2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧
前述の銅張積層板(CCL)の製造にマテリアル系生産財の電解銅箔を供給する主な日系サプライヤーは、三井金属鉱業、日鉱金属電子材料カンパニー、古河電工(古河サーキットフォイル)、福田金属箔粉工業、日本電解、です。各社ともに高級品のウエイトを高めてい…
近年、台湾や韓国の企業が大量生産で参入し、且つ在来製品の汎用化が進んでいるため、日本企業は難易度が高い高付加価値製品に重点を移しています。例えば新神戸電機は車載用基板向けシールド板、日立化成はモバイル機器向けでリジッド基盤とフレキシブル基…
JPCAの統計では、電子回路基板の製造企業として178社が登録されています。この中でリジッドな樹脂基板を製造しているのは、イビデン、日本CMK、日立化成工業、メイコー、パナソニックエレクトロニックデバイス、大昌電子、エルナーなどです。 時代性と…
電子基板の製造に関し、JPCA(日本電子回路工業会)の05年度統計で、JPCA会員企業の生産額は1兆5千億円で、国内生産が1兆1千2百億円、海外生産が3千8百億円と確認できます。海外生産比率は25%です。 国内生産の1兆1千2百億円を使われる基材で分…
車載基板に関し、電子基板の上位60社の平均で車載は2−5%ぐらい。それも音響などが多い。最大手は米国のリアシス社で年商280億円規模、日本のCMKが250-260億円ぐらい、泰国のKCEが100億円規模・・。エンジンコントロールや厚銅基板は、日本勢が強い。…
中国は「貨車一杯」の取引だが、日本企業は木目細かなデリバリーを提供できる。韓国は5割が携帯電話機用途でアプリの偏りが弱点。米国もコンピュータとテレコミニュケーションに偏っている。欧米は少量多種で生き残っていくことになる。世界を歩いて見て聞…
NTインフォメーションズ代表の中原捷雄氏は、電子基板の分野で第一人者。基調講演の内容でも中国で訪問した数十社の電子基板企業の紹介があったが、実によく歩いておられる御仁。歩いて確かめたリアルな五感情報を聞かせて頂いた。 電子基板の生産規模で、2…
工業系のセールスレップは妥当な価値(価格)が判りやすい反面で、技術と品質のフォローがついて回るのでメンテナンスが重要、ここが商業系との違い。 商業系のセールスレップの顧客関連プロセスは、受注活動の繰り返しで済むが、妥当な価値(価格)が判りにく…
大阪産創館*1がセールスレップの振興事業として開催してくれた講演会で、セールスレップ協同組合JSR*2の理事長である小塩稲之氏から幾つかの事例をお聞きする機会を得ました。 上述の匠ネットは機械商社出身者など60代の10名ぐらいが立ち上げたシニア世…
経産省の藤和彦氏が著書「中小企業よ、攻めの経営に徹しなさい」*1で、中小企業が積極的に「独立自営のセールスレップが持つ具体的でピンポイントの知見や人脈」を活用することを提唱しておられます。 *1: 「中小企業よ攻めの経営に徹しなさい」藤和彦著 2…
輸出に係わっておられる方々の中には輸出先の現地でセールスレップ(生産財の場合にはマニュファチャラーズレップとも)とお付き合いする機会をお持ちの方が少なからずおられるものと推察します。日本の中堅中小の生産財企業では、輸出で現地のセールスレッ…
セールスレップ協同組合*1の定義。 セールスレップとは、「メーカーに代わって、メーカーの商品の販売を代行するセールスパーソン」のことです。メーカーの社員ではなく独立自営のセールスパーソンであり、メーカーとの契約に基づいて商品を販売します。 *1:…
三職三Pを経験する(情熱・熱意・執念の経営)。 三職というのは、営業、経理、生産管理といったように三つの違う職種のことで、三Pとは、東京、大阪、海外など三ヶ所の働く場所を指しています。・・中略・・開発や技術のスタッフとやり取りができるように…
事業の基本は販売(情熱・熱意・執念の経営)。 対外的には技術をアピールしても「事業の基本は販売」という認識がなければ、ビジネスを成功させることはできません。成功しているベンチャー企業の共通点は販売力の強さなのです。 ユーザーを意識する組織を…
企業の組織能力に関する研究が進んでいますが、同一製品アーキテクチャであってもものづくり組織能力へのとことん進化欲求が起源のトヨタ的な組織能力、創業者への共感と創業者を共有できることへの誇りで育まれてきた松下電器や米国IBMのような組織能力…
2006-04-16で産業アナリストの林隆一氏の戦略分類「日本電産・京セラ・イビデンが、誰よりも早く当たり前のことを当たり前に行う[シンプルルール戦略]」を引用しましたが、日本電産は、成長エンジンであったHDD(ハードディスクドライブ)用のモーターで…
電波新聞3月6日付報道から、 フォーチュン誌「米国で最も称賛される企業(06年度版)」エレクトロニクス部門 1(GE)、2(シーメンス)、3(エマソン・エレクトリック)、4(フィリップス)、5(ソニー)、6(東芝)、7(ワールプール)、8(松下電器)、9…
並木精密宝石の精密モータ http://www.namiki.net/ 中間財のモーター(電動回転機)は、用途別に産業用、家電・車載用、小型、精密(電子部品)の4分野に大分類できますが、日本企業の世界シェアが高いのが、摺り合わせ型の製品である精密モーターと制御機器…
小泉内閣のものづくり日本大賞は、歴史と伝統を大切にした上での未来志向の表彰である点が素晴らしいと思います。 第1回ものづくり日本大賞に関し、筆者購読紙の中で「なぜか日経新聞だけが報道しなかった」ように記憶していますが、そうとすれば、毎日読ん…
今回受賞内容は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の産学官連携プロジェクトで「金属ガラスを使用したデバイスの開発」で次の2件とのことです。 1.5ミリ径のマイクロギアドモーター。応用は内視鏡やカテーテルといった医療分野、光学機器など。 圧…
筆者はHACCP(ハセップ)については素人なので見当違いもあろうかとは思いますが・・。 HACCPで作り込むだけでは、トヨタ生産方式の開祖である故大野耐一氏の「データは大事、それ以上に事実が大事」の最初の方の「データは大事」までも辿りついていないような…
身土不二を信条としても、現実の日常生活では選択の余地がない場合が殆どです。工業化された食品の原料の産地まではなかなか把握できません。たとえばコンビニに並ぶカット野菜や弁当を考えると、検査結果を確認するのに24時間を必要とする国が定める寒天…
市場創造戦略では、商品属性の新コンセプトの認知と顧客の両方を獲得していく活動が柱となります。営業化(事業化)まではマーケティングが主であり、営業化(事業化)以降は、顧客獲得のための販売が主で顧客関連プロセスの構築が主となります。営業化(事…
食品衛生法で基準とされている微生物検査の方法は「寒天培養法」です。これは素晴らしく確実な方法ですが、製造や出荷のスピードに適合できていません。食品製造企業として食品安全性を高めたり信用を維持するために、迅速検査を併用する企業も出始めている…
キッコーマンのATP検査キットは10年以上の市場投入実績があるようですが、ここ数年でバイオセンサー技術を駆使した自動検査システムの市場導入が始まっています。松下電器・松下エコシステムのバイオプローラ、ダイキン系ベンチャー企業のバイオシータのDO…
合併後の豊田通商を総合商社業界に置き換えると業界6位と報道されています。売上の4割が鉄鋼製品とのことですから、鉄鋼部門に関しては、2位の三井物産と比肩する規模に相当するものと推察できそうです。鉄鋼主力商社業界のトップであるJFE商事HDと…
まず第一に、重量があって嵩高くて汎用性が高い材料、例えば鋼材薄板製品などは、海外各地に設立された日系の加工流通企業(コイルセンター)が支援プロセスを形成して供給しています。次に、現地調達が難しくて且つ汎用性に乏しい素材は、日本からの輸出で…
トヨタの2005年の世界生産台数7360千台を地域別にみると、海外生産3571千台、国内生産3789千台の内訳です。国内生産台数の流通内訳は、国内販売が1713千台、輸出が2043千台です。世界生産の凡そ半分に相当する4百万台弱を国内生産…