青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

2015-05-16 197- 2/2. 産業の稼ぐ力と国家外交力

安倍政権で経済が上向き、雇用も改善し、外交も改善が進んでいます。減点項目もありますが差引プラスです。敗戦利得者を中心とした農業・労働・医療など岩盤規制を改革し、道州制地方分権を進め、地方政治を自民党から共産党までのオール与党・お手盛・既得権益バラマキから「子育て支援・貧困者救援・稼ぐ産業振興」へと転換していって欲しいと期待します。

国家外交力国柄はビジネスと産業の稼ぐ力を左右します。・・・米国上下両院合同会議での安倍首相・演説(2015.4.29)では、14回もの観衆総立ち拍手(Standing ovation)を受けていました。本件は下術することとし、まずは中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)について。欧米ではさほどの話題にもなっていない中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)ですが日本では中国共産党の手先のような報道(「バスに乗り遅れるな」)が目立ちます。
国際エコノミスト長谷川慶太郎氏はVOICE2015.6号で「中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)など参加しなくても何の心配もない。インフラ投資では日本企業抜きで進む優良案件など殆どない。例えば発電では、石炭火力だと石炭の質が悪くとも公害の原因になりにくく発電効率がよい“石炭ガス化複合発電(IGCC)三菱日立パワーシステムズ”が強い。原発なら日本製鋼所他日本企業数社しか圧力容器を供給できない。(原子炉の)保険審査のためのエックス線装置は世界でも三菱電機1社のみ。・・・IOC(国際オリンピック委員会)は、韓国の“平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック2018”のスポンサー企業にトヨタ”を選んだ。スポンサー企業は一業種一社で絞り込まれるが(主催国/韓国の)現代自動車ではなかった。」と寄稿していました。そのトヨタの強みは、分厚いサポーティングインダストリーに支えられています。・・・自動車向け熱処理加工や表面処理加工など、「特殊鋼分野の加工流通最大手/ウメトク」の福嶋正彦社長は日刊産業新聞2015.4.7付で「特殊鋼、特に工具鋼は品質面で日本製品が優位。素材メーカーの材料に熱処理や機械加工まで当社が加わった製品を提供することが当社の使命だ。素材メーカーのサポートをいただきながら今後も積極的に取り組んでいく。・・・2015.6期見込みは売上高820億円、経常利益26億円くらい。79年にタイ(泰国)、98年にマレーシア(馬国)、03年に上海、05年に天津、と5カ国11拠点を展開し、これに今建設中のインドネシア(尼国)が加わる。」と述べておられました。
ニッポン産業の強みは“きめ細かい是正改善時々の改革積み重ねてパワーアップ”を続けていく持続力と人材力です。・・・・評論家の日下公人氏がWILL2015.4で「欧州のパーティでグラスを持って輪になっている中心にいるのがいつも英国人という話もあるが、最近は日本のビジネスマンとエンジニア、文化人のまわりに自然に人が集まってくる雰囲気になってきている。同じ日本人でも官僚、政治家、学者の周りには人は集まらないが、(頑張る日本の象徴ともいえる)ビジネスマンとエンジニア、文化人には是非ともこの機会に話を聞いてみたいと欧州人も集まってくる。」と、また「インドネシア(尼国)では、多くのジャカルタ市民からは日本と米国への感謝を聞かされた。日本には“独立戦争の時に日本の将兵が助けてくれた感謝”、そして米国には、日本敗戦後にオランダ(蘭国)が再び独立否定の戦争を始めた時に、米国が頃合いを見て“旧植民地回復の戦争は正義に反するとして調停”してくれたと、日米への感謝事例二件を語ってくれた。」と自身の経験談を語っておられました。
米国産業界の復活にも目を見張るものがあります。米合衆国の強みは、世界中から人材を集める魅力があり、一気呵成にフロンティアを突破していくイノベーションにおける突破力です。日本が強いといわれてきたロボット分野でも勢いが増しています。電子デバイス産業新聞2015.4.16付が「米国はロボットベンチャーに加えて、グーグルアマゾンロボット分野の動きを加速させている。経営コンサルティングのボストンコンサルティングによると産業用ロボットの低価格化で、主要25カ国の製造業人件費は14年から25年にかけて平均で16%低下すると予測。米国はシェールガス革命により(エネルギー資源コストの低下で)製造業が国外から国内に回帰しつつある。ここに高性能・低価格ロボットが加わることで、米国製造業の本格的な復活となるかもしれない。」と予言していましたが、何となく分かります。米国が底を脱し、日本の経済力が復活して外交力も高まれば、世界平和への貢献度も高まります。力の真空地帯ができると武力紛争を招きやすくなりますから日米同盟と「外交・武力の力の均衡( balance of power )」は極めて大切です。
民主党左翼政権時には“民主党左翼政権下・日本経済六重苦”によって、日本のビジネスマンはとても苦しめられました。その六重苦も安倍政権登場で徐々に緩和され、今一番の懸念材料が日本国内の電力供給です。
筆者/青草新吾が不安で仕方がないのは、国際情勢や国内の偶発事態によるエネルギー・電力供給のストップです。原子力は「必要最小限が望ましい」とは思いますが「原子力発電ゼロのままではいずれ破たんしてしまうのでは?」と恐れています。唐突にすべての原発を停止した日本では年間4兆円あまりエネルギー輸入費用に追加されました。・・・唐突な原発停止と原発ゼロは、電気代値上げをもたらしています。電気代値上げは、企業と企業の稼ぎから分配を受ける家庭の両方をより貧しくします。景気も悪化方向で向かって押し下げられていきます。景気悪化で犠牲になるのは就職条件悪化で直撃される若者と貧困層です。・・・組織の組み立てに関する日米比較では、米国の公的機関は「論理的思考」と「職務が求める能力」(コンピテンシー=成果を生み出す望ましい行動特性)の両方の組み合わせで、組織の判断を委ねるトップを選ぶ原則がしっかりしています。一方の日本の公的機関はというと、「情緒的な素人判断」と「コンピテンシーよりも政治的配慮」という成り行きの組合せでトップを選ぶ傾向があり、利権組織になり易いといえます。今まさに原子力関係がそうなっているとの指摘があります。日本の政治家や官僚が組み立てる組織は、止める権限は絶大なくせに、前進して新しい価値を生み出す能力がないままの、何もしないで高給を受け取る既得権益装置」になりがちです。
東京工業大学助教/澤田哲生氏は「民主党/菅直人元首相が、原子力発電を止めたままにしておこうと狙って仕組んだ通りになってしまった。・・・・民主党/菅直人元首相が、原発不再稼働の装置として仕組んだ原子力規制委員会・規制庁(NRA)が、原発不再稼働三点セットになってしまった。・・・日本版NRCのNRAは“コンピテンシーが欠けた者が統率すべき役職につく”ことで“組織の統率がデタラメ”になっている。原子力安全の知識経験、特に実機発電プラントの現場経験と確率論的リスク評価、そして人間性、これらのコンピテンシーが欠けた者政治的配慮で役職につくからだ。・・・日本版NRCのNRAは、米国の規制委員会(NRC)を模してつくられたことになっているが、彼我の違いはあまりにも大きい。かって米国NRC委員長のディール・クライン氏が“日本のNRC米国NRCの誤解の上に作られてしまっている。・・・”そもそも米国NRCは、専門家のトップが規制庁(事務局)と相対峙することで機能するし、NRCトップ(5人委員会)事務局の上訴機関として判事の役割を果たすことで機能する。・・・しかるに日本版NRCとして設立されたNRAは、(名誉職などではないコンピテンシーを持っているはずの)長官の実態を規制委員会で隠して見えなくしているし、規制庁(事務局)の上にどっかり乗っかるだけの屋上屋になってしまっている、と指摘した。」と指摘していました。
原発停止国のイメージが強い独連邦について、独在住の川口マーン恵美氏が「破たんする独の再エネルギー政策。“天候次第の再生エネルギーは安定供給できない”のでベースロード電源にはなりえない。・・・独の原発は17基あるが、まだ9基が動いている。2022年までにゼロにする目標だが、うまくいかなければ延長するだけです。・・・は、原発を止めて石炭火力に戻っていくので二酸化炭素排出量が増えていく。それでも独は国内に豊富にある石炭を使うからまだいい。しかも欧州には、電力網が国境を越えて整備されているので電力を売ったり買ったりの国境を超えた域内融通、というセーフティネットもある。・・・・石炭火力に戻っていく独連邦にくらべて、日本のエネルギー事情過酷である。日本には、独連邦のような石炭という自前のエネルギーも、欧州域内で電力を相互融通する送電線ネットワークもない。それなのに何かあればストップするかもしれない輸入エネルギーだけに依存している。原発ゼロの日本過酷だ。・・・・日本すべてが輸入だ。安価で安定した電力がないと産業は維持できないのに・・。原発を好き嫌いで感情的に論じるのは間違っています。日本という船が沈んでしまっては元も子もありません。福島の事故は悲しい出来事でしたし、間違いは正していくべきです。ただそのために思考停止してしまうのはおかしい。」と言志2014.10への寄稿で憂えておられましたがまったく同感です。
民主党/鳩山由紀夫元首相は、原発比率50%を前提として、「温暖化効果ガス排出量を2020年までに1990年対比25%削減」と2009年に国際公約してしまっています。民主党関係者はどう責任をとるつもりなのでしょうか? 164[2009.8.23 排出量取引で金づる日本]、166[2009.10.04 鳩山たらればエコ破綻]、171[2010.4.17 捏造メディアの温暖化報道 ]などで前述しましたが、外交で国益無視のパフォーマンスツケを払わされるのは国民であり納税者です。二酸化炭素排出削減などの外交産業に直接に影響を及ぼします。
文頭上述米国上下両院合同会議での安倍首相・演説(2015.4.29)に話題を戻します。曰く、戦争の反省に基づいて戦後は法治主義と民主主義の平和国家建設を行い、戦後復興で豊かになるとともに韓国や近隣のアジア諸国へも支援をしていった。これからは日米希望同盟の積極的平和主義で地域の安定を図るという格調高いものでした。・・・特定アジア二カ国の中韓には変化が見えました。何を言っても難癖をつけてきた中韓両国ですが、中国共産党政府はさすがに現実主義国家だけあって「流れの変化に敏感」で「今回の非難は穏やかで自制気味」でした。流れに取り残されたのが夢想主義国家韓国政府です。
戦後の韓国政府とは戦後の米軍統治キツネの権力*1 で亡命先の米国から韓国に帰国して政権奪取した李承晩(イ・スンマン)などが自らの敗戦利得者の立場を正当化するために歴史を捏造しました。歴史捏造韓国憲法前文に始まる「戦後の韓国」とは「捏造歴史の嘘の上塗りを続けるしかないお国柄」になってしまいました。嘘の上塗りを続けるために正直な日本に「朝日新聞を見習ってウソは本当と言え」と吠え続けているわけです。・・・それにしても日本の多くのメディアが「中韓両国政府の手先のような言葉狩り」をしていましたが困ったものです。敗戦利得層のマスコミ多数派、自民党守旧派、護憲左翼などは、ともに「敗戦後GHQ統治下言論統制日本人洗脳工作協力してきた体質」そのままで今に至っているようです。グローバル化で“産業の強さは最後は国家の政治力次第”という傾向が強まっています。
世界の現実は「力の均衡(Balance of Power)平和が保たれる」です。世界の人々は「自国のサバイバルを確保できるのは自国の安全保障システムしかない」ことを常識としています。憲法9条前文のような夢想(自国の平和は“国際社会や同盟関係が守ってくれる”)に甘えているのは護憲左翼自民党守旧派などの敗戦利得守旧派くらいなものです。平和ボケした日本の外務省や多くの国会議員に欠けているのは「力の均衡(Balance of Power)」に対する研ぎ澄まされた感覚です。GHQ言論統制優等生メディアだった朝日新聞NHKなどの政治報道は能天気なものです。・・・中国共産党韓国政府反日プロパガンダが激化している今、幾つかの不満はありますが、差引で総じて日本国総理大臣が安倍首相で良かったと実感します。
文頭の安倍首相・米国上下両院合同会議演説(2015.4.29)に戻ります。安倍首相は中韓プロパガンダには乗らず、Deep repentance(深い悔悟)とremorse(痛切な反省)という実に秀逸な言葉を使いました。・・・・それにしてもお粗末極まりない村山談話河野談話では「金銭的償いの意味が強い“heartful apology”」を日本人感覚の英語表現(英語的には誤り)をしていました。日本語の説明が、英語になるやまったく別の文脈で誤解されたまま広がっていくことが多々あります。・・・強制連行の事実は当時も確認された事実はなかったわけで、しかも虚報を繰り返した朝日新聞もウソの上塗りができにくくなって「吉田清治・証言は実は事実でなくてフィクションだった」と記事削除をしました。「捏造された冤罪金銭補償を意味するapologyを使って英訳で謝罪・補償が誇張されてしまった村山談話河野談話愚の骨頂」です。がしかし、一度出してしまったものをひっくり返すと「外交継続性の原則」で信用を失います。ですから事実を明らかにしていくたびに「調べて新たな判ったことはこうだった」と上書きを積み重ねていくのが良いと思います。それにしても言葉の使い分けもできないで敵の土俵に自分から乗っていくお粗末な政治家が多すぎます。
自民党守旧派が駄目なのは情緒に訴えるだけ非論理的で事実にも基づかないデタラメなスローガン騒ぎたてることです。事実に基づく判断をしてみましょう。例えば郵政民営化では「米国保険会社にジャパンマネーを収奪される」などと言っていましたが目の前の現実はそうなっていません。日米通商交渉でも、繊維交渉、牛肉、オレンジ、・・牛肉もオレンジも日本人の食生活を豊かにし、知恵を競う農業経営者もますます元気になってきています。国からの膨大な補助金をせしめたJA全中焼け太りするばかりで、日本の農業衰退の一途でした。・・・2009年頃には自民党守旧派への猛省を迫る国民の意思が高まり、一方では朝日新聞などが政権交代民主党の応援に努めたことで、衆議院選挙2009.8で自民党は大敗し、民主党は大勝し、政権交代民主党政権(2009.9-2012.12)が誕生しました。しかしこの民主党政権は旧社会党の事務局メンバーが内部をとりしきる左翼政権でした。この民主党左翼政権の失われた3年がこれまた酷かった。
安倍政権登場(2012.12~)で日本経済と日本外交は救われました。この安倍政権登場のお蔭をもって、悪夢だった「民主党左翼政権失われた3年の政治の“差引大きなマイナス実績”」は「安倍政権で差引プラスに大きく改善」されました。民主党(官公労)財務省自民党守旧派既得権益層/増税バカの壁が強引に進めた「生活必需品軽減税率もないままでの消費税増税の愚策」の経済失速も何とか乗り切れ、再浮上してきたようです。
明日は大阪都構想民選挙2015.5.17です。大阪維新(2010〜)とは、元々は大阪自民党の改革派が、大阪自民党を割って立ち上げた改革派保守(革新保守)の地方政党です。その大阪維新が提案してきた大阪都構想ですが、大阪市民の共感をどの程度得ることができたのか、「賛成・反対」の投票結果がでます。・・・大阪都構想は別として、自民党に残った守旧派から共産党まで地方政治を食い物にしてきたオール与党勢力は「要するに“今のまま”がええ自分たちの利権もその方がええ)」と訴えているだけで、政策提言らしきものがありません。「大阪府大阪市がよく話し合えばよいことだから今のままでよい」と言いますが、そもそもは大阪府大阪市が話し合いなどできずに各々が別々にバラバラに自民党から共産党までのオール与党お手盛りで無駄金を使って大阪市ギリシャのような公務員天国・税食いバラマキ行政にしてしまったことが発端ではなかったか? 自民党守旧派はスローガンよりも政策で争って欲しい。
スイス、スウェーデンデンマークフィンランドなど194[ 2014.7.20 ニッポンができる世界への貢献 ]で前述したクオリティ国家も、経済が好調な米合衆国の州や独連邦の州など、何れも適正規模又は適正規模に分権された連邦国です。適正な規模で産業政策と生活のクオリティ競う道州制がベターな選択と感じます。その脈絡で今回の大阪都民選挙は日本の民主主義と地方政治では大きな節目だと思います。