マテリアル系生産財
リチウムイオン電池(LIB)は「平成元年(1989)にソニーが世界初の上市」を行い、上市から31年を経て「発明者の一人である旭化成/吉野彰さん」のノーベル賞受賞が決定しました。・・平成元年とは、中国の八九六四(天安門事件1989.6.4)の年でもありました。民主…
日本国の企業力と稼ぐ力を高めて日本を良くしていきましょう。「良い企業組織」が生産性を高めて富をもたらします。2000年以降は自動車産業が下支えしてくれました。これからは農業や水産業、林業が賑わい、道州制などの地方分権での中核都市のコンパクトシ…
生産財の材料調達に関し、大陸中国に進出した多くの企業が"貿易協定で不利な日本からの輸入"を圧縮する動きが強まっています。 187-2/2.Industry:大陸中国での材料調達で"日本以外からの非日本調達材"今回2012年9月の大陸中国の反日運動、特に9月15日の青島(…
日本も米国のように「貿易収支の赤字を、対外資産からの配当や金利で埋め合わせる」経済構造に移行しつつあるような気がします。2010年度ITI統計でみると、日本企業の対外直接投資残高は83.1百億ドル。直接投資からの収益受取額は3.82百億ドルで下術の通り9…
日本企業の全球化に関し、中国生産は地産地消対応が主となり、輸出拠点としてはタイやベトナムなどのアセアン諸国とインドやブラジルのウエイトが高まっていきそうです。国内の雇用拡大は政府の仕事ですが、手腕を欠いた政治家と朝日新聞やNHKの国益毀損の捏…
輸出なかりせば“食べていけるのは3千万人くらい”といわれる日本列島の産業と雇用の縮小をできるだけ食い止めていきたいと切に願うものです。日本の“国内生産と雇用の最後の砦”といわれてきた素材産業ですが、アジア需要をどこまで囲い込めるのか正念場を迎…
日本のGDPの4割を支える製造業の中でも極めて競争力が高い“素材・部材”の産業の中でも、特に銅産業(鉱山・製錬・圧延)については、資源の希少性が高まることで、国家存亡の戦略的な産業へと重要性が高まっていくものと推察します。 これから起こる未来に影響…
iPadやスマートフォンの普及は、電子部品と電子デバイス、それらで使われる部材・素材にとって新たな需要を生み出しています。 筆者/青草新吾自身は、IPadには携帯電話端末の普及が始まった頃のような革新性を感じますし、スマートフォンには、ノートパソコ…
太陽光発電システムに関するニュースが日常的に報道される今日この頃ですが、当産業分野での日本勢の強みは何と言っても“材料・部材の全般”と“一部の製造装置”です。 太陽光発電システムとは、太陽電池(PV)を使った発電システムのことですが、太陽電池を製造…
日本の鉄鋼製品メーカーは、日本国の温暖化ガス排出の4割を占める産業界では電力と並んで排出ウエイトが高いのですが、トン当たり排出量では世界最小であることに加え、排出削減に貢献する創エネ・蓄エネ・省エネの素材と部材(マテリアル系生産財)を世界に供…
世界の鉄鋼産業が“日本の鉄鋼産業並みのエネルギー効率”を実現すれば、それだけで4%排出国の日本一国分の排出削減ができます。 日本は、温暖化ガス排出量で世界の4%を占める4%排出国です。4%排出国の日本の国内排出量を部門別にみると、直接排出量の側面か…
蓄電デバイスではリチウムイオン2次電池や電気二重層キャパシタ(EDLC)など、発電デバイスでは燃料電池や太陽電池など、これらエネルギーデバイスは日本文明の伝統に育まれたマテリアル系の素材・部材技術に支えられています。 パナソニックがリチウムイオン…
日本の製造業で、国内生産と雇用創出の最後の砦は“素材と部材”のマテリアル系生産財です。リチウムイオン電池の部材は日本企業が世界シェア8−9割を占めています。 最近のリチウムイオン電池の開発動向について、オートモティブエナジーサプライ社は電波新…
HEV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)のものづくりは、日本文明の強みでもある“内向きな役割の精緻化”を象徴していると考えられます。 日本文明とは、古神道を源流として、輸入された仏教や儒学を独自に日本化して独自に発達させ、明治以降は、近代西洋を和…
日本の産業集積で勝利の方程式は“強い素材と部材を使ったデバイス”ですが、今まさにテイクオフしつつあるのがSiC(炭化ケイ素)ウエハーとSiCを使ったSiCパワーデバイスです。 前頁158で新日鉄子会社の新日鉄マテリアルズがパワーデバイス向けのSiC(炭化ケイ素…
中国や台湾で展開する日本企業や、パソコンや半導体で実力をつけてきた台湾企業が次の成長ステージに向けての準備を強化しています。 日本の電子部品産業では、昨年のリーマンショック以降、新工場建設の延期や中止の発表が相次いでいますが、人間の生活に必…
電子部品の小型・高密度化、低背化、鉛フリー対応の進展で景気波動の影響を受けながらも基調としてはスーパーエンプラの需要拡大の方向です。 樹脂製品のグレード(品質等級)は大雑把には、汎用品、エンプラ、スーパーエンプラといった三階層で構成されますが…
一般電子部品の主要品目の接続部品が需要拡大していくことで、特殊鋼製品と伸銅品の需要が伸びていきます。 日刊産業新聞2008年10月28日付で日鉱金属の精密圧延ユニット長/小田正二氏は特殊鋼と伸銅品の両セグメントに関し「特殊鋼の高機能ステンレス材は電…
電子機器内部の実装、半導体デバイスや電子部品を搭載する電子基板(プリント配線板とモジュール基板)も進化が続きます。 プリント配線板(プリント回路板)とは「絶縁層としてガラス布などの基材にエポキシ樹脂などを含侵させた複合素材のプリプレグに配線材料…
電子製品のバリューチェーンとサプライチェーンに関し、電子基板の主要部材である電解銅箔の動きを通して、電子基板が組み込まれる電子製品の動きが見えます。 電子基板に関しては、電子基板の製造で使われるマテリアル系生産財の部材については06年6月の32…
携帯電話をより薄く、小型化するために電子基板と実装技術の進化が続きます。 携帯電話の電子基板向け銅箔では、主に携帯電話に使用される高密度ビルドアップ基板ではレーザービア加工の加工性が高いことから樹脂付銅箔が使用されていますが、半導体産業新聞…
世界の携帯電話端末の色柄やデザインの多くが、日本写真印刷やサンアロー、新規参入で福井県の秀峰など・・日本企業に支えられています。 東証上場で京都市の日本写真印刷は、成型と加飾の2工程を同時処理するIMD(In-Mold Decoration)のナンバーワン企業で…
電子部品の精密スイッチで世界シェア7割を獲得している日系メーカー各社は、高品質のステンレスやスーパーエンプラなどの部材を調達しています。 携帯電話の操作スイッチの殆どがメタルドームバネを使用したスイッチです。精密スイッチメーカーからは、シー…
省エネへの期待が高いLED分野に部材(マテリアル系生産財)を供給する企業に係る報道を以下に抜き出してみます。 三菱化学のLED向け素材への本格的参入に関し日経新聞2007年11月17日付は「三菱化学は、約50億円を投じ2008年度にも、発光部分を支える基板と光の…
本稿は、日本のものづくり競争力と日本的な心や文化の関係を、素材とデバイスの中間のファジーな領域で付加価値を高める機能(役割)を担う部材(マテリアル系生産財)の数多の事例から拾い出していこうとしています。 強い競争力を持つ部材(マテリアル系生産財)…
HDD円盤製造の最終工程のサブストレート研磨と磁性層形成でも部材の進化が続きます。 ブランクを研磨する研磨剤のシリカゾルに関し、半導体産業新聞2007年4月25日付は「日揮と旭硝子の共同出資で1958年に設立された触媒化成工業の北九州工場は、(サブストレ…
HDD円盤(HD/ハードディスクあるいはメディア/成膜された磁性媒体)は、素材(アルミ板・板ガラス)から型抜きされたブランク(成型)が研磨されてサブストレートとなり、サブストレートに磁性層を成膜する工程を経て製造されます。 円盤(HD)の製造工程は、上述通…
HDD円盤(HD/メディア)のアルミ円盤とガラス円盤に関し、2.5インチ以下の小径円盤の割合が高まるにつれてガラス円盤の割合も高まっていきます。 電子産業アナリストの武野泰彦氏(電子材料2007年4月号)によると、2005年度のHDD生産実績3.8億台に対し、円盤需要…
HD(ハードディスク)あるいはメディアともいわれるHDD円盤に関し、外販市場トップの昭和電工は、円盤事業を同社の成長ドライバーと位置づけています。 昭和電工の円盤事業に関し半導体産業新聞2007年8月15日付は「昭和電工は世界初で垂直磁気記録方式の量産を…
HDD(固定磁気ディスク装置)の記憶容量を決定する磁気ヘッドと円盤(HD/ハードディスク)は水平分業と垂直統合が混在する分野です。 HDD磁気ヘッドの供給に関し、116で前述したアルプス電気の片岡政隆社長は電波新聞2007年9月18日付で「HDD用ヘッド事業分の8百…