電線業界はこの10年間で激変しました。供給面では電線大手6社を中心に業界再編が起こりました。
巻線業界の合従連衡は59で前述の通りです。需要面でも電機分野向け機器用電線と自動車分野向けワイヤーハーネスに軸足が移り、インフラ分野の電力や通信向けのウエイトが低下しました。
日刊産業新聞2007年1月26日付は電線工業会の会長人事に関連して、これまでの慣例では住友電工、古河電工、フジクラ、日立電線、昭和電線ホールディングス、三菱電線工業のいわゆる電線大手6社の経営トップが1年交代で会長職を務めてきたが、今回の任期2年は工業会創設初期以来の極めてまれなケースとなる、と説明して、電線工業会会長で住友電工の松本社長の「工業会の機能やあり方を再考せねばならない。時代や業界の変化に対応した体制づくり、会員ニーズに即応した活動が求められる。」との弁を紹介していました。