青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

中間生産財(中間財)

222.米中摩擦の中でも「稼ぐ強い生産財」を考える

3年前の今頃、メディアの多くが「トランプ当選はない」との報道でした。筆者は「違和感を感じた」のですが結果は「トランプ大統領誕生」でした。今回の米中摩擦についても多数派報道のような「拮抗する衝突」ではなくて「パワーバランスの変化。潮流は共産党…

2012-06-23 185-2/2 自動車産業の構造変化

日本の自動車産業は“外国での現地生産と地産地消”を加速していますので、薄型テレビのような“日本勢総負け”ということにはならないと思います。 日本の自動車産業は初期の“完成車組立”から“現地での部品組立”へと進み、今や“部品の完全現地生産”に向けて、素…

150-1/2. パワーデバイスでSiC

日本の産業集積で勝利の方程式は“強い素材と部材を使ったデバイス”ですが、今まさにテイクオフしつつあるのがSiC(炭化ケイ素)ウエハーとSiCを使ったSiCパワーデバイスです。 前頁158で新日鉄子会社の新日鉄マテリアルズがパワーデバイス向けのSiC(炭化ケイ素…

124-2/2 携帯電話向け電子部品

携帯電話向け電子部品では水晶デバイスとセラミックコンデンサの需要拡大が続いています。 電子部品統計上で受動部品やその他部品に分類される水晶デバイスに関し電波新聞2008年5月5日付は「日本水晶デバイス工業会(QIAJ)がまとめる生産統計によると、日本の…

123-2/2 携帯電話端末向け中間財のモジュール

携帯電話端末の世界出荷が10億台を超え、日系企業が世界シェアの過半を獲得している携帯電話端末向け電子部品の需要拡大が続きます。 携帯電話端末の世界出荷は、2000年4.25億台が03年からBRICs需要が急増し、04年/6.83億台、05年/8.10億台を経て06年は10.0…

113-2/4 日本のものづくり競争力と日本的な心や文化

本稿は、日本のものづくり競争力と日本的な心や文化の関係を、素材とデバイスの中間のファジーな領域で付加価値を高める機能(役割)を担う部材(マテリアル系生産財)の数多の事例から拾い出していこうとしています。 強い競争力を持つ部材(マテリアル系生産財)…

91-4/4 ハイブリッド車向け車載電装デバイスで高性能素材

ハイブリッド車は従来にない車載電装デバイスを必要とし、これらの車載電装デバイスは従来とは異質の素材を必要とします。 派生需要の連鎖がイノベーションを加速します。ハイブリッド車の電子部品搭載で高性能素材(マテリアル系生産財)の需要を生み出されて…

液晶テレビとプラズマテレビの原理を比較すると、動画ではPDPのプラズマテレビが優れています。静止画像で勝る液晶テレビのTFT-LCDですが、動画ともなると1千倍のスイッチング速度を持つPDPに追いつくのは容易ではありません。

PDPがLCDよりも原理的に優位なのが動画品質と視野角の2点です。 動画と静止画像の品質の違いに関し、デジタルカメラ(DSC)に代表される静止画像ではピクセル数(画素数)が画像品質を決めますが、テレビの動画品質ではピクセル(画素)のスイッチング速度で画像品…

日本は「世界人口の3%で世界GDPの1割強の付加価値額を生産する経済大国」ですが、75で前述の通り「レアメタルの世界消費では3割を占める消費大国」でもあります。レアメタルへの依存率が極めて高いのが日本経済の特徴です。

レアメタルとは、15.と75.で前述の通りベースメタルである鉄・アルミ・銅・鉛・亜鉛の5金属以外の金属のことで、日本国の統計対象は、例えば通関統計では貴金属を除く184品目です。 レアメタルはマテリアルに様々な機能を付加し高付加価値化な高機能素材を実…

耐久消費財の自動車に関し、1970年代の排ガス規制を端緒として進化が始まった電子化ですが、ハイブリッド車や環境対策ディーゼル車が登場し、C&C技術の進化でテレマテックスも加わり、自動車の電動化・電子化・情報化の流れに弾みがついています。

自動車は従来のメカトロニクスの基盤の上に重畳的にエレクトロニクスが中核技術になりつつあります。自動車の電子化は環境・省エネ、快適、安全、をキーワードに進化してきましたが、ハイブリッド技術とC&C技術の進化は、顧客関連のプロセスと営業プロセスの…

薄型テレビに関し、49で前述の「米国では、居間のプラズマと寝室の液晶、といった使い分けが定着しつつある」ようですが、付加価値が高い大型パネルの需要獲得を巡ってPDPとTFT-LCDという二大ディスプレー技術の競争と競創が続きます。

太陽電池パネルで世界トップを独走するシャープは、生産シェア世界4位のテレビ用液晶パネルでは、単価下落が著しいボリュームゾーンの中小型よりも、30型以上特に40型以上の大型パネルへの集中を鮮明にしています。 06年度販売見通し6百万台のサイズ別内訳に…

中間財の太陽電池の製造に関し、オーストラリアで博士号を取得した中国への帰国人材の施正栄氏が2001年にサンテック社を起業して急成長を遂げ、今年2006年には「日本で有数の国内生産力を持つMSK社をグローバル展開のために買収」との報道に際しては新しい息吹と躍動を感じざるおえません。

グローバルな中華人脈のパワーと、共産党独裁の政治とは別世界で民主化と国際化が進む中国の一面を感じ取れました。各紙で取り上げられましたが半導体産業新聞8月23日付で情報の整理をしてくれています。 日本のMSKは、1967年設立で1984年から太陽電池モジュ…

中間財の薄型パネルのグローバル需要は2015年頃には数十兆円規模が見込まれます。今現在の半導体産業並の需要規模であり、自動車産業に比肩する産業連関も期待できます。

薄型テレビの需要予測と電子材料への産業連関に関し、2006年7月26日に松下電器第1四半期の発表会席上の川上副社長の説明が判り易くて参考になります。 1.世界需要の見通し 松下では2006年度のテレビの世界需要を1億6千万台程度(うちプラズマは1千万台、液…

ハードディスクドライブ(HDD)や携帯電話のヒンジ部、デジタルカメラ、プリンタなどで使われる中間財の電子基板でフレキシブル配線板(FPC)は、マテリアル系生産財のフレキシブル銅張積層板(FCCL)に配線パターンを形成して製造されます。統計上は電子部品の一部です。

31(2006年6月24日付)で前述しましたJPCA(日本電子回路工業会)の2005年度統計では、JPCA会員企業の海外生産比率は25%で75%が国内生産と記載しましたが、このフレキシブル配線板(FPC)の39百億円に関しては、海外生産が51%の2千億円で、国内生産は48%の1千9百億…

統計上の製造業とは、製造事業を営業する商社や小売を除いた狭義の製造業ともいえます。

商業分類の中でも半導体商社の多くがEMS(Electronics Manufacturing Service)事業を行っていますが統計上の表の分類は卸売りです。同じく商業分類のユニクロ(ファーストリテイリング)はSPA(Speciality Store Retailer of Private level Apparel)ですが株式欄…

第5回産学官連携推進会議で内閣総理大臣賞を受賞する並木精密宝石は、レコード針開拓の歴史が輝き続けていますが、今は医療内視鏡で世界シェア8割、携帯電話の振動モーターでも世界シェア4割の小さな世界トップ企業です。小さな池の大きな魚とはこのような企業のことを指すのでしょうか・・。

並木精密宝石の精密モータ http://www.namiki.net/ 中間財のモーター(電動回転機)は、用途別に産業用、家電・車載用、小型、精密(電子部品)の4分野に大分類できますが、日本企業の世界シェアが高いのが、摺り合わせ型の製品である精密モーターと制御機器…

2007年のイメージで、中間財で約30兆円前後の半導体デバイスを製造するために、マテリアル系生産財で約3兆円規模の工業材料が調達され、そのうちの約4割弱−1兆円前後がシリコンウエハーです。日本のお家芸産業に加わったシリコンウエハーですが、今現在の日系ウエハーメーカの世界シェアは6割ぐらいとのことです。21世紀に入ってからは太陽電池の光電変換セル向けの需要も鰻登りです。かなりの長期に亘って持続しそうな勢いです。

20年前の1985年頃に筆者もシリコンウエハー業界の方々と係わりを持てた経験がありますが、当時はまだワッカーやモンサントといった海外の強豪もいて「利益なき繁忙」を続けておられる印象でした。世界シェアもまだ3割ぐらいだったような記憶が残って…

日本国の産業別の世界シェアは、耐久消費財<中間財<マテリアル系生産財と川上に近づくほど高くなっていきます。営業プロセスの主要部分である顧客関連のプロセスを理解する上でも、また海外展開を考える上でも、このことは大きな意味を持ちます。

携帯電話機に代表される情報通信機器の事例で、日系企業の世界シェアは3割弱ですが、中間生産財(中間財)の部品やデバイスとなると6−7割、マテリアル系生産財の素材ではもっと高くなると推察できます。2006-05-06で触れた四日市のプレス金型の製造企業で…

日本のお家芸ともいえる自動車とエレクトロニクスの両業界の主要部品である電装部品・エアコン熱交換器他の電機部品・電子部品・・・等々、中間財の製造で多用される銅の2次製品(電線・伸銅品・銅箔など)で価格急騰が続いています。1次製品である銅地金の国際相場急騰の玉突きです。1次製品の銅地金は、LMEなどの定期市場で取引されるコモディティ商品です。日本企業は「円高のお蔭で輸入価格の高騰が緩和されている分、諸外国の企業よりはまだ恵まれています」が、それでも今回の銅地金の相場急騰はあまりにも急峻といえます。

天然資源の銅鉱石を製錬し精錬することで製造された1次製品の銅地金を加工した2次製品が電線や伸銅品です。電子回路基板の回路部を構成する銅箔や半導体リードフレーム、精密コネクタの端子など、高品質分野では日系企業が世界シェアの過半を維持していま…

自動車業界に関し、完成車企業が内製する中間財を除くと、グローバルな中間財取引の規模が約70〜80兆円と推定できますが、これは東京都や韓国のGDP相当の規模です。この中で日系部品企業のグローバルシェアは20%ぐらいのようですから、これは福岡県やタイのGDP相当の規模となります。

日本自動車部品工業会の「自動車部品出荷動向調査」だと、02年度国内の出荷額は10兆8千億円です。プレス部品・シートなどの車体部品が24.8%と最大で、以下駆動・伝導および操縦装置部品(18.4%)、電子燃料噴射装置などのエンジ部品(15.…

日系企業が世界シェアの7割を獲得している電子部品の各社(京都企業で京セラ・日本電産・村田製作所・ロームなど、半導体パッケージングで新光電気・イビデン・日本特殊陶業・・)の競争戦略に関し、産業アナリストの林隆一氏が電子材料2005年4月号に寄稿してくれた次の戦略モデル分類が参考になります。

産業アナリストの林隆一氏は、電子部品15兆円の受動部品・変換部品・接続部品の分野で、持続的に成功してきている企業を以下のように分類しています。 日本電産・京セラ・イビデンが、誰よりも早く当たり前のことを当たり前に行う[シンプルルール戦略]。…

日本の得意芸といえる自動車とエレクトロニクスの融合が「中間財取引」を通して急速に進んでいます。自動車産業のグローバル規模は約150兆円で2003年の中国のGDP相当、電機業界もほぼ同規模で中国のGDP相当、この両業界を合計した300兆円はドイツのGDP並みの規模となります。この大きなグローバル市場を舞台にした日本の得意二分野の融合で、ハイブリッド車のような新しい基本設計コンセプトが生み出されることとなり、様々な産業連関の波及効果も生み出されていくことになります。

薄型テレビを生産するための中間財、例えばキーデバイスのパネル(中間財)を生産するために、スパッタリング装置やMgO蒸着装置、分析装置・・などの耐久生産財とマテリアル系生産財が調達されます。

更には[マテリアル系生産財]を製造するためにも様々な耐久生産財(装置)が使われます。 [中間生産財(中間財)]を製造するために[耐久生産財]と[マテリアル系生産財]の両方が調達される。 [マテリアル系生産財]を製造するためにも[耐久生産財]…

消費財であるPDPテレビは、中間生産財(中間財)であるPDPパネル・PDPドライバーモジュール・給電や制御の回路モジュール・シャシーパネル(アルミ製品)・バックパネル(鋼板製品)・・・等々、を組み立てたものです。

中間財のキーデバイスである[PDPパネル]の製造は、東レとの合弁会社である[松下プラズマディスプレー]が生産を担当していますが、松下プラズマディスプレー社に対して高品質の[硝子基板]や[電磁波シールドフィルム][表面フィルム]などのマテリア…

良い電子部品は良い材料から(よい中間生産財は良いマテリアル系生産財から)。

電波新聞3月31日付の報道によると、3月30日に京都で行われた村田製作所創業者・故村田昭氏(2月3日逝去84歳)の「お別れの会」で京都商工会議所会頭の村田純一「村田機械」会長が述べられた弔辞「独自の製品づくり、良い電子機器は良い電子部品か…

松下電器の生産財営業に関して、03年度の産経新聞では、インダストリー営業本部の海外通信デバイス営業総括部で戸沢美香子リーダー率いる営業推進チームが、ノキア向け営業プロセスの関係構築と継続的改善を進めているトピックスが紹介されてました。

同チームは、マイクロホン、モータなどの電子部品の供給で、ノキア向けの販売を30億円から500億円にまで拡大したこと、ノキア米国工場からベストサプライヤーとして表彰されたこと、が紹介されていました。 松下電器は「中国で売上高1兆円を実現」を目…

松下電器は世界有数の消費財企業ですが、同時に世界有数の生産財企業としてハイブリッド車や携帯電話端末機にデバイスやセンサーなどの中間生産財(中間財)を供給しています。耐久生産財の電子部品実装機や溶接機でも高いシェアを有しています。松下電器はインダストリー営業本部と設備営業本部でこれらの生産財を販売しています。

松下電器は2010年に「グローバルエクセレンス10兆円企業」の実現を目指していますが、中間生産財(中間財)を基軸にして消費財やサービスとのシナジーを追求する成長戦略です。 04年度連結決算では、松下電器の連結売上高8兆7千億円の3割、2兆5…

B2Bの産業財取引の中で、製造のために行われる生産財取引を、川下から川上へと遡ると、①消費財メーカーと②中間生産財メーカーの売買取引へ、更に②中間生産財メーカーと③マテリアル系生産財メーカーの売買取引へと、更にはマテリアル生産財メーカーと資源会社の売買取引にまで遡れます。

川上に近いマテリアル系生産財メーカー(上記③)が中間生産財メーカー(②)に対して行うマテリアル系営業では、生産財取引の特徴が凝縮されていますから、消費財取引や消費財マーケティングとの差異をより鮮明に把握することができます。