青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

電子部品

2018-07-07 212.戦後日本型から「先進国型の働き方」へ

*トランプ政権による「対中制裁発動(知的財産侵害)2018.7.6付」は、戦後世界の秩序を米国第一(America First)で軌道修正をしていくための号砲のようです。 耐久消費財の自動車も、生産財の半導体や電子部品も、大きな構造変化が始まっています。戦後日本型組…

2013-07-31 190-2/2 クルマと電子部品・電池

アベノミクスのお蔭で「異常な円高が終息」し、自動車関連のような強い産業が更に強くなることで、サービス産業などへの波及効果への期待が高まります。第23回参院選で「日本の政治が安定するだろう」との期待が国際社会で高まっています。 朝日新聞の安倍叩…

2013-05-26 189-2/2 電子基板産業の今昔と東アジア

電子回路基板(プリント配線板)の産業では台湾企業が大きく伸びました。勢いが際立っています。 筆者/青草新吾は、5月連休明けに、TPCA(台湾電子回路協会)が、蘇州で開催した“TPCA SUZHOU 2013”を訪問しました。電子部品を表面に固定して配線し電子回路を構…

164-1/2. モバイル端末産業の構造変化

欧米ビジネスマンの多くが購入するBlackBerryや、個人のプライベート使用で人気が高いiPhoneなど、スマートフォンの登場で、パラダイムシフトは「携帯電話」産業でも加速しています。 スマートフォンの高成長期が到来したようです。スマートフォンは世界中の…

145-2/2. 台湾企業の次の成長ステージ

中国や台湾で展開する日本企業や、パソコンや半導体で実力をつけてきた台湾企業が次の成長ステージに向けての準備を強化しています。 日本の電子部品産業では、昨年のリーマンショック以降、新工場建設の延期や中止の発表が相次いでいますが、人間の生活に必…

143-3/3. ニッポン電子部品産業の方向性

世界シェア5割を獲得している日本の電子部品産業ですが、今大きな転換点に立っています。台・韓・中の追い上げに対し電子部品各社は固有の独自能力を核とした製品の高付加価値化に邁進中です。 昨年秋口からの急激な生産減少に関し、電子部品業界の一部では…

142-2/2. スイッチング電源など「その他電子部品」産業

スイッチング電源の国内生産では産業機器やエコカー向け、製品の受注タイプでは標準電源が増えてきています。 スイッチング電源は、省エネ(地球温暖化)の視点から一段と効率化・小型化が重要視されるようになってきています。待機電力で100ミリW以下を達成す…

139-2/2. 電子部品とスーパーエンプラ

電子部品の小型・高密度化、低背化、鉛フリー対応の進展で景気波動の影響を受けながらも基調としてはスーパーエンプラの需要拡大の方向です。 樹脂製品のグレード(品質等級)は大雑把には、汎用品、エンプラ、スーパーエンプラといった三階層で構成されますが…

138-2/2. 電子部品で接続部品

一般電子部品の主要品目の接続部品が需要拡大していくことで、特殊鋼製品と伸銅品の需要が伸びていきます。 日刊産業新聞2008年10月28日付で日鉱金属の精密圧延ユニット長/小田正二氏は特殊鋼と伸銅品の両セグメントに関し「特殊鋼の高機能ステンレス材は電…

137-2/2.電子部品の内訳で機能部品

電子部品統計の中の受動部品の内訳で機能部品の水晶デバイスに関し日系企業は世界シェア6-7割を獲得しています。 電子部品統計で一般電子部品の主要品目である受動部品とは、抵抗器、コンデンサ、コイル・トランス、機能部品の4品目で構成されます。さらに機…

136-2/2. 電子部品の内訳で回路部品のR(抵抗器)

回路部品のLCRでR(抵抗器)の生産は、普及品の海外生産拡大で国内生産の減少が続いてきましたが、電子機器のデジタル化とスパイラル展開で高付加価値製品の需要が拡大し、抵抗器の国内生産は05年をボトムに増加傾向に転じています。 固定抵抗器を軸にした製品…

135-2/2. 電子部品の内訳で回路部品のC(コンデンサ)

コンデンサの国内生産並びに輸出の両方が、景気波動や一時的な調整はともかく、薄型テレビ、携帯電話、自動車などのセットの生産台数増加に加えて搭載点数の増加で、長期的には伸び続けていくものと予測できます。 電波新聞2008年7月11日付は「コンデンサは…

134-2/2. 電子部品の内訳で回路部品のL(インダクタ)

一般的にはコイルともいわれるインダクタは、コイルの性質を利用した電子部品で、性能はインダクタンスで示されます。 筆者/青草新吾は、生産財営業の上ではインダクタンス(L)とは[交流電流を流しにくく作用する性質]とか [磁力線を出す能力値(TDK)]という理…

133. 電子部品の内訳で回路部品

携帯電話と車載情報通信機器などモバイル分野と家庭用ゲーム機などアミューズメント分野の電子部品では電子基板の高付加価値化と個別部品の小型化とモジュール化が進展しています。 統計上で一般電子部品は、受動部品、接続部品、電子回路基板、変換部品、そ…

127-2/2 電子基板産業の動向

電子製品のバリューチェーンとサプライチェーンに関し、電子基板の主要部材である電解銅箔の動きを通して、電子基板が組み込まれる電子製品の動きが見えます。 電子基板に関しては、電子基板の製造で使われるマテリアル系生産財の部材については06年6月の32…

126-2/2 携帯電話と電子基板

携帯電話をより薄く、小型化するために電子基板と実装技術の進化が続きます。 携帯電話の電子基板向け銅箔では、主に携帯電話に使用される高密度ビルドアップ基板ではレーザービア加工の加工性が高いことから樹脂付銅箔が使用されていますが、半導体産業新聞…

125-2/2 携帯電話の実装設備と金型など

携帯電話の小型・薄型化を主な背景として部品のマウンタ(実装機)メーカー各社による半導体製造の後工程分野への参入が活発になっています。 電波新聞2008年3月4日付は「多機能をいかに軽薄短小の筐体に収めるか。薄化を目的に、パッケージングしない裸のICチ…

124-2/2 携帯電話向け電子部品

携帯電話向け電子部品では水晶デバイスとセラミックコンデンサの需要拡大が続いています。 電子部品統計上で受動部品やその他部品に分類される水晶デバイスに関し電波新聞2008年5月5日付は「日本水晶デバイス工業会(QIAJ)がまとめる生産統計によると、日本の…

123-2/2 携帯電話端末向け中間財のモジュール

携帯電話端末の世界出荷が10億台を超え、日系企業が世界シェアの過半を獲得している携帯電話端末向け電子部品の需要拡大が続きます。 携帯電話端末の世界出荷は、2000年4.25億台が03年からBRICs需要が急増し、04年/6.83億台、05年/8.10億台を経て06年は10.0…

122-3/3 携帯電話端末への加飾と印刷

世界の携帯電話端末の色柄やデザインの多くが、日本写真印刷やサンアロー、新規参入で福井県の秀峰など・・日本企業に支えられています。 東証上場で京都市の日本写真印刷は、成型と加飾の2工程を同時処理するIMD(In-Mold Decoration)のナンバーワン企業で…

121-2/2 携帯電話端末向け精密スイッチ  

電子部品の精密スイッチで世界シェア7割を獲得している日系メーカー各社は、高品質のステンレスやスーパーエンプラなどの部材を調達しています。 携帯電話の操作スイッチの殆どがメタルドームバネを使用したスイッチです。精密スイッチメーカーからは、シー…

120-2/2 携帯端末向け電子部品で機構部品

携帯機器向け精密機構部品では、ワンセグ放送受信用アンテナの市場が活気づいています。 携帯端末のアンテナは、固定式アンテナから内蔵アンテナへと、そしてまた内臓アンテナから固定式アンテナへとスパイラル進化が続いています。携帯端末用ワンセグアンテ…

2008-3-8 119-2/2 携帯電話の世界需要

携帯電話端末がマルチメディア端末へと進化することで電子部品の高付加価値化が更に進んでいきます。 携帯電話の世界需要は07年は11.4億台にまで達したそうです。寡占化が進み、大手5社合計で83%、大手5社のシェアと生産台数は、ノキア38%(4.37億台)、サム…

113-2/4 日本のものづくり競争力と日本的な心や文化

本稿は、日本のものづくり競争力と日本的な心や文化の関係を、素材とデバイスの中間のファジーな領域で付加価値を高める機能(役割)を担う部材(マテリアル系生産財)の数多の事例から拾い出していこうとしています。 強い競争力を持つ部材(マテリアル系生産財)…

110-3/3 ストレージデバイスでHDDとSSD  

小型HDDの領域ではSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の市場投入も増えてきました。 HDDの2007年度世界需要予想5億台の内で1億台がデジタル家電やカーナビ含むモバイル機器です。これらの小型HDDの分野へのSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の市場投入も活…

108-3/3 HDD用メディアで昭和電工

HD(ハードディスク)あるいはメディアともいわれるHDD円盤に関し、外販市場トップの昭和電工は、円盤事業を同社の成長ドライバーと位置づけています。 昭和電工の円盤事業に関し半導体産業新聞2007年8月15日付は「昭和電工は世界初で垂直磁気記録方式の量産を…

108-2/3 HDD用ハードディスクと磁気ヘッド

HDD(固定磁気ディスク装置)の記憶容量を決定する磁気ヘッドと円盤(HD/ハードディスク)は水平分業と垂直統合が混在する分野です。 HDD磁気ヘッドの供給に関し、116で前述したアルプス電気の片岡政隆社長は電波新聞2007年9月18日付で「HDD用ヘッド事業分の8百…

2007-11-25 107-3/3 日本のHDD各社

HDD(固定磁気ディスク装置)に関し、日本企業は各社各様の事業展開を進めています。 kaku HDD世界3位の日立GST(グローバルストレージテクノロジー)は、2002年に米国IBMから世界7カ国8工場のHDD部門を買収して設立されています。電波新聞2007年10月30日付は「…

2007-11-18 106-3/3 中間財のHDD業界

グローバル化の中で、水平分業モデルと垂直分業モデルの両方が進化を続けていますが、太陽電池やHDDの世界では垂直統合モデルがしのぎを削っています。 太陽電池の垂直統合モデルとシャープの太陽電池コンビナート計画(堺市)を109で前述しましたが、半導体産…

2007-11-18 106-2/3 中間財で省資源に貢献するHDD

HDD(固定磁気ディスク装置)の需要が増え続けています。記憶容量も1テラ(兆)バイトからエクサ(京)バイトに向かって進化が続きそうです。 日立グローバルストレージテクノロジーの執行役/城石芳博氏は、電子材料2007年11月への寄稿で「HDDにとって2006年は1956…