青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

ものづくり競争力

2014-11-22 195-2/2 ニッポン経済と解散総選挙

今回のアベノミクス解散総選挙(2014.12.14)は、財務省を頂点にした明治以降の官僚中央集権政治の終わりの始まり、スイスやフィンランド、あるいは江戸時代の日本の諸藩のように道州レベルの「広域地方政府が政策と成果を競う地方分権」へのトレンドの変化点…

171.ものづくり競争力で日本企業の強み

日本企業の全球化に関し、中国生産は地産地消対応が主となり、輸出拠点としてはタイやベトナムなどのアセアン諸国とインドやブラジルのウエイトが高まっていきそうです。国内の雇用拡大は政府の仕事ですが、手腕を欠いた政治家と朝日新聞やNHKの国益毀損の捏…

165. 日本国財政問題 改革まったなしなのに・・・

日本国の政府債務がついに1千兆円の大台を突破したそうです。団塊以上の世代は“税金や年金・医療などの社会保険コストの食い逃げ”と“次世代の若者への付回し”を止めるべき時期にきています。 次世代の若者に“重税と雇用不安をつけ回していく”今の不健全な社…

160-3/3. 創エネ・蓄エネ・省エネ 今はまだ日本が強い

温暖化ガス対策の内訳で、創エネ、蓄エネ、省エネの三拍子ともに今は日本企業が強い分野ですが、激化していくグローバル競争と資源問題からの制約を含めて油断はできません。 現在進行形のパラダイムシフトによって、成長戦略のキーワードは、環境・エネルギ…

148-2/2. グローバル化と雇用維持

日本国の持続的繁栄のために必要なのは持続的なイノベーションと国内投資です。日本のGDPの4-5割を生み出す製造業の国内投資縮小はGDP縮小と雇用縮小をもたらします。 今回の世界同時不況で、自動車を始めとする日本の製造業の海外シフトが再び加速する可能…

140-3/6. 生産財営業の標的=次の成長分野

生産財営業の標的となる次の成長分野について、日本国内を起点として成長していく分野と製品の記述を進めていきます。 産経新聞2009年1月10日付はパナソニックが9日に行った経営方針説明会で大坪文雄社長の説明「2009年は、創業1百周年となる10年後に、世界…

2007-06-16 86-4/4 日本の強みは機能材料・機能部材

国際競争力が強い日本の製造業の「裏の競争力」の一つが、資源から元素抽出されたマテリアル生産財に更なる機能と価値を付加してマテリアル系生産財に仕立て上げるプロセス技術です。 松下電器の材料開発に関し、2005年9月1日付電波新聞は「パナソニックエレ…

85-3/4 非鉄精錬7社のスパイラル進化

非鉄精錬7社の歴史から産業構造がスパイラルに進化していく様々な事例をみることができます。 非鉄製錬企業の多くが40年前に一度ピークアウトして、30年前に構造不況業種といわれるようになり、長い忍耐の時代からのスパイラル展開で、今はグローバル市場で…

82-3/4 FPD生産用フィルム部材 綜研化学やツジデンときもと

FPDフィルム向け粘着材でジャスダック上場の綜研化学、バックライト向けフィルムではツジデンやきもと・・・まるで小さな池の大きな魚のような企業です。 綜研化学に関し半導体産業新聞2007年4月4日付は「現状のラインでは粘着材及び微粉体の生産が追いつか…

82-2/4 FPDパネル向け生産財 大阪ガスや触媒化成工業など

FPDパネル向けマテリアル系生産財で大阪ガスや触媒化成工業は世界唯一の供給者です。 83で大阪ガスが液晶カラーフィルターで使用されるフルオレンで唯一の供給者であると前述しましたが、北九州市に主力事業所を展開する触媒化成工業もFPDの表面低反射コート…

80-4/4 TFT-LCDの生産性で露光プロセス

液晶テレビの主要デバイスであるTFT-LCDの生産性を高めていくヒントに関し、大型化すればするほど投資が巨額になっていく露光プロセスの投資生産性をいかに高めていけるかがキーのようです。 液晶パネルの投資生産性に関し、DisplaySerch社のCharles Annis氏…

80-3/4 PDPの生産性 松下電器と富士通日立プラズマ

プラズマテレビの主要デバイスであるPDPの生産性を高めていくヒントに関し、松下電器と富士通日立プラズマディスプレイ(FHD)の説明をレビユーしてみます。 Electronic Journal 2007年1月号は両社へのインタビュー記事を掲載していました。PDP首位の松下プラ…

経済効果が大きなハイブリッド車や薄型テレビ、次世代ゲーム機・・等々では様々な既存技術を組み合わせた統合的イノベーションが膨大な付加価値を生み出しています。

81から薄型テレビの派生需要でターゲット材、画素形成部材、機能性フィルムなどを青草新吾流に俯瞰してみましたが、何れも付加価値の多くはISO9001で言えば設計開発(7.3)と製品実現の計画(7.1)に加えて、分析・改善(8)の改善・改良の積み重ねから生み出され…

中小企業の下請けからの脱出に関し、産経新聞が「東京都の石原新太郎知事が折に触れて引用する谷啓製作所」を2006年5月7日付で紹介していました。

谷啓製作所は、金型の受託製造から自社開発の「指を切らない缶蓋」で新天地を切り開いたそうですが、感動を禁じえないリアルな記述なのでそのままで以下に引用します。。 谷啓製作所は当時、家族6人で経営する金型業。今は指を切らない缶蓋を開発したことで…

グローバル化による下請単純賃加工の需要縮小に関し、奮起したオーナーが新製品開発や業態転換で乗り切った数々の実例は「営業能力の心技体」と生産財マーケティングの両方の事例を提供してくれています。

固有技術を蓄えてきておりながら下請け仕事に甘んじてきた事例も多々あったようです。固有の技術や技能を活かしてセールスによるキャシュ獲得を実現するための武器が生産財マーケティングです。オーナーの燃えたぎる職人魂でピンチをチャンスに換えて七転八…

電子部品を含む電機の業界では対中投資リスクからの分散先として再びアセアンへの投資が増えています。

生産財を供給する製造業や商社の顧客関連のプロセスや営業プロセスもますますグローバルあるいはグローカルに広がっていくことになります。 電機と電子の業界で2000年前後の転換点を象徴したのがアイワモデルの失敗です。海外シフトでコストダウンすることだ…

日本国がものづくり競争力を維持していくためには「生産財で基幹となるマテリアル系の材料や部品・デバイスをグローバルに供給し続けること」が必要条件です。

マテリアル系の基幹材料や部品・デバイスのスパイラル展開とイノベーションで世界の最先端を走り続けるためには、国内では先端製品の開発・試作・製品化・量産を維持していかねばなりません。そのためには大企業だけでなく、ものづくり支援プロセスを形成す…