2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧
日本は73で前述の通り世界人口の3%で世界GDPの1割をアウトプットしていますが、レアメタルについては15で前述の通りレアメタル世界消費の3割を占めています。特に本稿で着目する高付加価値な高級素材や高機能部材のマテリアル系生産財の製造では様々なレアメ…
上述のレガリート銅鉱床に関しては「開発が順調に進めば2011年に日本企業初の権益100%の海外銅鉱山が誕生する。PPCが費やす初期投資は約6億ドル(720億円)。」と発表されています。 権益100%の自山鉱を獲得する重要性が高まっています。資源メジャーによる鉱…
供給構造の変化を示す事例で銅鉱石の場合、海外資源メジャーで上位7社の生産シェアは1990年代の3割が、現在は5割に拡大しています。上述通り、米フリーポート社がフェルプスドッジ社を買収し、ニッケルでは、鉄鉱石の最大手で伯のリオドセ(CVRD)がインコ社を…
今週2007年1月23日にニッケル価格が史上最高値をつけました。ロンドン金属取引所(LME)の現物相場でトン40千米ドルの大台突き抜けとなりました。電気銅の国内建値は2006年5月に史上最高値のトン1百万円を付け、今は750千円に下落しましたが、2002年の230千円…
産経新聞2003年7月7日付で「佐々木会長は、立教大学を卒業してバンクオブアメリカ勤務を経て1968年に両親が経営する佐々木電機製作所に入社。父の寛一さんは早川電機工業の技師から独立。昭和30年には音響機器用のマイクロモータを開発。需要はどんどん増え…
谷啓製作所は、金型の受託製造から自社開発の「指を切らない缶蓋」で新天地を切り開いたそうですが、感動を禁じえないリアルな記述なのでそのままで以下に引用します。。 谷啓製作所は当時、家族6人で経営する金型業。今は指を切らない缶蓋を開発したことで…
固有技術を蓄えてきておりながら下請け仕事に甘んじてきた事例も多々あったようです。固有の技術や技能を活かしてセールスによるキャシュ獲得を実現するための武器が生産財マーケティングです。オーナーの燃えたぎる職人魂でピンチをチャンスに換えて七転八…
生産財を供給する製造業や商社の顧客関連のプロセスや営業プロセスもますますグローバルあるいはグローカルに広がっていくことになります。 電機と電子の業界で2000年前後の転換点を象徴したのがアイワモデルの失敗です。海外シフトでコストダウンすることだ…
平成15年の日本国統計をみると、製造業の外資系は製造出荷高で19兆3千億円、雇用が236千人です。因みに日本国の製造業全体ではGDPの2割、製造出荷高が276兆2千3百億円、付加価値が100兆1千1百億円、雇用が8,658千人です。日本から出ていくグローバル化と併行…
日系企業の海外展開で製造業が占める割合は、海外売上高は141兆円の凡そ半分で71兆3百億円。韓国のGDPと同じ規模です。雇用は、海外雇用3,776千人の凡そ8割強で、3,114千人です。 雇用吸収力が高い製造業のグローバル又はグローカル展開は、民間人の交流の機…
マテリアル系の基幹材料や部品・デバイスのスパイラル展開とイノベーションで世界の最先端を走り続けるためには、国内では先端製品の開発・試作・製品化・量産を維持していかねばなりません。そのためには大企業だけでなく、ものづくり支援プロセスを形成す…
米国は、サービス産業が基幹産業です。金融や映像、インターネットのように世界を相手にして稼いでいます。しかし日本国の場合には、製造業に代表されるものづくり産業が基幹産業です。経済のサービス化が進むにしても、例えば日本語と英語の普及度合い一つ…
営業力を構成する要素に関し、生産財と消費財の違いは「生産財では、QCDS((品質・コスト・デリバリー・サービス)とE(環境品質)などで組織的購買が行われる」点が、消費財との違いです。 生産財取引を特徴づける組織的購買や購買センターの概念については2006…
製造業の国際競争力に関し、日本が突出しているのは、電子材料とか部材とも表現されることが多いマテリアル系生産財の領域です。 天然資源から元素を抽出したり合成したマテリアルを下地材料にして、更に様々なノウハウを組み込んで高機能化した従来でいえば…
日本国の競争力を支える製造業の付加価値額に関し、川上の化学・非鉄・鉄鋼からは製造業の2割が、川下の電機と主に自動車の輸送機械からは製造業の3割がアウトプットされています。これらを合計すると製造業の5割をカバーします。 日本国全体の付加価値額で…
営業とは「事業を営むこと」ですが、組織の分業では主に「セールスとマーケティング」の機能を指します。日本国の付加価値(GNP)の4割は製造業と製造業由来の派生産業が稼ぎ出していますが、書店では消費財分野を対象とした本ばかりが並んでいます。 生産財と…
2006年は3月17日の初稿から年末の71稿で年の瀬を迎えました。投稿を通して想いを強くしたのが、日本のもの造り競争力の源泉の一つは「材料を良く知り、これを組み合わせて使いこなす」点にあるということです。例えば、筆者が生産財営業で駆け出した1980年代…