青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

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108-2/3 HDD用ハードディスクと磁気ヘッド

HDD(固定磁気ディスク装置)の記憶容量を決定する磁気ヘッドと円盤(HD/ハードディスク)は水平分業と垂直統合が混在する分野です。

HDD磁気ヘッドの供給に関し、116で前述したアルプス電気の片岡政隆社長は電波新聞2007年9月18日付で「HDD用ヘッド事業分の8百億円他事業でカバーするメドは立ちつつあります。これまでヘッド事業が稼ぎ頭だったため、利益面では今年度が底と公表しています。HDDヘッドで培ってきた技術人材活用し、次のビジネスを創出していくのが重要です。例えばMEMSを利用した空気圧センサーは、HDDヘッド浮上量を最適化するための空気圧検知のセンサーで使用されますが、HDD用ヘッドに使用してきた設備が役立ってます。HDDヘッドは円盤が回転して起きる空気の力でヘッドが浮上する仕組みであるため、例えば高い山の上など気圧の低いところで使用するとヘッドの浮上量が減少しますから、浮上量を最適化するのに使われます。」と述べておられました。
HDD磁気ヘッドユニットの構成部品であるHDD磁気ヘッドサスペンションの供給では、京都のサンコールが開発したモバイル用新製品に関し日刊産業新聞2007年7月13日付は「トーションプレートを支持点としたバランス構造の採用で耐衝撃性を従来比2倍まで大幅向上させ、バランサーマスの長さを短くすることによる共振周波数の向上を実現した。08年度から本社工場で量産を開始し、09年度で20億円の売上を見込んでいる。」と報道していました。
HDD磁気ヘッドユニットの構成部品であるHDD磁気ヘッド駆動モータに関し、HDDの小型大容量化をもたらした要素技術の一つがネオジム系磁石の登場でした。磁石の中で最強の磁力を持つネオジム磁石の原料となる希土類は80と75で前述の通り中国が生産の8割を占めています。76で前述したアルコニックス系のアドバンストマテリアルジャパン(AMJ)の中国合弁に関し日刊金属特報2007年8月21日付は「アルコニックスはAMJが日立金属住金モリコープ中国有研希土新材料股份有限公司と中国河北省と希土類磁石合弁会社を設立することで合意しと発表した。中国の相次ぐ輸出抑制策を受け、日本向けの原料調達が難しくなっており、中間製品であるネオジム-鉄-ボロン磁石合金の生産を行うことにした。」と報道されていました。
HDD磁気ヘッドユニットの構成部品であるHDD磁気ヘッドモータ・キャリッジに関し、日刊産業新聞2007年8月24日付は「フジクラはHDD部品のキャリッジ製造事業で、泰国(タイ)の電子部品製造子会社(LTEC)の工場を拡張すると発表した。フジクラ電子電装事業の連結売上高は2007年3月期で24百億円、うちHDD用部品約2百億円で、10年度に4.3百億円を目指す計画。フジクラ社長によると、0.85インチ径や1インチ径の小型HDDはフラッシュメモリーへ代替が進んでいるが、家電製品やパソコンに搭載される3.5インチ径や2.5インチ径のHDDは引き続き需要の増加が見込まれる。」と報道されていました。
日本メクトロンのHDD向け部品実装事業に関し電波新聞2007年8月24日付は「日本メクトロンは泰国子会社(MMCT)でHDD向けフリップチップ実装を開始してから生産規模が急激に拡大した。現在の生産規模は月間18百万個。今後はHDD向けに特化した生産体制から、今後はHDD、民生機器、自動車を3本柱に実装事業を拡大していく。」と報道されていました。