薄型テレビの普及でインジウムの3次製品であるITO(インジウム・スズ酸化物)ターゲット材の需要が急増し、派生需要で2次製品の粉末、更に1次製品のインジウム地金の需要が急増しています。
大面積の薄型テレビ、特にTFT-LCDの需要拡大で、カラーフィルターの対抗電極やTFTの表示電極のITOプロセス向けでITO(若しくは代替材)の需要拡大がまだまだ続きます。
インジウム地金の8割が透明電極用のITO(インジウム・スズ酸化物)のターゲット材で、更にITOの9割がTFT-LCD向けで、ITOの残り1割はプラズマテレビのPDPや太陽電池などで使われています。
インジウム地金の用途に関し「2006年度は、透明電極ITOが790t、ボンディング材が60t、その他の一桁需要で9tの化合物半導体、以下で蛍光体、低融点合金、電池材料・・など」とレアメタル・ニュース2007年1月1日付で報道されていました。インジウム地金の07年需要見込みの約800トンに対し、07年の新地金生産が04年比5割増しの427トン、これにリサイクル生産の再生地金が見込み384トン、新地金と再生地金の合計で811トンとなり、需要を賄えます。
再生能力に関しては上述レアメタルニュース2007年1月1日付で「リサイクルメーカーの月産能力は合計80tと推定される。三井金属が竹原工場と三井金属リサイクルの三井串木野鉱山で月20t、福岡のアサヒプリテックが月15t、DOWAの秋田レアメタルが月産12.5t、住友金属鉱山が月10t、横浜のアジア物性材料が月10t・・」と報道していました。