青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

100-2/3 急拡大する世界の太陽光発電システム

太陽電池の発電容量(設備容量)では、ドイツが2005年に日本を抜いて世界最大の太陽光発電国となりました。太陽電池の供給では、首位のシャープが世界最大の工場建設を発表し、世界2位の独Q-Cellsが日本に進出しました。

自然エネルギー太陽光への夢が膨らみます。計算上では、地上に届く太陽光エネルギーの1000分の1(0.1%)で世界エネルギー消費を賄えるそうです。ドイツは、国家の安全保障とエネルギー政策として、原発の増設をやめて自然エネルギー助成金を出すようになり、太陽電池による電力生産が急増しました。
太陽電池の需要は、太陽光発電が生み出す余剰電力の「電力会社による買取方式」で左右されます。日米は、電力の売買を同一メーターで行うネットメタリング方式ですが、欧州韓国は、売買を別々のメーターで行うフィードインタリフ(FIT)方式とのことです。特にドイツは、各家庭からの買取価格高く設定することで、需要を政策誘導しました。筆者/青草新吾は、排出権に国税を投入するくらいならば太陽光発電国税を投入してくれた方が国益上もベターと考えています。その場凌ぎの排出権では何も変わりませんが、政策誘導された太陽光発電はクリーンな発電能力として国内に累積されますから・・・。
太陽電池供給は、日・独・台・中の企業の凄まじい勢いで能力拡大を進めています。とりわけ世界首位のシャープが発表した堺市薄膜シリコン新工場建設は今現在の世界の供給2GWの半分に相当する1GWということでその規模の巨大さに圧倒されました。半導体産業新聞2007年8月22日付は「シャープは、省エネの液晶と創エネの太陽電池を事業の柱として取り組んでおり、2010年3月までに堺市に液晶パネルと薄膜太陽電池の量産工場を稼動させる。太陽電池の年間生産能力は、葛城工場の710MWを上回る1千MW(1ギガW)で世界最大太陽電池工場となる。太陽電池事業に関し09年度売上高5千億円を目標に掲げている。」と報道していました。
太陽電池の供給で世界2位の独Q-Cellsは、創業から僅か7年世界2位に上りつめた急成長企業です。日本オフイス開設狙いに関し、Q-Cellsの日本代表/Bjorn Sandberg氏がElectronic Journal 2007年9月号で「一つ目は、日本国内には経験豊富で先端の原材料部材製造方法サプライヤーが存在するため、購買を念頭に入れて新製品や特殊用途の材料・装置リサーチを行っていく。二つ目は、日本国内で行われている研究開発の恩恵も受けるべく、大学や研究機関と密接に連携を取ることが重要だ。」と、また創設者の一人でCEOのアントン・ミルナー氏が駐在員事務所開設で来日した際のインタビューを半導体産業新聞2007年7月18日付が「創業は1999年で2001年から商業生産開始した。06年売上540百万ユーロだが、53%海外で日本は3-4%。調達では日本企業とペースト、ウエハー、ガラス基板などの取引が続いている。現段階で業界のポジションやシェアを争うことは意味がない。むしろ既存のエネルギーに対して、太陽光発電の価値や競争力を高めることが重要だ。日本とのパートナーシップを強化することで、こうした課題をクリアし、地球温暖化防止に貢献したい。累積生産量で日独が逆転したが、日本が太陽光発電の大きなマーケットであることには変わりがなく、今後必ず活性化するはずだ。」と紹介していました。