青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

160-1/3. 伝統と革新のバランスをとる本来の日本精神へ[抄録]

適応と進化(発達と退化)は連綿と続きます。米国一極集中の戦後体制が崩壊し、多極化方向でのパラダイムシフトが進む中で、伝統と革新のバランスをとる日本精神が見直されることになっていくような気がします。

企業の国外展開の規模が大きくなり、多くのビジネスマンが“海外勤務の経験”を通して、外国から日本を見る機会が増えたことで日本人が“祖国である日本を考え直す機会”が増え続けているものと推量します。2008年9月リーマンショック以降世界同時不況は、米国人にとっては“100年に一度の経済危機”だったかもしれませんが、日本65年前に“焼夷弾原爆焼き尽くされた国土”で多くの肉親を失った悲惨な敗戦を経験していますから、敗戦に比べればずっと平和でましな混乱でした。世界同時不況も底を脱したようですが、日本だけがデフレで取り残されています。筆者/青草新吾が懸念するのは、かっての英国病オランダ病と似たような状態に陥りつつあるのではないかということです。個々の企業としてはグローバル展開を推し進めて国外人材を自社組織に取り込んでと外市で収益を確保していく道もあるとはいうものの、日本国の国土で生活する日本人の生活基盤が不安定になっていくと、結局は、日本企業の競争力の源泉だった集団力や小集団のチームワークも衰退していくことになります。
京都大学教授の佐伯啓思氏は「国を崖っぷちから救うのは無常日本的精神だ。私でなく義を、覇権でなく和を是とする日本的価値を、精神の核に据え直すときなのだ。・・・・敗戦によって、日本国土だけでなく日本的価値日本的精神まで焼き尽くされてしまった。日本人は“代わりに持ち込まれた米国型価値観”を普遍的価値であると思い込んでしまった。」*1と主張しておられますが、同感です。日本的精神とは“伝統革新バランスをとる”、家族地域共同体による自助自律を重視する保守精神です。過去・現在・未来その時々の時代適応進化することで継承(相続)されてきたものを、次世代に継承(相続)していくことがとても大切と考えます。本年は“日本文化に支えられた日本企業の国際競争力”についても記述していきます、

*1:「自由と民主主義をもうやめる」佐伯啓思ISBN:9784344980976