テープ基板のマテリアル系生産財であるテープ積層板こそはマテリアル系と100年企業の組み合わせで抜群の国際競争力を生み出している象徴的な生産財といえます。
泉谷渉氏*1の表現する「100年企業」が、気長に辛抱強く在来型のマテリアル生産財をマテリアル系の技術で進化させてきたマテリアル系生産財で抜群の国際競争力を生み出している点で、日本の産業競争力を象徴する分野の一つといえます。
中間財の液晶パネルの規格型大量生産で日本を凌ぐ競争力を誇る韓国や台湾のパネルメーカーも、液晶モジュールで必要なTABテープ積層板やCOFテープ積層板は日本からの輸入に頼っています。日本のものづくり産業のすそ野の広さと深さが判ります。
COFは携帯電話向けカラーLCDが主なアプリですが、TABの領域といわれる大型LCDでも韓国のサムスンが採用し、採用事例が増えてきているそうです。
*1:「電子材料王国ニッポンの逆襲」泉谷渉著 isbn:4492761608