日付が「東芝は、DMFC(Direct Methanol Fuel Cell)で、消費電力が二Wまで携帯電話オーディオプレーヤーにはパッシブ型を、出力が高めのノートPCなどにはアクティブ型を開発し、早期の製品化を目指している。HDDオーディオプレーヤー向けDMFCは、一度の燃料補給で約14時間連続使用が可能。東洋製罐とはメタノール燃料を格納するカートリッジを共同開発している。」と紹介していました。
クルマ向けでは、宣伝ばかりが先行した燃料電池(FCEV)は、今はまだ夢のまた夢です。白金を1台当りで1百グラムも消費する今の技術では、経済性が成り立たないからです。先般ダイハツが発表した「白金を使わない燃料電池」がブレークスルーに発展してくれればと期待します。
太陽電池に関し、太陽光発電協会の「地球全体に降り注ぐ太陽エネルギー100%変換できるなら世界の年間エネルギー僅か1時間で賄うことが出来ます。地球に到達する太陽エネルギーは地表では1m2当り1kW程度。」というアピールは実にインパクトがあるし、共感を禁じえません。世界初の太陽電池1954年発明されて以降、50年の歴史の中で、一般家庭の電源として普及が始まってからまだ10年ちょっとですが、資源価格高騰地球環境問題のクローズアップで需要の急増が始まりました。太陽電池については後述します。