青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

126-1/2 台湾人の複眼的思考

日本企業の中国進出では、初期段階で台湾企業や台湾人との編成を組んだ成功事例もあれば、反対に中国人留学生などとの個人的知遇を契機に中国進出した事例では、金銭を巻き上げられただけという失敗事例も少なからずありました。

日経新聞2008年6月17日付で、環境テロ組織とも言われるグリーンピースの部長(佐藤潤一容疑者他)が逮捕された報道をみました。グリーンピースが実際に行っていること、例えば派手な売名行為を行いながら事なかれ主義の企業から協賛金を集める手口は、かっての総会屋とよく似ています。下術/四川(Sichuan)の被災者救援を語るたかりや、グリーンピースのような環境保護の美名に名を借りた資金稼ぎなどは控えて欲しいものです。今回逮捕の容疑は、西濃運輸から盗み出し23人個人情報(荷主・配送先・伝票番号)で勝手に検索して、同社青森支店から荷物盗み出したということです。捕鯨反対のためだから犯罪ではないと主張しているそうです。相手が悪いのだから自分たちは何をしてもよいのだという悪魔退治の理屈です。同じ理屈で、共産主義あるいは人民解放のために数千万人の方々が殺害されました。日本人の多くは、性善説から入り易いので表向きの大義名分に騙され易いといえます。言ってることは建前で、やってること本音です。同様に中国進出では多くの企業の成功の影で、騙された企業も多々存在します。この文脈からは、日本文化対中関係を考える上では、台湾人の方々の複眼的思考がとても参考になります。筆者/青草新吾はビジネス用件で台湾に頻繁に通った時機があります。当時に五感で感じたこと、同様に中国大陸への出張時に五感で感じたこと、この両方を最近は言葉で表現できるようになりました。最近の出版物の御蔭です。
戦前から台湾に在住しておられた本省人の方々の心情に関し台湾論*1は「日本の終戦時に台湾に入ってきた国民党の軍隊や支那人たち外省人は、日本人に比べてあまりにみすぼらしく、規範意識のない低レベルの連中だった。学校で支那人の教師はつばを吐いていた。すでに日本から厳格な教育を受けていた本省人は幻滅してしまった。あまりにも横暴で汚職ばかりがまかり通る統治に台湾の本省人たちはじっと耐えた。当時の本省人は、日本人は犬だが、支那人は豚だった、と言っていたという。犬は番犬として役にも立つが、豚はモラルもなく食い散らすだけ、という意味らしい。本省人リップルチェンシン(日本精神)と囁くようになり、そんな中で2・28事件が起こり、(国民党軍による)虐殺粛清が始まった。武器を持たぬ台湾人を機関銃で殺し、鼻や耳を削ぎ落とし、掌に針金を通して数人繋いだり、市中を引き回し、処刑後はみせしめにした。当時の台湾人の二百人に一人殺され、特に知識人ほとんど処刑された。」と台湾での取材内容を記述しています。台湾初の政権交代で総統となった陳水扁氏は、妻が1985年の自動車事故にみせかけたテロで半身不随になるという経験をしています。その台湾も民主主義国に生まれ代わり、上述の政権交代が実現しました。しかしせっかく果たせた政権交代にもかかわらず、政権担当能力が足らなかった上に、取り巻きの汚職も多かったそうです。筆者/青草新吾が痛感するのは中国式とは汚職まみれの統治だということです。古代からのそんな現実に対してアンチテーゼとして儒教が出てきたのではないでしょうか。儒教が生まれた国なのだから儒教の教えのように素晴らしい国というのは日本人の勝手な夢想にすぎないようです。
例えば四川省(Sichuan Sheng)の地震について台湾出身の黄文雄氏はWILLの2008年7月号で「中国政府の役人は地震を利用してゆすりたかりを始めている。個人のレベルでもオレオレ詐欺のように寄付金を口座に振り込めという詐欺が横行している。被災者救援現物提供で行うことをお勧めする。マスク、毛布、食糧、医薬品などで渡せば、さすがに被災者に届けるだろう。・・・人民解放軍は最初から救援を放棄した。これは中国の生民という考え方に由来する。生民とは国家ではなくて天下に属しているから、乱暴にいえば、国の存亡と無関係勝手に生き勝手に死ぬ存在なのだ。突き詰めると、他人は死ねばいい。俺だけが生き残る、という考え方である。・・・中国崩壊再建を繰り返してきた。の末期には飢饉が続き、人口三分の一にまで減少してしまった。正史である明史には、民衆が共食いをしたという記録が残っている。最後の大飢饉1960年代毛沢東による大躍進失敗後のもので、この時だけは唯一、政権は崩壊しなかった。文化大革命で乗り切ったのである。ただし文革の死者数千万人と言われる。・・」と述べておられます。
領土紛争の最前線に出張ってくる人民解放軍について、黄文雄氏は著書*2朱将軍(人民解放軍防大の防務学院長/朱成虎氏)が中国人民解放軍機関紙である放軍報に寄稿した内容を紹介しています。人民解放軍の朱将軍曰く「人口過剰問題を解決するには、核の使用もっとも有効にして手っ取り早い方法だ。なるべく他国の人口を減らし、自国の人口を多く生き残らせるべきだ。・・あらゆる力を集中して核兵器を増やし、10年以内地球人口半分以上を消滅できるようにしなければならない。・・・人口消滅のための核攻撃の主要目標となるのは、人口密集の地域である台湾日本インド東南アジア。人口が少ないモンゴルロシア中央アジアは、核攻撃よりも通常地上部隊占領だけで充分。・・・人口の少ない周辺諸国大量移民を行わせる。もし大量移住が阻止されたら、軍隊を派遣して先導させるべきだ。核を持つロシアについては、5億人くらいがシベリアに移民すれば、ロシアは我国に核攻撃は出来なくなる。」以上朱将軍・・・・と発表されていたそうです。人命軽視というか中華思想というか華夷主義というべきか・・・・。2005年の小泉首相の頃に中国では激しい反日デモがありましたが、中国の国内では「小泉首相が政権危機を乗り越えるため、東シナ海天然ガス田問題を口実に国際紛争をおこそうとしている」とか「日本はすでに対中戦争準備を進めている」との警戒呼びかけや報道などがあったそうです。
かっての日本では軍部の暴走で外交が機能しなくなり、戦争に突入していきました。今の中国で懸念されるのが人民解放軍の暴走です。134で前述の月刊中国は、謎の死を遂げた海軍司令(海軍トップの張定発司令官が2006年12月に謎の死)という報道をしたそうです。専門家筋では2006年5月に胡錦濤(Hu Jintao)主席を狙ったテロもしくは何かがあったのではないかと読んでいるそうです。筆者/青草新吾はこの類のことには疎くて思考が回らないのでインターネット検索したら、軍事評論家=佐藤守のブログ日記[ http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20070124/1169605071 ]があり、本件についての記述もありました。

*1:台湾論」こばやしよしのり著 ISBN:409389051X

*2:「日本人が知らない中国人の正体」黄文雄ISBN:9784880862262