青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

165. 日本国財政問題 改革まったなしなのに・・・

日本国の政府債務がついに1千兆円の大台を突破したそうです。団塊以上の世代は“税金や年金・医療などの社会保険コストの食い逃げ”と“次世代の若者への付回し”を止めるべき時期にきています。

次世代の若者に“重税雇用不安つけ回していく”今の不健全社会保険制度税制労働規制を急いで改革していかないと、日本国が破綻してIMF管理下に入ることが避けられなくなってしまいます。国家破産の危機に際しては、政治家が超党派挙国一致で改革に乗り出してほしいものです。政府債務残高殆どに責任がある自民党は清く反省し、民主党目先の票集めのために“小沢ポピュリズム”が発動した“子供手当”、“高速無料化”、“アルバイト農家への戸別補償”を停止して、より大きな効果を生み出す支出に変更すべきです。膨大な税金の無駄遣いは、経営責任を問われない役人(官僚自治労)と族議員による政官癒着裁量行政こそが温床です。ハコモノ国土交通省医療福祉厚生労働省ODA外務省温暖化PETボトル環境省・・・と際限がない無駄遣いが続いています。役人は、本質的には“自分たちの裁量利権が増えるデフレ大好き”ですから、デフレもなかなか止まりません。
日本国を衰退の方向に引っ張る悪しき負の力の一つが、日本国一般会計3割を占める社会保障支出です。裁量的な手続きを増やして福祉行政食い物にする政官癒着(族議員・官僚・自治労)が中抜きバラマキを拡大していく中で、“もしかすると明日はわが身か”と思えるような“本当に必要とする方々には届いていない”事例が散見できます。社会保障支出が増え続ける割には、多くの国民が将来に不安を抱えたままです。筆者/青草新吾は、税金も社会保険料も、経済的に困っている低所得層への再配分は、OECD諸国で普及している事務的な“還付方式・税額控除(負の所得税)”で行うべきで、役人による裁量を必要最小限に止めるべきと考えています。2008年に北海道滝川市で、生活保護費の一部として介護タクシーなどとして2億円もの通院費を支給していた事件が報道されたことがありましたが役人に裁量余地を大きくするから使命感を欠いた無責任な役人によって支払われた事件といえます。最近では生活保護費を不正受給させてピンハネする貧困ビジネスが摘発されましたが、これとて役人による“杓子定規無責任裁量行政”の間隙を突いたにすぎません。上武大学教授の池田信夫氏がVOICE[2010.July]で「自民党は高度成長期の福祉システムを放置した。民主党は“コンクリートから人へ”などと称して最大の無駄を行おうとしている。・・・・ミルトン・フリードマンは、福祉行政無駄を排除して効率化を徹底する抜本策として、全ての“役人による裁量的な福祉行政”を止めて、同じ原資で“負の所得税”に回す提案を発表した。民主党は(負の所得税の考え方をつまみ食いして)、自民党が放置した高度成長社会型の福祉システムを補完する方策として(中身を摩り替えて)提案している。・・・福祉官僚のみならず、民主党の支持母体である自治労も“効率化で仕事が減る”ことを嫌う。・・・“日本の福祉行政”は、“多くを企業に押し付け”てきた。だから失業保険を払ってこなかった零細企業職を失った人は、職を失うと滑り台のようにホームレスに追い込まれてしまう。そもそも国家が行うべき公的な福祉を“私的な企業に押し付けて支えるシステム”には“無理”がある。貧しい人を救うには、“負の所得税”を個人に直接給付することで、現行の企業への押し付けから“社会が個人を守るシステム”に変えていく必要がある。“負の所得税個人への直接給付増やす”とともに、“役人による裁量的な福祉支出削っていくべき”である。このまま無原則なバラマキ福祉を続けていると世代間の不公平で勤労者の質は低下し、日本経済破綻する。  」と寄稿しておられましたが筆者/青草新吾は強く賛同します。そもそも“現行生活保護システムそのものが誤り”です。少しでも働いて収入を得ると、罰のように生活保護を打ち切るという制度・・・役人(官僚と自治労)の思考回路は狂っているとしか思えません。生活保護も“還付方式・税額控除”に切り替えて、役人による裁量を必要最小限とすべきです。生活保護受給者にとっても多少の収入が増えれば助けになるし、もっと収入が増えて生活保護(負の所得税)も不要になれば、公的支出も減らせます。
菅直人内閣は“社会保障充実で、雇用を創出し、経済成長ももたらす第三の道”を発表しましたが、第三の道とは、役人によって膨大な利権と無駄が生み出される新たな公共事業変質しかねない危険な政策です。民主党がいう“需要サイドから入る”のは間違いでないにせよ、供給サイドで肥大化した“官(官僚と自治労)の改革”とセットで実行されなければ、膨大で無駄な支出が繰り返されるだけです。学習院大学鈴木亘氏が日経新聞2010年6月18日付で「社会保障を、中長期の成長戦略に位置づけるのは間違っている。例えば介護には、税金現役世代の保険料が入っている。社会保障は、自動車や電機のような産業とは違うから、経済成長の牽引役にはなりえない。社会保障は、必ず既得権益となり、公費支出固定させる。成長戦略や景気対策を狙うのであれば、公費支出を伴う社会保障よりも、例えば、医療混合診療を解禁し、保険で用意する最低限の医療最低限の介護に加えて、自己負担個人のオプション上乗せするというように、自己負担の医療や介護が増える分には健全だ。  」と寄稿しておられましたが賛成です。
社会保障制度の視点から税制社会保険制度の関係について、筆者/青草新吾が有効であると考える改革案は、“富の再配分税金で”行う原則を徹底すること、社会保障事業の赤字解消のために医療や介護などのサービス料を中所得層レベルに値上げし、値上げとセットで“低所得層への生活支援として還付方式・税額控除(負の所得税)”を行うこと、還付方式・税額控除を行うことで“役人による裁量的なバラマキ最小限にする”こと、以上の3施策です。日本における根本的な問題は“まともに支払う人があまりにも少ない”ということ、及び“税金で行うべき再配分”を、厚労省役人(官僚と自治労)と族議員が、“社会保険裁量的に再配分”する制度にしてしまっているということに尽きます。
例えば、ストックの老後資産を持つ富裕層でも、フローで賃金収入がなければ、受けるサービスに対しての支払いはとても安くて済みます。今の税制も社会保険も、フローの所得に応じて徴収され、サービスに対する対価の支払いは低所得層に合わせた料率になっているからです。対価の支払い(料率)は中所得層に合わせて設定すれば赤字額が減少します。低所得層には還付方式・税額控除(負の所得税)などで補填する安全ネットを張ることで生活支援できるのではないでしょうか。税金や社会保険料フローの賃金ベース徴収され、医療や介護の利用者支払いは、フローの賃金ベースで“低所得層に合わせた料率で支払う”のですから、収支が赤字になるのは当たり前です。これに役人による中抜きも行われるのですから一層の赤字へと膨らみます。繰り返しますが、サービス料率を中所得層レベルとし、低所得層への支援は、役人の裁量と事務量を減らすべく、還付方式・税額控除で生活支援すればよいのではないでしょうか。“賃金収入はなくとも資産を持つ高齢者”や“所得を少なく申告できる自営業者”にも、負担を求めるためにも、固定資産税相続税からの負担を高めるべきではないでしょうか。“賃金収入はなくとも豊かな老後資産を持つ老人”や、民主党の鳩山元総理のように“所得を申告しないで払うべき税金を払っていない富裕層”などにも源泉徴収される勤労者と同等に税金を払ってもらわねばなりません。
日本国の付加価値雇用の大部分は企業が生み出していますから、健全な企業こそが国の経済基盤の礎です。共産党のような企業性悪説や企業と国民の二分論は論外ですが、日本の行政は、あまりにも企業経営足を引っ張るようなことばかりしています。農林水産省は、“少数派だがやる気に燃える専業農家”への支援よりも、“農業はアルバイト程度だが多数派の兼業農家”を相手にしたバラマキに熱心で、そのために輸入自由化に反対し、各国とのFTA(自由貿易協定)を妨害し、多くの日本企業を不利な競争条件に追い込んでいます。国際感覚を欠いた財務省は、稼いで納税する企業に対し、世界最高の重税負担を強いても、申し訳ないでもなく、平気でそ知らぬ顔です。日経新聞2010年5月29日付によると「日本の主要企業税負担額の割合49%で突出して高い。ちなみに米国29.9%独34.4%英国36.0%で、法定実効税率の格差よりも、実際の会計処理上の負担額の格差が大きい。」と日本の法人に対する重税ぶりを伝えています。環境省は、利権拡大のチャンスとばかりに“炭酸ガス25%削減”だの、環境税だのとはしゃぎ回っています。日本株式会社の間接部門のムダ取りとスリム化を進めて、日本の衰退と若者の雇用縮小に歯止めをかけていかねばなりません。