耐久消費財の自動車に関し、1970年代の排ガス規制を端緒として進化が始まった電子化ですが、ハイブリッド車や環境対策ディーゼル車が登場し、C&C技術の進化でテレマテックスも加わり、自動車の電動化・電子化・情報化の流れに弾みがついています。
自動車は従来のメカトロニクスの基盤の上に重畳的にエレクトロニクスが中核技術になりつつあります。自動車の電子化は環境・省エネ、快適、安全、をキーワードに進化してきましたが、ハイブリッド技術とC&C技術の進化は、顧客関連のプロセスと営業プロセスの進化も促しています。例えば、東海地区ではメカトロニクスをコア技術とした多くの地場企業が発展してきましたが、トヨタの調達に占める付加価値額のウエイトでは低下が続き、東海地区以外からの付加価値購入額が増え続けているものと推察できます。トヨタは調達の側面からも「三河のトヨタ」から「ニッポンのトヨタ」「世界のトヨタ」へと進化が続いているものと推察できます。
8.で自動車とエレクトロニクスの融合、9で電装化・電子化・ハイブリッド化のトレンド、12.で自動車向け金型、25.で車載モーター、37.で東海地区自動車部品向け生産財流通を断片的に記載してきましたが、「電動化・電子化・情報化を担う車載デバイスとマテリアル系生産財」という視点から再整理してみたいと考えます。