青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

122-3/3 携帯電話端末への加飾と印刷

世界の携帯電話端末の色柄やデザインの多くが、日本写真印刷やサンアロー、新規参入で福井県の秀峰など・・日本企業に支えられています。

東証上場で京都市日本写真印刷は、成型加飾2工程同時処理するIMD(In-Mold Decoration)のナンバーワン企業です。ニッシャIMDは転写箔(IMD箔/プラスチック成型同時加飾フィルム)を射出成型機の金型に挟み込んでから樹脂射出と転写を同時に行う転写技術です。日本写真印刷は、転写箔フィルムから金型までを内製調達できる点でオンリーワン企業です。携帯電話端末の世界ナンバーワンであるノキア製品半数以上ニッシャIMDによる加工とのことです。同社は、元々は美術関連の商業印刷物を主力事業としていましたが、紙の印刷物はいずれ伸びなくなるとの見通しから「水と空気以外には何にでも印刷しよう」をスローガンにして、用途開発に必死で取り組んだそうです。日系ビジネス2007年4月16日付は「70年代に木目の転写箔の技術を実用化。メタリックデザインで真空蒸着技術を確立し、ポータブル音楽プレーヤー向けの注文が増え海外進出も踏み切った。ニッシャIMDなどの産業資材・電子部門への拡大を進め、ITブームの2001年3月期に初めて売上が商業印刷物などの紙への印刷を上回った。さらに2006年3月期までの5年間で売上は1.2倍、経常利益は実に3倍に膨らんだ。20年前に6%だった売上高営業利益率は18%と業界大手の大日本印刷(8%)や凸版印刷(6%)を圧倒するまでになった。」と報道していました。
携帯電話端末のキーボードスイッチに関し、薄さと色柄を追及しているのがボタンを配列したキーシートで、130で前述のタルドームシートの上に積層されています。このキーシートは、シリコーンゴムプラスチック複合及び加飾技術組み合わせた製品で、世界ナンバーワンサンアロー世界シェア2-3割(同社ホームページ)とのことで、小さな巨人です。工場配置は、国内に佐渡島(サンアロー化成)など4工場、海外でフィンランドなど6工場とあります。
曲面球面に模様や絵柄をズレることなく描写できる曲面・球面印刷技術も開発されました。第2回ものづくり日本大賞内閣総理大臣を受賞した福井県秀峰と、中小機構のJ-Net21(新連携)は「連携コア企業秀峰独自開発特許を得ている曲面・球面印刷技術を活用した新連携事業の成果が、NTTドコモで採用された。・・五光精機など連携中小企業3社は印刷機械、版製造、塗料などで特異技術を保有伊藤忠商事が国内外の販路を開拓を担当し、サカイオーベックスが染料などの技術助言を行い、新連携参画企業が一丸となって新規分野開拓に懸命に取り組んでいる。・・従来のフィルム、紙を介して写し取る水圧転写工法は、転写ボケや位置決めズレ発生などが課題だったが、これらの難問を一挙に解決した。」と伝えています。