青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

生産財企業の要員に関し、師範級営業プロが持つ営業能力の多くが事業要員(事業ユニットのリーダーやマネージャー)で必要な能力要件と重なっています。例えば大阪商工会議所が推進しているPWAいわゆる段取り力や、ISO9001でいうところのプロセスの設計開発などです。

52で前述の藤本篤志氏は、上位4%(上位2割の中の上位2割)の営業能力は「営業能力=営業知識量+営業センス+グランドデザイン力」でグランドデザイン力が加わっている、と分析し、主な「グランドデザイン力」とは次の五項目であると分析しておられます。

1.営業先に対する改善提案ができる能力、2.商品の次世代を予測する能力、3.営業先に訴求力のある企画書を作成できる能力、4.現状の商品を営業先に魅力的にプレゼンテーションできる能力、5.ライバル社商品の特徴を捉え、自社商品との機能比較を怠らない能力。

これらは心技体で整理してみるとすべて技の項目なので、心と体が抜け落ちています。宮本武蔵の日々鍛錬「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」は有名ですが、人並み外れた心(志)と体(持続するエネルギー)があってのことですから、持続性を伴うグランドデザイン力とは心技体のバランスにおいて発揮されるものです。