青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

162-2/2.ねつ造報道メディアと地球温暖化

温暖化では良い事も悪い事も両方が起こりますが、悪いことだけを極端に誇張したり、捏造してまでの脅迫まがいの報道がNHKで目立ちます。

鉄鋼新聞2010年3月15日付のコラム(金属行人)で「温暖化データのごまかしや、幹部の金銭問題などIPCC(気候変動政府間パネル)の不祥事が報道されている。工学博士の武田邦彦氏は“IPCCデータ科学に反するのは、現代の温度が一番高いと想定していること。約3千年前まで続いていた縄文時代は、現代よりも平均気温が2-3度高く11世紀中世温暖期でも同1度以上高かった。”という。確かに縄文時代は、青森三内丸山遺跡のように東北北海道で文化が栄えるほど温暖だったようだ。地球温暖化のそもそもの基礎データに疑問符を呈する論調が増えてきている。・・・京都会議IPCC報告間違いならば、地球温暖化問題根本から覆る排出権取引も“欧州発新たな金融工学”とする向きもある。省エネ・環境対策に向けた技術開発で日本がリードしていってほしいが、一方、地球温暖化本当に進行しているのか改めて世界的研究が必要だ。」と訴えていましたが、「事実に基づく判断」を第一義とする産業人として全く同感です。
温暖化問題では、167[09.11]や170[10.01]で前述しましたように日本国内のみが、世界から隔絶されたような偏った異常報道が溢れかえっています。今の温暖化問題とは、“科学を装った武器を使わない経済戦争”でもあり、“国際政治のパワーゲーム”でもあります。情報が偏ってしまうと、まともな判断などできません。にもかかわらず日本国内では大本営発表のような意図的な偏った報道が目立ちます。このような時にこそ、公共放送への期待が高まるのですが、162[09.07]で前述したように、反日活動家が闊歩する日本のNHK放送法違反の疑いが濃厚です。“放送法第三条の二”では、1.政治的に公平であること、2.報道は事実を曲げないで行うこと、3.意見が対立している問題については、双方又は複数の意見を紹介し、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること、の3点が明記されています。NHKの問題とは、対立する意見の両方片方のみ誇張報道し、公平に報道しないことです。
昨年2009年4月5日に放送されたNHKスペシャル「ジャパンデビユー」台湾報道は、正に中国共産党プロパガンダそのまま垂れ流したような報道でしたが、捏造報道利用された台湾の方々を含めての1万人がNHKを訴えるという集団訴訟に発展して係争中です。2008年11月田母神・元航空幕僚長の解任問題では偏った報道だったこと145[08.11]で前述通りでしたし、2008年の北京オリンピック聖火リレーで関心を呼び覚まされたチベット問題について134[08.06]や133[08.05]で前述しましたが、NHKチベット報道侵略した側の中国共産党プロパガンダに乗ったような内容が主でした。その背景の一つとして、NHKは公共放送として国民から受信料を徴収する立場でありながら、“中国共産党の組織であるCCTV(中国国営テレビ)と営利目的の合弁企業”を作っているという驚くべき事実について162[09.07]で前述しました。政治的意図で捏造された作り話であったともいえる“慰安婦拉致問題”では、発火点となった“吉田清治氏ニセ証言”が、実は真っ赤なウソのニセ証言であったことが明らかになってNHKは訂正もせずにそのまま慰安婦拉致の報道を続けたとの長浜浩明氏の指摘*1は145[08.11]で前述通りです。
NHKでは“政治が絡まない番組”ばかりをみてきた筆者/青草新吾は、NHKを高く評価し、喜んで受信料を払ってきました。しかし、上述通り、北京オリンピックで関心を呼び覚まされたチベット問題以降、特に筆者/青草新吾がビジネスで頻繁に往来した台湾に関する昨年2009年4月のNHKジャパンデビューの反日捏造報道を見てからは、同じNHKで、良心的に仕事をする職員を隠れ蓑にして、政治に絡む番組では、反日活動家が闊歩していることを知り、転居を機に来訪された“NHK集金人の方を通してのNHK幹部への抗議”と併せ、NHKへの受信料支払い拒否の行動を決断するに至りました。公共放送であるNHKは、最高裁判事国民審査投票のように国民審査を受けるべきではないでしょうか?同じ公共放送の英国BBCでは、国民審査が定期的に行われていると聞いています。NHKの政治に絡む番組での偏向報道で一貫しているのは“日本の国益毀損”つまり“反日報道”であることです。
NHK偏向報道は、政治問題と化した温暖化問題でも際立っています。NHK報道を見ながら“何だか偏っているな・・”と感じたことが何度かあります。記録の点で便利な中部大学教授の武田邦彦氏の著書*2から引用させてもらいます。以下引用 [ NHKの重罪:「温暖化すると何が起こるのか」について、IPCCは第4次調査報告書で、21世紀末の気温と海面上昇について6つのシナリオで“最良のシナリオ”から“最悪のシナリオ”までを提起している。諸外国の報道はどういうものだったか次に見てみよう。 英国BBC/1.8度摂氏から4.0度摂氏、ニューヨークタイムズ/1.8度摂氏から4.0度摂氏、である。諸外国の報道とはかけ離れてNHKのみ6.4度摂氏という数字をやたらと強調した。IPCCの予測で、最悪中の最悪としたのが、“100年後にという数6.4度摂氏の上昇”である。そのケースでも2.4度摂氏から6.4度摂氏という幅がある。しかもこれは、「化石燃料を使い放題」の状態でということだ。これをなんとNHKは「100年後に地球の温度は6.4摂氏度上昇する可能性がある。」と大々的に報じた。環境省ですら2.4度摂氏から6.4度摂氏2と伝えているのにです。・・・NHKが異常報道を行い、他メディアも追随したため、日本にだけ特殊な世論ができた。そもそも、化石燃料は有限なのだから、それを今のように世界中が100年間使い放題に使うというシナリオそのものがあり得ない。・・・最悪のシナリオだけを誇大に流布するのは、大きな間違いである。 ] と、NHK報道異様な偏向を英国BBCや米国ニューヨークタイムズの報道との比較を紹介してくれています。何のためにNHK報道局はこのような偏った報道を行うのでしょうか? ここまで意図的な偏向報道だと、日本を貧しくしよう、日本を悪くしよう、という動機があるとしか思えません。
167[09.11]で前述した通り、今を溯ること約85百万年前岩手県ではワニが繁殖するほど暖かい地方であったことが確認されています。地球は、二酸化炭素とは別の次元で温暖化と低温化のサイクルを繰り返しているようです。地球温暖化問題で今、大切なのは「温暖化問題を政治的思惑が絡むイデオロギーから引き離し」て、「知的判断の作法に基づく議論」に引き戻し、「議論によって知識を増やし、変化と修正を加えていく知のスパイラル展開で知的判断の質的向上を実現」していくことです。知的判断とは「事実と論証、学術的成果に基づいて判断をしていくこと」ですが、詳しくは故山本七平氏の著書*3を引用させてもらいながら、143[08.10]で前述させて頂きました。
民主主義社会の土台は「法の下の平等」であり「事実に基づく判断」です。“イデオロギーイデオロギーにとって善か悪か”を判断しますから、議論などなりたちません。イデオロギーによって事実を曲げたり捏造したり、対立する議論の片方だけを取り上げたり、他方を善悪の悪と罵倒したりする報道は“百害あって一利なし”であり、民主主義社会の害毒であり、公共放送のNHKからは一掃すべきです。NHKは“放送法第三条の二”に忠実な報道に努めるべきであり、そのために内部で跋扈する活動家を一掃すべきです。NHKは公共放送として“放送法第三条の二”に則り、対立する議論の両方を公平に報道することに邁進すべきであって、活動家がプロパガンダを垂れ流す道具であっては困ります。

*1: 「文系ウソ社会の研究」長浜浩明著 ISBN:9784886563224

*2:「“CO2・25%削減”で日本人の年収は半減する」武田邦彦ISBN:9784819110877

*3:「日本人と組織」山本七平ISBN:9784047100916