液晶テレビとプラズマテレビの原理を比較すると、動画ではPDPのプラズマテレビが優れています。静止画像で勝る液晶テレビのTFT-LCDですが、動画ともなると1千倍のスイッチング速度を持つPDPに追いつくのは容易ではありません。
PDPがLCDよりも原理的に優位なのが動画品質と視野角の2点です。
動画と静止画像の品質の違いに関し、デジタルカメラ(DSC)に代表される静止画像ではピクセル数(画素数)が画像品質を決めますが、テレビの動画品質ではピクセル(画素)のスイッチング速度で画像品質が決まります。PDPはTFT-LCDの約1千倍の速さで画素(ピクセル)のオン/オフ切り替えができるそうです。
動画の画像品質に関し、PDPで世界トップを目指すサムスンSDIのPDP事業部門で副社長の沈任洙氏は「フルHDでは消費者の誤解が多い。写真のような静止画像であればピクセルが多いほどクリアな画像が得られるが、テレビ動画では、各ピクセルのスイッチングの速さが画像の質を左右する。」と電波新聞2007年2月9日付で説明しておられました。
視野角に関し、改善著しいTFT-LCDにおいても、未だに未解決なのが上下からの視野角です。例えば液晶テレビを下から仰ぎ観ると画像がはっきりしませんから飲食店などの業務用などでは液晶テレビは不向きかもしれません。