耐久生産財やMRO間接生産財である迅速自動検査装置の営業プロセスに関し、営業とはセールスとマーケティングの両方を統合する概念ですが、本記事のように従来は存在しなかった新コンセプトの商品を市場投入する場合、市場創造戦略が主となります。
市場創造戦略では、商品属性の新コンセプトの認知と顧客の両方を獲得していく活動が柱となります。営業化(事業化)まではマーケティングが主であり、営業化(事業化)以降は、顧客獲得のための販売が主で顧客関連プロセスの構築が主となります。営業化(事業化)に踏み切るまでの販売はマーケティングを兼ねたテスト販売などであり、マーケティングのための販売ですが、営業化(事業化)に踏み切った後は、受注を獲得するための販売力が主になります。ここでは、商品コンセプトの認知獲得と顧客からの発注獲得が最優先ですから、マーケティングとは異質の顧客関連プロセスを構築していく販売の力量が求められることになります。
「マーケティングの結果として『有望で将来性あり』と判断して営業化(事業化)に踏み切った」各社にとって、顧客関連のプロセスにおける関係構築、つまり潜在需要を現実の受注に結びつける販売活動が主要な経営課題となります。
市場創造戦略については、別の機会に整理したいと考えてます。