青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

121-2/2 携帯電話端末向け精密スイッチ  

電子部品の精密スイッチで世界シェア7割を獲得している日系メーカー各社は、高品質のステンレスやスーパーエンプラなどの部材を調達しています。

携帯電話の操作スイッチの殆どがタルドームバネを使用したスイッチです。精密スイッチメーカーからは、シートスイッチや、単体のタクトスイッチとして供給されています。このメタルドームスイッチのクリック感を左右するキーパーツがドーム形状に成型された接点バネで、ドームバネとかドームコンタクトといわれます。日系スイッチメーカー各社は、独自のスイッチ構造開発や素材精密加工の見直しなど、オンリーワン技術を活かした独自性の高い新製品開発に軸足を置いていることから、機能部材への需要が高まり続けています。
ドームバネの素材の高機能ステンレス材に関し日刊産業新聞2007年10月15日付は「日鉱金属月1百トン電子部品向けステンレスの販売量を2010年度2.5百トンまで引き上げたい考え。拡販を図るのは携帯電話のタルドームスイッチや液晶のバックライトリフレクター、コネクタのシェルなどの需要分野。同社は伸銅品の生産技術を特殊鋼製品にも応用。生産工程の精密制御で、従来材と同じ成分でこれまでより疲労強度を高めたハイパーステンレスを開発した。伸銅品特殊鋼製品混流生産しているメーカーは世界的にも例がない。20段圧延機で板厚のばらつきを抑え精度を高めている。」と報道していました。またこの高機能ステンレスへの銀めっきでは古河電工も供給があるようで、鉄鋼新聞2007年7月31日付で「古河電工は機能めっき市場における09中期計画を策定。(素材めっきとか先めっきともいわれる)プレス前の機能めっきの国内市場規模年間約5百億円に対するシェアに関し、06年度約23%を09年度32%へと9%伸ばす計画。」で「伸ばす9%の内訳では、携帯電話のボタン向けを主力とするステンレス材への銀めっき条で1%」と報道されていました。
精密スイッチ開発動向に関し電波新聞2008年3月18日付は「スイッチのキーパーツであるバネ基台を極限まで薄型化することにより、小型・薄型で且つ従来と同等の特性を維持したスイッチ開発などが進んでいる。携帯電話のテンキー部分に使用されるコンタクトシートの展開も進んでいる。同時に、組立て自動機技術にも一段と力が注がれ、スイッチの設計開発に生産技術、部品加工技術などを加味したトータルでの事業体制強化が進んでいる。設計品質向上のためのシミュレーション技術導入などにも力が注がれている。」と、またスイッチ需要に関し「最近は、米アップルのiPhoneなどテンキー部分がタッチパネル式の携帯電話やスマートフォンもでてきているが、携帯電話用のスイッチ需要は今後も安定した増加が見込まれている。ハイエンド機種では端末1台当りスイッチ搭載量増加傾向にある。オートフォーカス機能搭載カメラ付き携帯電話では、シャッター用スイッチとして、ダブルアクションスイッチが搭載されている。検出スイッチでは、小型メモリーカードのカード入出検知用で需要が創出され、折りたたみ部分のヒンジ構造の複雑化で、検出スイッチの新たな需要創出が期待されている。4方向操作+センタープッシュスイッチ、360度方向の操作と確定操作が可能な超小型多方向操作スイッチ、の開発が活発化、スイッチ表面をなぞることで画面のスクロールが行えるなどの新コンセプトの操作デバイス開発も進んでいる。これらのスイッチの薄型化追及も一段と進み、スイッチメーカー各社では、モバイル機器市場における、小型・薄型化と、高強度・長寿命・高操作フィーリングといった相反する市場ニーズへの対応を両立させるため、より一層、高度なR&Dに力が注がれている。ハイエンド携帯電話や、PDAデジタルカメラ、ポータブルゲーム機、などに照準を合わせた小型携帯SMT対応スイッチの開発が目覚しい。」と報道していました。