青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

2013-04-13 189-1/2 米国と日本の復活

米国はシェールガス開発で再び上げ潮に乗り、日本も2012年衆院選の結果、上げ潮に転じました。“元気な経済力”を回復できれば“雇用増を通した国民所得拡大”の好循環から“より豊か”で“より世界に貢献”できる日本国が実現していけると考えます。

世界中から「そうだ、日本を忘れていた。トヨタキッコーマンも日本企業じゃないか。日本が動き出したぞ。」と聞こえてきそうな昨今です。安倍晋三政権が「TPPへの交渉参加を決めた」そのことだけでも「対外的プレゼンス対外交渉力が高まり」、日本復活の足音が実感できます。中国や韓国の反日政策に動じない安定した国を実現していくためには、やはり強い経済力国防力が必要です。価値観を共有する米台比豪など環太平洋(Pacific Rim)の諸国との連携強化も必要です。アベノミクスが“成長戦略の要である規制緩和”を実行できれば日本の再浮上が実現します。気掛かりなのは自民党内部の力学です。「一票の格差による不公正」で「農協などを代弁する少なからぬ守旧派復活の兆し」もみられます。この点は後述します。安倍晋三政権は「経済活性化危機対策と安全保障教育改革と公務員改革」の三点で大いに期待できます。
まず「経済活性化」ですが、アベノミクスは、これから本番の「金融政策を実体経済の生産性向上に結び付ける」段階へと入っていきます。ここがうまくいけば、国民の生活を支える企業の経営者や幹部社員の潜在活力の顕在化が加速して、多くの日本企業国際競争力が高まり、雇用が増えマクロベースでの給与支払いも増え消費が増えることで国内の需給ギャップが埋まっていく好循環へと発展していきます。企業が競争力を高めることで雇用を生み出していくためにはシリコンバレーのような好循環、即ち「高収入者が増えれば、その周辺で数倍の派生雇用がうまれる」社会にしていくことが必要だろうと感じています。そのためには「正社員の解雇規制を緩和」して「成長しない会社からの雇用流動化」を促し、個人の競争力を高めていく社会にしていくことが望まれます。規制は「チャレンジする良質な業者に損」を強いて、「質が悪い業者を守る」ことになります。規制で栄える業種などありません。貿易自由化に反対する農協自民党守旧派は過去に農業支援と称する何十兆円もの膨大な国税投入を引きだしてきました。しかしこれらの血税の多くは、農業そのものよりも「農業土木」と称する工事や、農協の収益へと吸い込まれていきました。農協は「独占禁止法から除外」され、金融行政からは例外扱いの農協共済を政治権益として持っています。このような既得権益の維持を優先する農協に対し、少なからぬ優良野菜農家農業法人自民党守旧派や農協とは袂(たもと)を分かち始めています。・・・「少なからぬ国民が喜ぶ外国製品の輸入」を拡大すれば、円高要因に拮抗する円安要因となり、適度な円安は、少なからぬ国民が喜ぶ国内製品の価格競争力を高めます。内需拡大は新産業を育てる環境整備となります。
二つ目の「危機対策と安全保障」に関して。筆者/青草新吾は、日本版NSC(国家安全保障会議、危機管理の一元的対応組織)を創設するという安倍首相の方向性に大賛成です。企業でいえば、NSCとは云わば「社長直轄の経営企画室」のようなものでしょうか・・。今の日本政府は、全てが縦割り組織で「一元的な情報集約組織」がありませんから、危機時の対応とてもチグハグなのが悲しい現実です。・・最近では「対馬のお寺から仏像が盗まれ」ました。驚くべきことに、その仏像が韓国で発見されるや、韓国のお寺が「6.5百年前に倭寇(wakou)に盗まれたものだから所有権は自分たちにある」と裁判所に訴え、なんと韓国の裁判所は「返さなくてよい」とのトンデモ判決でこの訴えを認めました。韓国というのは、日本が相手となると「法の下の平等」も「法的合理性」も何もない無法国なのだと判ります。ユネスコ(国連教育科学文化機関)の「文化財不法輸出入等禁止条約」にも違反すると指摘する方がおられましたが、同感です。半島には「ミサイルを発射するぞ」と脅す世襲専制ならず者国家もあります。・・・2012年9月の野田政権下では「唐突な原発ゼロ声明」が飛び出てきました。エネルギー戦略など、国家全体の包括的な戦略などないままでの声明です。組織的な検討が行われたという形跡もありません。遡ると、管政権下の2011年3月に起こった東日本震災時原発事故対応も似たようなものばかりでした。・・・・尖閣諸島には、かって日本の鰹節工場もあったし、「日本国尖閣諸島殿と明記された清国からの感謝状」が今も現存しているらしいのですが、たかだか数十年の歴史しかない大陸中国共産党政府は「民の時代から俺様のもの」などと言いがかりをつけて、武力で威嚇したりします。2010年9月の管政権下でも「法の下の平等を無視」したような「尖閣侵犯の中国漁船唐突に釈放」するなどどということもおきました。・・・2001年の自民党政権では、素人演芸会のように異様な田中真紀子外相独走迷惑プレーが米国を悩ませていたようです。当時は米国も困り果てて、安全保障案件は「外務省ではなくて官邸に」相談をしていたそうです。以上いずれも「国家安全保障の全体からの組織的検討」を欠いた従来の政府の対応事例です。
三つ目の「教育改革と公務員改革」については、先行する「維新の貢献」が大きいと感じています。前回の安倍政権に対しては、官僚も自治労も陰険な抵抗、例えば安倍政権に不利な様々な情報をわざとリークするなどのようなことが頻繁に行われ、また朝日新聞などは正面きっての攻撃をあれこれと加えました。前回の安倍政権は、抵抗勢力によって引きずりおろされた側面があります。しかし今回は、維新の橋下徹の存在が強い援軍的役割になっています。教育と公務員改革では、安倍首相は「維新の橋下氏との連携」を模索しているようですが、これは正しいと思います。橋下氏は、大阪府知事大阪市長として「教育基本条例」「職員基本条例」の制定を実現しました。とても画期的なことです。守旧派利権保守の系統色濃い週刊誌新潮文春自治労日教組などの系統が色濃い朝日新聞週刊朝日などからの誹謗中傷に立ち向かい中央突破してやりぬきました。従来の政治家にかみられなかった突破力です。筆者/青草新吾は、以上のような、とても明るい「日本復活の流れ」に大いに期待しています。それだけに日本復活を妨げそうな懸念事項に注目しています。

今回の変化は、「民主党政権の自滅」と「維新とみんなの伸長」に加えて「農村部に強い自民党議席大幅増」によるものです。前回2009年の第45回衆院選挙で「自民党に猛省を求めて民主党に流れた票」の多くが、今回2012年の第46回衆院選では、維新(日本維新の会)とみんな(みんなの党)に流れたようです。民主主義の原則からいっても問題なのは「一票の格差絶対多数を獲得できた自民党」です。農村部は「勝者総取りの一人区」ばかりです。「一票の格差」も農村部を地盤とする自民党守旧派にとっては有利です。自民党小選挙区で「得票43%で議席79%237議席」を獲得しました。自民党議席数は09年の119議席から294議席へと2.4倍に増えました。しかし自民党の得票数は、比例区では前回09年の19百万票から今回12年の17百万票へ、小選挙区では前回09年の27百万票から今回12年の25百万票へと、ともに減じているのです。2012衆院選における自民党議席増は、「違憲判決の“不公正な選挙制度”」によるものといえます。安倍政権の気がかりは、「一票の格差」からでてくる「声高な少数派(noisy mainority)」の党内圧力です。“声高な少数派”が“自民党内部では多数派”を形成しているようですから。しかし、今の日本経済と日本国民にとっては、何はともあれラッキーな選挙結果でした。安倍政権とは政策の親和性が高い“維新”や“みんな”が勢力を伸ばしたことが今の安倍政権を後押ししています。
筆者/青草新吾は「家族と地域の絆」をベースとした「自助・共助・公助、そしてチャレンジイノベーションを重んじる真正の保守主義」こそが「日本には向いている」と考えています。省益利権を優先する売国官僚や農業発展よりも農業支援と称した独占的利益を守ろうとする農協など、不公正な選挙制度政治力の源泉とする、そして「日本を衰退させる政策」を推進する守旧派保守イノベーションへの抵抗勢力)には反対です。一方では、国を豊かにすることよりも、全員で貧乏を目指すことになりやすい社会主義や、利益誘導と称して国民の血税を収奪しようとするバラマキだけを訴える勢力には反対します。必要だが大きすぎると弊害も大きくなる企業の間接部門や行政機関の無制限な膨張には反対します。個人の信条としても、バラマキや利権行為につながりやすい寄付行為などでは、寄付行為に紛れ込んだ利権団体への寄付行為とならぬように、自立・共助・公助の視点から「できるだけ身近で結果が見えやすい寄付」に限定して寄付を行うように気を付けています。
英国を英国病から救い出した鉄の女/サッチャー元首相(1979-90)が87歳で永眠された(4月8日?)との報に接し、筆者/青草新吾は、自分が社会人として第一歩を踏み出した頃と重なるだけに、当時ををあれこれと思い起こしました。1981年に「彼女の経済政策は必ず失敗する」と批判広告を連名で掲載した364人の経済学者の皆様には、その後の歴史の事実に対する感想をお聞きしたいものです。合掌