非鉄金属産業は、川上で鉱山会社が鉱石の採掘や精鉱などの中間原料を生産し、製造業がこれを素材製品に加工します。製造業は更に電線、伸銅、アルミ圧延、などのサブ業界を構成しています。
住友金属鉱山の福島社長は産経新聞2007年1月17日付で「市況高騰は、中国の急速な経済成長が背景にある。銅やニッケルなどは、中国が国内であまり採れないために世界各地から買い集めている。投機資金も流れ込んだ。非鉄は電線、自動車、電子機器などに使われているが、レアメタルも含めて入手が困難な時代になった。確実な方法は自山鉱を持つしかない。日本の非鉄産業の強みは技術だ。特に鉱石から地金を作り出す製錬技術は世界トップレベルにある。当社の場合、ニッケルなら1%程度の低品位鉱石からでも生産できる。他の国は(技術的な課題をクリアできないことから)予定の生産量が出せずに次々と撤退した。低品位鉱石が未処理のまま放置されている。われわれにはこの製錬技術を活用して新たなビジョンを描いていきたい。」と述べておられます。