青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

81-3/4 FPDパネル向けでマテリアル系生産財と耐久生産財

FPDパネルの生産数量では台湾や韓国が日本を凌いでいますが、FPDパネルを製造するためのマテリアル系生産財と耐久生産財では日系企業群が競争優位を維持しながら次世代事業群の柱を育成中です。

装置各社はFPD分野で獲得した収益で次世代の柱を育成中ですが、FPDスパッタリング装置世界シェア9割アルバックの諏訪社長は電波新聞2007年1月22日付で「全売上の4割を占めるFPDスパッタリング装置に匹敵する事業の開拓を目指す。注力するのは1)ハイブリッド車向け基幹部品や太陽電池などのエネルギー環境関連装置、2)光学膜・化合物半導体・MEMS・高密度実装などのデジタル家電部品製造装置、3)カスタマーサービスビジネス、4)中国市場開拓、の4本柱。時代を先取りするベストワン企業を目指す。」と述べておられます。
また液晶パネル向けカラーフィルターなどの部材ではパネルメーカーの内製化志向が高まっていますが、部材販売から装置販売への販売品目や業態の転換もみられるようになりました。東レは販売品目をカラーフィルターの部材販売から耐久生産財の装置販売にシフトするそうです。カラーフィルター製造用スリットコーターに関し、半導体産業新聞2006年11月1日付で「東レ携帯電話向けの(カラーフィルター)ではポリイミドの特性を活かして他社のアクリル製との差異化を図り世界シェア20%超でトップだが、第5世代以上の大型液晶メーカー自身がカラーフィルターを内製化する傾向が強いため、液晶メーカーへの装置提供でビジネスを構築している。第5世代以上カラーフィルターラインで、東レは同装置の世界最大のシェアを維持」と報道していました。