青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

2007-12-22 111-2/2 照明デバイスの省エネでLED

省エネで寿命が長いLEDの製造に関し、半導体や液晶のように日・韓・台が生産集積国になりつつあります。台湾企業のシェアが高まり、韓国企業がこれを追いかけつつあります。

先月11月26日-30日に照明学会主催で開催された「白色LED固体照明国際会議」(White LEDs-07)は、日本初白色LEDに関する国際学会だったそうです。白色LED照明は日本で開発されたのですが、国際学会は米国や台湾・韓国などで活発に開催されるばかりで、日本では一度も開催されたことはなかったそうです。開催の準備を進めてこられた山口大学大学院教授/田口常正氏は日本国のLED開発リーダーの一人ですが半導体産業新聞2007年11月21日付で「白色LEDは、いよいよ本格実用化の時を迎えている。材料技術飛躍的進展のおかげである。1997年経産省21世紀のあかりプロジェクトをLEDを使った省エネルギーを目指す国家プロジェクトとして立ち上げたが、(当時は)発光効率コストの課題が大きかった。今は材料技術の進展もあってコストが当時の10分の1以下になった。一方では、日本勢が台湾を筆頭に海外勢に量産をかなり奪われてしまった。白色LED液晶バックライトでかなりの地位を獲得し、自動車航空機医療機器などにアプリケーションが広がりつつあるが、白色LEDの品質はまだまだで、太陽光のような自然な光にはなっていない。21世紀のあかりを追求するのであれば、やはり安全で環境に優しい自然な光を追求するしかない。」と述べておられました。尚、上述White LEDs-07では、UCSB(米国加州大学サンタバーバラ校)の教授/中村修二氏が基調講演を行い、GaN基板を用いた白色LEDでは世界最高輝度150lm/Wを達成したと発表されたそうです。2.8V換算では103lm/W色温度CCT4002Kとのことです。
白色を含むLED市場の全体像に関し、電子材料2007年11月号は「日本国内のオプトエレクトロニクスの首位がソニーで23%、2位が日亜化学の17%、3位がシャープ16%、以下4位/東芝11%、5位/ローム7%、6位/三菱電機4%、以下、スタンレー4%、浜松ホトニクス3%、三洋電機3%、住友電工3%、その他9%。LEDの種類により使い分けされる化合物半導体基板の2006年度需要規模は、GaASが374億円、GaPが96億円、InPが25億円。GaN結晶基板は、光学式ディスクの高密度読み取りが可能な青紫半導体レーザ白色発光ダイオードに使用されるため、参入企業が増加している。世界市場の規模は2006年度106億ドル。地域別には、日本が80.7%米国が18.7%、台湾が0.1%、その他0.6%で、日本のシェアが圧倒的に高い。応用分野は、表示用41%光源用41%リアランプや車内照明など車載用途が7%、通信用が6%、照明用途が5%。」とまとめてくれていました。
野村総研の前原氏はElectronic Journal 2007年12月号で「LED/OLEDは既存照明よりも、コストパフォーマンスで劣るが、調光の容易さ、複雑な制御の可能性、平面発光が可能、などの評価によりLED/OLEDならではの特徴を生かせるマーケットからの導入が進んでいる。また1878年白熱電球から100年の歴史を有する照明市場では、新規事業者が既存大手と同等の販売・サポート体制を整備することは困難なので、固体照明導入の大きな足かせになる可能性がある。一方で既存の照明メーカーにとっては、照明メーカー囚人のジレンマ、つまり寿命が長い固体照明に変更するだけでは買い換えサイクルが長期化するだけで、収益的にはうまみがなく、むしろ自らの収益を悪化させてしまう、という可能性が、最大の問題でもある。よって市場拡大のためには、固体照明ならでは新たな付加価値を生み出していくことが必要である。」と寄稿していました。