青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

113-3/4 営業力で稼ぐ戦略力と目標実現のチームマネジメント力

本稿は生産財分野の営業力とは、事業要員が持つ稼ぐ戦略力と目標実現のチームマネジメント力の下で垂直分業で多層的に形成されていくものであることを検証していきます。

団体戦生産財営業ではチームメンバー各々の個人の努力や能力がその時々の成果に大きく作用します。生産財営業の一般的な垂直分業では、下位社員セールス中心で、上席に昇格する上位社員ほどマーケティングの割合が高まるとともに、作る製造や創る開発などで内部調整の割合が高まっていきます。生産財営業のミドル以上では、組織の先頭で行動するリーダーシップに加えて、集団を牽引したり押したりするための人間臭さ戦略力(概念思考力)、つまり事業経営の能力も必要となります。74[生産財マーケティングで下請け(mere servant)脱出]で記述しましたが、単なるセールスとは異なり、経営資源の投入配分ではリスク負担を伴いますから、分業が進んだ大企業であっても垂直分業としては、事業の幹部(事業要員)レベルが責任を負うべき仕事となります。
事業経営とは、付加価値を生み続けるために事業要素(製品やサービス営業形態顧客)を持続的に制御することです。生産財営業のミドル以上では垂直分業の役割が事業経営者に近づくことで、事業経営者に求められる能力の必要度が高まっていきます。一方、組織経営とは、事業目的などの価値観とその実現のための経営システムマネジメントシステムを共有し制御することで集団ベクトルを維持または高めていくことですが、こちらもミドル以上ではシンクロナイズする能力の必要度が高まります。