103-3/3 太陽電池向け部材と装置
太陽電池(PV)用の製造装置では、1)ターンキーソリューションでポストFPDを狙う企業群と、2)単体装置で受注を狙う企業群、3)他企業との協業でライン一括受注を目指す企業群が三つ巴で商戦を展開しています。
太陽電池製造装置の営業展開に関し半導体産業新聞2007年10月10日付は「スパッタやCVDなど複数の装置を用いた一括ライン受注を狙うケースでは、アプライドマテリアルズ(AMAT)やアルバックは好調な引き合いを受けている。このほか、洗浄装置メーカーのエス・イーエスも他の装置メーカーと組んでライン一括受注のビジネスを目指す方針である。一方、単体装置で勝負をかけるメーカーは、結晶系太陽電池よりも(109で前述した)薄膜系や化合物、あるいは有機太陽電池を狙っている模様だ。シリコン系とは材料も基板も製造プロセスも変わるうえ、シリコン系にはない新市場を開拓しうるポテンシャルがあるため。実際、有機EL用蒸着装置を得意とするトッキや、太陽電池以外のアプリケーションでフィルム基板の実績があるスクリーン印刷機メーカーがこの分野に熱い期待を寄せている。」とまとめてくれていました。
また同紙2007年9月26日付は、日清紡に関し「日清紡は、結晶系、薄膜系など特性の異なる太陽電池の出力を、一台でより高精度に測定できる新シリーズを開発した。太陽電池用のソーラーシミュレータ(SP1-SUN)に独自開発の照度制御回路(IPS)を搭載したもの。」と、またアプライドマテリアルズ(AMAT)について「5.7m2(2.2mx2.6m)の大型ガラス基板を用いた世界初の薄膜シリコン太陽電池モジュール一環製造ラインを発表した。FPDで実績のあるプラズマCVD装置やPVD装置などからなる。従来までの最大の量産型太陽電池パネルの面積を四倍も上回る。すでに欧州やアジアのカスタマーから同ラインを複数受注している。」と報道していました。