青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

101-2/3 太陽電池で省シリコンと非シリコン

太陽電池向け需要の急増によるシリコンウエハーの供給逼迫から、省シリコンを実現する薄膜シリコンや球状シリコンの太陽電池、及びCIS太陽電池への期待が高まります。

シリコン消費量に関し、薄膜シリコンは多結晶の1/100の、球状シリコンで多結晶の1/5ぐらいだそうです。太陽電池で世界トップのシャープ大阪府堺市で10Gの液晶パネルの工場との併設で薄膜シリコン太陽電池の工場を建設すると発表しましたが、年産能力が1GWと原発1基分です。長期展望に関し「2020年まで薄膜シリコンでいける。その後は色素増感型などに期待している。(薄膜化合物の)CIGS型はリサイクルを考えると選択しづらい。」との見通しも説明されたそうです。薄膜シリコン太陽電池は、89[FPDの投資生産性]で前述のTFT-LCDと同様にガラス基板にシリコンを薄く蒸着させるので、表のシリコン膜形成でCVD(化学的気相形成)装置、裏のシリコン電極形成でスパッタリング装置など、FPD製造用装置を転用できますから、液晶パネル工場との併設による集積効果が期待されます。FPD製造装置の投資金額当たりの生産性は90年から2006年で約16倍に向上したそうですから、太陽電池の製造分野で薄膜法が広がる大きな支援材料になっています。
薄膜シリコンでは、109で前述のカネカ三菱重工長崎県諫早市で、富士電機システムズ熊本県南席町で商業生産を開始しています。富士電機システムズフィルム型アモルファス太陽電池は、今までにない「軽い」「曲がる」という特徴を持つオンリーワン製品です。半導体産業新聞2006年12月20日付で「富士電機システムズは、熊本工場を06年11月24日に竣工させフィルム型のアモルファス太陽電池の生産を開始した。新工場は二階建て延べ約10平方メートル。クラス10千のクリーンルーム内に、巻き出しロール→プラズマCVD成膜装置→スパッター装置→巻き取りロール工程となるroll to roll製造方式のラインを1ライン完備。長いフィルムを使えば、量産効果が出る方式だ。すでに年間6MW分の受注を獲得している。09年度で3ライン、年間40MWで100億円を目指す。インバータや系統連携、関連工事などの裾野を含めた事業も見込んでいる。」と報道していました。