2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧
韓国での生産展開に関し、ジャスダック上場の倉元製作所はガラス基板の調整加工「切る・磨く・成膜する」の加工メーカーですが、電波新聞2007年2月26日付で「ドイツのガラスメーカー、ショットが75%出資、TFT-LCD用ガラス基板メーカーの倉元製作所が25%を出…
ガラス業界で収益率トップの日本電気硝子は、2006年3月に「主力販売先の松下電器の尼崎新ライン稼動に併せて滋賀県高月事業所でガラス製造の二基目の窯を100億円投じて新設し、42型6枚取り換算で月産800千枚から1600千枚に倍増し、切断や加工など後工程でも1…
大型液晶向けガラス基板のエッチング装置」に関し、日経新聞2006年6月2日付で「ワイエイシイが第八世代対応のガラス基板を加工できる縦横2メートル超で世界最大のエッチング装置を開発した。エッチング装置は、ガラス基板の表面に形成した薄膜を削り、回路を…
液晶パネル製造の露光で使うフォトマスクのガラス基板に関し「ニコンが第八世代など大型パネル向けで本格参入する。材料は純度が高い石英ガラス。これまで自社の石英ガラスを切り出して外部に研磨を委託して基板として納入していたが、神奈川県サ寒川町の新…
ガラスもマテリアル系で進化が続きます。旭硝子の06年12月期決算の事業別内訳は電子・ディスプレーで営業利益792億円/売上高4766億円、ガラスが営業利益465億円/売上高8153億円、とのことです。
統計上の業種分類はガラス・土石ですが、実際の事業の中身はスパイラル進化で統計分類とは大きく異なる内容です。半導体産業新聞2007年3月28日付は「旭硝子は電子・ディスプレーとガラスが特に順調に推移、FPDガラス基板はTFT液晶用及びPDP用ともに堅調に推…
81から薄型テレビの派生需要でターゲット材、画素形成部材、機能性フィルムなどを青草新吾流に俯瞰してみましたが、何れも付加価値の多くはISO9001で言えば設計開発(7.3)と製品実現の計画(7.1)に加えて、分析・改善(8)の改善・改良の積み重ねから生み出され…
PDPのEMI(電磁波シールド)フィルムは、銅箔の精密エッチング製品を貼り合せたラミネートフィルムで量産開始されましたが、生産数量が拡大してくるとフィルムに導電薄膜を成膜した成膜フィルムへと移行し、更に各社各様の様々な工法が提案されています。 フォ…
旭硝子は反射防止フィルム(商品名:アークトップ)とガラス板を自社製造し、電磁波シールドについては81と82で前述のスパッタリングでフィルム原反への透明導電膜の成膜を行い、これらをラミネートしています。旭硝子の最終出荷工場として精密貼り合わせを旭…
PDPの最前面のAR(反射防止)フィルムでは85で前述の日本油脂が世界シェア7割で一強ですが、大日本印刷や富士写真フィルム、住友大阪セメントなどが挑戦しているところに松下電工の参入も報じられています。 PDP光学フィルターは上述の反射防止(AR)フィルムと…
顧客関連プロセスと連動した組織内のプロセスに関し、ISO9001に沿って整理すると92で前述した暗黙の要求事項や組織が必要とする追加要求事項など製品に関連する要求事項の明確化(7.2.1)に基づく、新しいQCDSの様々な設計開発(7.3)が行われます。 PDPで使われ…
営業プロセスに関し、生産財と消費財の差異の一つに2007-03-10 付記事(81)で前述の営業技術の機能があります。 先進的な半導体商社の多くが営業の職能をFME(Field Marketing Engineer)、FSE(Field Sales Engineer)、FAE(Field Application Engineer)と分類し…
半導体産業新聞は2007年2月28日付で韓国の偏光板メーカーに関し、ディスプレイバンク社の「韓国メーカーは2006年に25%を供給した。2007年は約30%に伸びて、全世界偏光板供給能力4億56百万㎡の内訳で1億25百万㎡を供給するだろう。」との見通しを紹介していま…
液晶パネル1枚当りで2枚の偏光板と4枚のTACフィルムが使われます。偏光板とは特定方向に直線偏光することで「一定方向の光だけを通す」機能を素材に付加した機能性フィルムです。PVA(ポリビニルアルコール)のフィルムにヨウ素や染料、テレビ向けではヨウ素の…
位相差フィルム素材は、古河系の日本ゼオンが自社開発のCOP(シクロオレフィンポリマー)を溶融押出で加工したゼオノアフィルムを開発し市場投入を本格化したことで、それまで独走していたJSRのアートンと逆転してトップに躍り出たと報道されています。それま…
偏光板と貼り合せて使われる防眩・映りこみ防止(AG)フィルム、TACフィルムと視野角向上(WV)フィルム、位相差フィルム、配向フィルム、輝度向上フィルム・・の世界シェアの殆どを日系企業が占めています。
映りこみ防止(AG)フィルムでは大日本印刷が世界シェア7割で独走、視野拡大フィルムは富士フィルムが9割、TACフィルム(偏光板保護膜フィルム)では富士フィルムが8割、残りをコニカミノルタオプトが供給しています。 TACフィルムは偏光板のPVA偏光子を挟んで物…
日東電工社長の竹本正道氏は競争戦略について「液晶フィルムは面積が大きくなればなるほど作るのが難しい。当社は比較優位にある。フィルムは半導体と違って製造設備を持っていればどうにかなるという代物ではない。ノウハウが他社との競争に打ち勝つ上での…
光学フィルムの搬送や打ち抜き時で汚れや傷を避けるために保護シートが使われますが、日立化成工業の生産拡大が続いているそうです。半導体産業新聞2007年1月10日付は日立化成の光学シート用表面保護フィルムに関し「日立化成の同フィルムを含む粘着フィルム…
薄型テレビは携帯電話などに比べると面積が大きいので膨大な派生需要を育み続けていること48と49で前述の通りですが、電子基板向けに関し、58でFPCではテープ基板の需要が伸張していること、57で絶縁基材のポリイミドフィルムで宇部興産の供給能力拡大を前述…
反射防止(AR)以外でもTFT-LCDでは位相差フィルムを積層するための剥離フィルムや偏光板の保護フィルム、バックライト用高反射フィルムなど、PDPでも電磁波防止フィルムや近赤外防止フィルムなどで使われているようです。 半導体産業新聞2006年11月1日付で「…
Electronic Journal 2007年1月号の記事はマテリアル系に着目する筆者/青草新吾にとってもシーズのスパイラル進化とマーケティングの関係について参考になりました。 「液晶テレビはAG(映りこみ防止)フィルムを使うことで(画像が)白っぽくなり黒が本当の黒で…
製造付加価値額の産業別で、化学産業が自動車を含む輸送機械を逆転し最大産業に踊り出たこと43で前述の通りですが、化学産業の主要な成長ドライバーの一つが薄型テレビ向けフィルムです。様々なプレーヤーが群雄割拠して様々な得意技で様々なアプリケーショ…