青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

94-3/3 省エネデバイスでインバータ

インバータに代表される省エネデバイスの普及でエネルギー効率が高まり、原油消費量や二酸化炭素の排出量の削減が進みます。

パワーエレクトロニクス関連のインバータ化に関し、資源エネルギー庁省エネルギー技術戦略2007では「省エネデバイスの導入が進めば2030年には原油換算年間4466万klもの削減効果がある。」とレポートされています。44百万キロリットルといえば今現在の日本の原油消費量の2割にも相当する膨大な量です。
102で前述のエルピーダメモリ広島地区の事例に関しElectronic Journal 2007年7月号は「(工場のエネルギー消費の55%を占める空調以外の対策では)、先ず1つ目は、変圧器スーパーアモルファス変圧器に換えることで待機電力を1/5-1/6に削減し、定格負荷時で約30%の電力改善を実現し、CO2を約17百トン削減できた、2つ目は動力機器インバータ化による低圧損化で、バルブを全開にして回転数をインバータで調整することに切り替えて消費電力を約20%、CO2を26百トン削減、3つ目は、照明器具低消費電力化で、照明器具約13千台にHf(High Freequency)インバータを導入し、消費電力を約32%、CO2を約15百トン削減している、これら以外にも、真空装置のドライポンプを交流型から直流型に置き換えることで消費電力を48%、約55百トンのCO2を削減・・等々。一方、工場のエネルギー消費の45%を占めるクリーンルームでは、その大部分は湿度と温度の制御に使用されているので、空調効率化が大幅な省エネにつながる。ミニエンバイロメント技術とFOUPの採用で工場内をクラス1からクラス1000にでき、大幅な空調エネルギーの抑制が実現できた。更に高効率FFU(Fan Filter Unit)の導入や空調循環系圧力損失の低圧損化によりクリーンルームの消費電力を1/4にできたという。」と報道していました。