青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

2011-01-01から1年間の記事一覧

184.日本企業の国際化が“素材や部材を含めた産業集積レベルでの国外シフト”の段階に入ったことで、国富の源泉が輸出から“対外直接投資からの受取額”にシフトしつつあります。

日本も米国のように「貿易収支の赤字を、対外資産からの配当や金利で埋め合わせる」経済構造に移行しつつあるような気がします。2010年度ITI統計でみると、日本企業の対外直接投資残高は83.1百億ドル。直接投資からの収益受取額は3.82百億ドルで下術の通り9…

183. 公務員天国でギリシャと大阪

“欧州危機に火をつけた役人天国のギリシャ”みたいなことにならぬよう、“役人天国の大阪市や財務省”には改心をして公務員改革と歳出削減に取り組んで欲しいものです。2011年11月27日に大阪で行われる大阪府知事と大阪市長の同日ダブル選挙が、日本を行政破綻…

182. 工作機械産業で「すでにおこった未来」

耐久生産財を代表する工作機械でも、自動車などの耐久消費財の国外生産拡大に引き続いて、国外生産の動きが活発になってきました。 FA産業機械の市場動向を通して産業構造の変化が見えてきます。特に工作機械業界は、強い国際競争力に支えられて、輸出一辺倒…

181. 松下幸之助翁 無税国家論

故松下幸之助翁の真骨頂は「政治とは国家の経営。国を破産に追い込むような政治を何とかせねば」との危機感と「1百年後からは金利収入だけで予算を組める無税国家論」です。松下政経塾出身の野田総理は、増税の前にやるべきことがあるはずです。 日本の政・…

180.創エネ産業俯瞰

エネルギー問題は、生産財営業の視点からは創エネ、省エネ、蓄エネという三つのセグメンテーションで把握できます。 エネルギーの安定供給は、産業を維持し発展させていくための必須の必要条件です。エネルギーについての科学的で論理的な知見が必要です。特…

179. 台湾から戦後世界と日本を俯瞰

8月15日は、日本敗戦の日であり、同時にドルの金兌換停止で円が360円の固定相場から変動相場に移行した日であり、台湾では終戦で日本に放棄された日です。 8月第1週に台湾を訪問しましたが、宮崎駿監督の“千と千尋の神隠し”の湯婆婆の屋敷と町のモチーフにな…

178.自動車部品産業の部材現地調達

日本の自動車産業の国外展開に関し「自動車部品の現地生産」に連なる「部材の現地調達」が急拡大していますが、本来は十分に国外生産を維持できるアイテムまでもが、低俗政治と低俗報道による六重苦からこれはたまらんとばかりに国外脱出してしまわぬよう・…

177. 日本の会社の現場力と、未熟なジャーナリズムと資本主義

日本が強いのは「現場力」ですが、弱いのが「政治」。日本で政治が機能しないのは、なあなあなのでリーダーを選ぶのが苦手な国民性と、対立する意見の両方を掘り下げていく取材ができないジャーナリズムの未熟さが大きな病因と考えます。 日本の何が駄目なの…

176. 台湾とEMS

21世紀に入ってからEMS(電子機器受託製造)が大きな存在になりました。2009年の生産額ベースでは世界の電子機器生産90兆円の3割相当の24兆円を占め、最大手が台湾のHon Hai (鴻海)です。 筆者/青草新吾は4月第2週に、久しぶりに台湾を訪問しました。1999年9…

175.東日本大震災 2011.3.11

自然災害としての1次災害への復旧・復興では、不作為による2次災害や、誤った政策による3次災害を起こさぬよう、また復旧・復興のためにも経済活動の一層の活性化を進めねばなりません。 被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。筆者/青草新吾は3月11…