青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

加工流通と調製加工

121-2/2 携帯電話端末向け精密スイッチ  

電子部品の精密スイッチで世界シェア7割を獲得している日系メーカー各社は、高品質のステンレスやスーパーエンプラなどの部材を調達しています。 携帯電話の操作スイッチの殆どがメタルドームバネを使用したスイッチです。精密スイッチメーカーからは、シー…

114-1/3 組織生産性で分業

規模の経済が働く機能別分業の組織デザインでは、トヨタ自動車に代表される職能別組織と、松下電器(パナソニック)に代表される事業部制組織がモデルを提供してくれています。 自営業などの一人組織の中には、ISO9001(業務品質)の認証取得にチャレンジされる…

95-3/3 パワーデバイス部材でSiC基板

パワーデバイスの基板材料では炭化シリコン(SiC)のウエハーへの期待が高まっています。 SiC単結晶基板を用いた製品開発に関し、米クリー社が日本インターに基板を供給し、日本インターがSiCを用いたSBD(ショットキー・バリア・ダイオード)の製造販売を開始す…

93-3/3 エコキュートと自然冷媒ヒートポンプ

エコキュートは自然冷媒のヒートポンプで大気の熱を回収し活用するオール電化の目玉の一つですが、高圧の自然冷媒を使うことから新規の派生需要が生まれています。 日本国の二酸化炭素排出量に関し、97で前述通り家庭部門が14.5%の175百万トンを排出している…

92-1/4 営業プロセスとIT

生産財流通ではIT活用によるSCM(サプライチェーンマネジメント)が普及したことで、一般材(コモディティ)の領域では顧客企業による調達先集約(集中購買化)が進む傾向にあります。 2006.10,7付記事で前述しました鉄鋼製品のコイルセンター(以下コイルセンター)…

81-3/4 FPDパネル向けでマテリアル系生産財と耐久生産財

FPDパネルの生産数量では台湾や韓国が日本を凌いでいますが、FPDパネルを製造するためのマテリアル系生産財と耐久生産財では日系企業群が競争優位を維持しながら次世代事業群の柱を育成中です。 装置各社はFPD分野で獲得した収益で次世代の柱を育成中ですが…

薄型テレビの派生需要でガラスに関し、耐久生産財の加工設備も進化が続きます。

大型液晶向けガラス基板のエッチング装置」に関し、日経新聞2006年6月2日付で「ワイエイシイが第八世代対応のガラス基板を加工できる縦横2メートル超で世界最大のエッチング装置を開発した。エッチング装置は、ガラス基板の表面に形成した薄膜を削り、回路を…

PDP光学フィルターのトップランナーは旭硝子と三井化学です。実態との乖離が目立つ産業分類や株価欄で言えば異業種対決となります。

旭硝子は反射防止フィルム(商品名:アークトップ)とガラス板を自社製造し、電磁波シールドについては81と82で前述のスパッタリングでフィルム原反への透明導電膜の成膜を行い、これらをラミネートしています。旭硝子の最終出荷工場として精密貼り合わせを旭…

液晶パネルの製造で使われる偏光板は「限りなく機能部品に近い部材(マテリアル系生産財)」といえます。

液晶パネル1枚当りで2枚の偏光板と4枚のTACフィルムが使われます。偏光板とは特定方向に直線偏光することで「一定方向の光だけを通す」機能を素材に付加した機能性フィルムです。PVA(ポリビニルアルコール)のフィルムにヨウ素や染料、テレビ向けではヨウ素の…

生産財営業のQCDSで、D(デリバリー)とS(サービス)に関し、液晶パネルの部材メーカーは最大需要国の韓国と台湾で拠点強化を進めています。

生産財営業のD(デリバリー)とS(サービス)では、競争が激しくなってくると顧客と自社サービス拠点との近接性と可触性の重要性が高まります。DとSの定石は現地代理店や自社出荷拠点の設置などで、ハイテク素材で言えば最終組立と出荷検査、自動車部品材料でい…

アルミの2次製品である軽金属製品(アルミ圧延製品)の流通に関し、最近では中国での事業展開が活発化しているようです。

日本アルミニウム協会の発表によると、日本のアルミニウム圧延製品の06年度需要は2360千トンで、板類が57%の1340千トンで3割強がアルミ缶、1割強がアルミ箔、押出類が43%の1019千トンで6割がドア・サッシ向けです。 軽金属製品(アルミ圧延製品)の加工流通で…

生産財流通の機能の高度化や複合化に関し、非鉄製品専門商社大手の山崎金属産業は東芝セミコンダクター社の子会社(姫路東芝電子部品)との技術提携でタイのアユタヤでリードフレームの生産を開始したそうです。

山崎金属産業の場合には非鉄製品「流通」大手と紹介されることが多いようです。商社を流通と表現する場合には問屋系商社のことを指すようで、ペーパーマージンと仲介取引のイメージが強い総合商社系から差異化された表現のようです。 山崎金属のタイ現地法人…

自動車生産の集積が進む九州では、鉄鋼製品の加工流通の機能強化が進められています。

日刊産業新聞2006年9月26日付で「関包スチールは福岡で大型スリーターを新設した新工場を稼動させた。建材向けに加えて、コイルセンター機能を強化し自動車向けの対応も考えている」と報道していました。 日刊産業新聞2006年6月23日付では、自動車産業の拡大…

キロ商材のステンレスに関し、トン商材の鉄鋼製品と同様に[全国ステンレスコイルセンター工業会](JSCA メンバー35社・41事業所)があります。

日刊産業新聞2006年6月29日付で、山田邦夫理事長は「ステンレス協会などの協力を得て、品質検査技士研修制度を導入することや、梱包資材に関する取り組み、資材の共同購入など案件はいくつも出ている。コストダウンについては普通鋼のコイルセンター並みのコ…

トン商材の鉄鋼製品の加工流通に関し、例えば薄板切断加工業者は[全国コイルセンター工業組合]を組織しています。

ピークの平成2年度には国内全鋼材需要量7千6百万トンの30.6%、2千3百万トンをメンバー117社で加工したということですから、鉄鋼製品の流通における存在の大きさが判ります。 全国コイルセンター工業組合 事業の概要:鉄鋼メーカーの製造する広…

トン商材の鉄鋼製品の営業プロセスと顧客関連のプロセスに関し、川下の大手需要家による集中契約や集中購買が拡大することで、多くのコイルセンターで受託加工の比率が高まる反面で、製品販売の減少が続いているようです。

鉄鋼製品のコイルセンターは、サイズ合わせの調製加工と商社機能を併せ持つことで利便性を提供してきましたが、今現在では、調製加工に機能集中が進み、販売の商社機能が低下しつつあるようです。

2006.10.1 生産財流通で特殊鋼商社のウメトク

生産財流通で特殊鋼商社に関し、2006.7.10付で記述したウメトクは、商社機能と調製加工のシナジーで成長発展を持続しているモデルといえそうです。 ウメトクが加工流通で行っている調製加工に関し、日立金属のホームページでは「(天津の拠点では」切断機、…

生産財流通で特殊鋼商社に関し、独立系で東証一部の佐藤商事は電子材分野で電子基板向けマテリアル系生産財の販売事業を拡大しています。

佐藤商事は、加工流通で丸棒・鋼板の切断、溶断、機械加工などの調製加工もこなし、主要顧客のいすずや日野などトラック分野で強みを発揮していますが、鉄鋼製品や非鉄金属に次ぐ柱が電子材料とのことです。 日刊産業新聞7月13日付で「佐藤商事はハガネから…

薄型パネルの駆動を制御するドライバーICのアセンブリーサービス事業も拡大しているようです。

ドライバーICアセンブリー事業に関し、半導体産業新聞の2006年8月9日付で、ジェネシス・テクノロジーの三浦雄三社長は「需要動向によっては、06年内に月間組立能力を1-2百万個増やし、11-12百万個にすることも検討したい。・・中略・・PDPドライバーのTCPア…

トーメンを合併した豊田通商は「トヨタ生産方式の考え方で、総合商社とは一線を画した商社像を目指す」ようです。

日刊産業新聞06・4・4付の鉄鋼欄で紹介された豊田通商の清水順三社長の以下インタビューは、豊通の得意領域と特徴を理解する上で参考になります。 (トヨタ自動車へのロジスティックス・サポートについて) ○記者質問:金属部門の①鋼板加工、②アルミ溶湯…

生産財流通に関し、東海地区の自動車部品向けでは摺り合わせ型の加工流通の多様なモデルを見ることができます。

大雑把に俯瞰すると、30千もの単体部品が1千もの機能部品に統合されていく製造プロセスで、マテリアル系生産財や耐久生産財の流通では摺り合わせ型の調整加工やデリバリー(QCDSのD)が行われています。豊田通商で「作業服を着た商社マン」という現場重視を表…

東海地区の生産財流通に関し、自動車部品向けでは、36で前述の地場深堀りグループに加えて、大阪方面からの準地場グループの展開も活発です。

前述の名古屋の槌屋、光洋マテリカ、江口巌商店・・等の地場深堀りの加工流通企業群と比較すると、これら大阪方面からの準地場グループは、部品の扱いが得意なようです。 黒田電気が電材や化成品系で成長軌道を持続しています。東洋物産は自動車向け金属ファ…

生産財の加工流通に関し、東海地区の自動車部品向けでは、ジャスダック上場の明治電機、名証2部の東海物産、非上場で光洋マテリカ、槌屋、江口巌商店・・等々、年商で3−6百億円規模の地場中堅の商社が、流通加工の調製加工や商品開発で独自能力を高めながら様々なものづくり支援プロセスを形成しているようです。

江口巌商店(名古屋市南区明治一丁目) 江口巌商店の扱い品目は、自動車用塗料ですが「独自の製品開発を行うメーカー機能」を標榜。ものづくり支援プロセスの調製加工で「塗装機械に合わせた調製や配合」を行っています。創業は戦前で明治40年に船舶用品の…

生産財流通における「派生需要の連鎖」を見ていく上では東海地区の自動車部品向けマテリアル系生産財の加工流通が参考になります。

マテリアル系生産財の調製加工で、キロ商材の樹脂製品ではコンパウンドや着色加工、アルミ製品や伸銅品などの非鉄金属製品及びステンレスなどの特殊鋼製品ではスリット加工や熱処理、トン商材の鉄鋼製品ではコイルセンターやシャーリングの調製加工が一大産…

旧くは鉄鋼製品分野で、コイルセンターによる加工流通の一大プロセスが形成されましたが、産業構造の進化発展とともに、前述の太陽電池向けシリコン製品の事例のように様々な分野で流通加工プロセスが形成されては、そこから更なる進化を遂げていくことになります。

供給側のマテリアル系生産財の製造の上工程は資本集約型の設備産業である場合が多く、種々雑多な下工程を外部化することで生産性を高めることができます。また相対する顧客側の中間生産財(中間財)の製造は、多品種少量、あるいは多頻度納入である場合が殆…

太陽電池向けシリコン製品の生産財流通に関し、マテリアル系生産財であるシリコンを製造する企業の各顧客向け調製加工が外部化され、中間財の太陽電池製造企業の前工程の流通加工プロセスとしてのスライス事業が立ち上がって拡大途上です。当分野で加工流通事業を担うのは、東証二部の石井表記や大阪富士工業、及び他数社です。

マテリアル系生産財であるシリコンウエハーの生産財取引に関し、シリコン製造企業と中間財の太陽電池製造企業が取引を決定した後は、シリコン製造企業は、上工程で製造したインゴットを加工母材としてスライス事業者に供給し、前述の加工流通を事業化した各…

素材の調製加工を担う加工流通や、金属や樹脂の成型を担う外注加工は、自然の河川で言えば本流に流れ込む混然とした支流に相当します。生産財流通のサプライチェーンとバリューチェーンは、自然の河川とよく似ています。

川上の細流に相当する幾つものマテリアル生産財(原料に近い素材)が合流してマテリアルからマテリアル系に高級化されたマテリアル系生産財(パフォーマンスを高めた素材)となり、これらマテリアル系生産財が合流して本流が形成され、本流には更に支流から…

生産財流通の調製加工に関し、電子基板の生産で使用されるMRO間接生産財で、基板づくりの穴あけの工程で使われるアテ板(フェノール積層板)の製造企業である日本デコラックスは「これまで以上に顧客の希望サイズにカットし、納入するスタイルが増えている」と半導体産業新聞6月14日付で報道されていました。

上記事例では、製造業者自らが調製加工を行っているようですが、標準化による[規模の経済]とカスタマイズによる[コストパフォーマンス]の両方を追及するために、旧くは鉄鋼製品でいうところのコイルセンター、新しきは太陽電池向けシリコン材でいうところの…

シリコンウエハーは、川上から流れを追うと、原料から多結晶シリコンのインゴットが製造され、この多結晶インゴットから単結晶シリコンのインゴットが製造されます。単結晶のインゴットをスライスしたウエハーにエピ加工などのマテリアル系のノウハウを駆使した調整加工を加えて半導体デバイスメーカーに供給されます。これに太陽電池による太陽光発電向けの需要が加わったのですが、ソーラー発電向けは、多結晶シリコンも単結晶シリコンも両方が使われています。

シリコンに関し、経営者やビジネスパーソン向けには以下の懇切丁寧ブログがお薦めです。 http://blogs.yahoo.co.jp/camonohasi555/33244681.html 東邦チタニウム『応援ブログ』」 シリコンものづくりの担い手は、川下から遡ると、単結晶製品で信越化学(信越…

生産財の商社や加工流通企業の場合には、マテリアルが語源であろうと推察できる造語もかなり使われているようです。ジャスダックに上場したばかりのアルコニックスは単純明快な造語だと感じました。

以下、マテリアル系生産財の工業材料を扱う貿易商社や加工流通商社。 アルコニックス(06年4月にジャスダック上場したばかり。非鉄金属製品の貿易商社、社名はアルミの「AL」銅の「Co」ニッケルの「Ni」輝ける未来への夢の「X」を組み合わせた造語…