青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

99-3/3 発電デバイスで燃料電池(FC) 住宅用

燃料電池(FC)の大型では、コージェネ用の実用化・製品開発が加速しています。

コージェネに関し、102で産業用あるいは家庭用で東京ガス松下電器の商品開発を前述しましたが、コージェネ燃料電池では京セラの新規参入について電波新聞2007年2月7日付が「京セラは、大阪ガスと定格出力7百ワットの小型家庭用燃料電池(SOFC/固体酸化物型)コージェネシステムを開発し、08年市場投入を目指している。東京ガスリンナイガスターとは業務用市場を中心に集合住宅共用部での活用などを標的にした数KW級常圧形SOFCコージェネシステムを08年の実用化を目指し共同開発している。京セラは発電ユニット用の筒状平板形セルで材料と製造技術を提供している。」と報道していました。
コージェネは102で前述通り産業用の導入が広がっていますが、家庭用導入研究も進んでいます。トヨタ自動車東邦ガスによる名古屋地区の取り組みでは電波新聞2005年8月19日付が「トヨタ自動車東邦ガスは、1台複数の住宅に電気と熱を供給するコージェネレーションシステムの実証実験で、現行の電気・ガス供給と比べ、二酸化炭素排出量が22.7%削減される効果が判明した、と発表した。1戸に1台設置の場合と比べても計算上約6%削減できることを確認した。実験は、愛知万博の職員向け宿舎で実施。2台で4戸に供給すると、電気と熱の利用が平準化され、給湯効率高まる利点がある。担当者は、集合住宅に適しており、将来の主流になり得る、と話している。」と報道していました。
燃料電池の製品開発に関し日本特殊陶業東邦ガスが参加したNEDOのプロジェクトで「600℃以下の低温動作でも1㎤当り2W以上の出力を有する超小型キューブ式SOFCユニット技術が確立した」と発表されました。コア部品のSOFCキューブ(1㎤で角砂糖大の固体酸化物型燃料電池)に関しレアメタル・ニュース2007年4月16日付が「産業技術総合研究所ファインセラミックス技術研究組合(FCRA)、日本特殊陶業が開発したこの技術は基本的なセラミックス成形方法を利用しているので量産化にも適している。電解質はセリア系酸化物、燃料極材料はNIO-GDCを使用、空気側電極材料のランタンコバルト系セラミックスを集積用構造体に用い、その微構造制御を最適化したことにより成功した。・・・・・・・・・・・・今回のマイクロSOFCキューブの実現により、マイクロSOFCスタック化容易になり、数10Wクラス(体積寸法:数10㎤)の小型移動機器用電源から、数kWクラス(体積寸法:数千㎤)までの自動車用補助電源、家庭用電源に適用可能なスタック及びモジュールへの展開が可能となる。」と紹介していました。