青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

生産財の青草新吾1はリタイア。シニアの青草新吾2は複業で貢献を目指す。

115-2/2 紫外LED

紫外線はねずみや鳥には見えても人間には見えませんが、LEDの進化で紫外線の活用領域が広がっています。

ナイトライド・セミコンダクターUV-LEDの市場開発に関し半導体産業新聞2007年12月5日付は「ナイトライド・セミコンダクターは新たなUV-LEDの用途を開拓した。生鮮野菜貯蔵用UV-LED蛍光灯は、有害紫外線を含まず人体には無害370nm前後のUVで生鮮野菜など生鮮食品を最大一週間ほど長持ちさせることができる。金属探傷検査用高出力ハンディLEDバックライトは、従来の蛍光管式ブラックライトに比べ大幅な軽量化とコンパクト化を達成した。ジェットコースターの脱輪、橋の崩落事故など金属疲労に伴う事故が増える中、電源ケーブル不要で携帯性に優れ一万時間以上の長寿命を達成した。カーエアコンガス漏れ検査などにも活用できる。」とまた同紙2007年8月1日付で同社社長/村本宣彦氏は「徳島大学の酒井士郎教授の技術の事業化を図り、2000年4月に創業、世界初紫外線LED量産技術を確立し、第七期目にして初めて経常利益を計上できた。蛍光塗料を含むドルユーロなど海外の紙幣識別機用の輸出が拡大している。(生産財分野では)紫外線による樹脂硬化(紫外線硬化)の市場は拡大しているが、水銀全廃の流れは確実なので水銀ランプの代替としての紫外線光源の普及が期待される。(照明分野では)赤みが多く温かみのある白色を実現するには、紫外線LEDとRGB蛍光体の組み合わせが、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせよりも最有力と考えている。」と述べておられました。
京都の紫明半導体は、進化が続く青色LEDで「0.2-0.3ミリのチップ上にRGBを作りこみ真の白色光wp提供する」ことを目指しているそうです。設立発起人の山本社長は半導体産業新聞2007年1月31日付で「大学時代まで徳島から一歩も外へ出たことがなかった。高貴な色の紫を連想させる京都から日本発の紫外線LED白色照明技術の世界発信を目指し、05年5月に起業した。当社の技術はSI基板を使うことでチップコストをサファイア基板タイプの半分以下にできる。サンプル出荷は08年3月から。5年後の2013年には50億円以上の売上を目指し、照明市場に打って出る。LEDは日本発祥の技術だ。最近はアジアや北米への技術流出が目立つが、当社の技術でもう一度日本に流れを戻したい」と述べておられました。
LED開発でリーダーシップを発揮してこられた名古屋大学名誉教授/赤碕勇氏のグループが大学発ベンチャーで最大級の企業を立ち上げたそうで半導体産業新聞2007年12月26日付は「創光科学は資本金30億円で設立され、赤碕勇名古屋大学名誉教授、天野教授の技術シリーズを事業化する。会長の一本松氏は、東京大学理学部化学科を卒業、大阪ガス・エネルギー開発部の部長職を経て、ベンチャーキャピタルを設立した。名城大敷地に5百m2のクリーンルームを備えている。創光化学の担う事業領域は、波長200-365nmの高出力紫外線LED(AlGan系)を開発し、最重点攻略分野として、医療・感染症対策などの市場を目標としている。波長365nmを用いた、i線365nm代替製品市場の半導体露光、紫外線硬化・剥離、紙幣・カード認識など、短波長の280nmで工業用炎センサー、254nm(殺菌線)で直接殺菌(蛋白質分解)用途の製品展開が可能。」と報道していました。