青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

日本油脂はPDP向け AR(反射防止)フィルムでシェア7割のナンバーワンですが、PDP向けで成功したAR処理のスパイラル展開で今度は液晶テレビに展開しているそうです。

Electronic Journal 2007年1月号の記事はマテリアル系に着目する筆者/青草新吾にとってもシーズのスパイラル進化とマーケティングの関係について参考になりました。
液晶テレビはAG(映りこみ防止)フィルムを使うことで(画像が)白っぽくなり黒が本当の黒でなくなっているが、AR処理を加えることで液晶テレビのより良い画像が実現される」と日本油脂が提案営業を展開しているそうです。
スパイラル展開については「日本油脂では、ARフィルムをはじめ、これまで世の中にない製品を開発し、市場を自ら創造してきた。PDP用ARフィルムは、約10年前に開発に着手し、1998年に販売を開始してシェア7割を獲得。PDPに加えて2005年よりLCD向けでもLCD用ARフィルムの販売を開始。携帯電話やLCDモニタではすでに採用され、更にLCD-TVでの採用をめざしている。」そうです。
反射防止(AR)フィルムとは、PETフィルムハードコート反射防止(AR)層の二層を形成し保護フィルムを貼りあわせ、裏側に粘着層を形成し剥離フィルムを貼りあわせた構成とのことです。マテリアル系の技術開発ということでは「反射防止機能を付加する技術そのものは眼鏡やカメラでは目新しいものではなかったが、PDP用では大面積均一にしかも大量に生産を行うのが障壁だった。独自のウエット処理による連続薄膜コーティング技術の開発により、大量生産でコーティング厚さ100nmの±2%の均一性と圧倒的なコストダウンを実現した。」そうです。