青草新吾の惺々著考 glocaleigyo

エコシステム型の生産財営業でイノベーション共創と好社会を目指す。

自動車部品

鉄鋼製品の生産財流通に関し、東海地区では、スーパーリージョナルな豊田通商(東証と名証で上場)や岡谷鋼機(名証で上場)、カノークス(名証で上場)等のグローカルな色彩が濃い地場商社のプレゼンスが高いのが特徴的です。

全国平均ではグローバルな三菱商事と双日の合弁であるメタルワンや伊藤忠丸紅鉄鋼・・等の総合商社と、JFE商事HD、日鐵商事、住金物産、神鋼商事、・・等のメーカー商社が二大勢力ですが、東海地区は、前述のグローカルな地場商社の勢力が強いようです。

生産財流通に関し、東海地区の自動車部品向け流通加工では、専門特化と独自能力でQCDSに励む地場中堅企業と、巨大な地場商社ともいえそうな豊田通商が、さながら複雑系で共存しています。

「作業服をきた商社マン」と比喩される豊田通商は、[36 生産財の加工流通で東海地区 7月8日付]で前述の槌屋、光洋マテリカ、江口巌商店、・・等の地場深堀りの加工流通企業群や37(7月10日付)で前述の大阪方面からの準地場グループとの比較では総合商社的な…

生産財流通に関し、東海地区の自動車部品向けでは摺り合わせ型の加工流通の多様なモデルを見ることができます。

大雑把に俯瞰すると、30千もの単体部品が1千もの機能部品に統合されていく製造プロセスで、マテリアル系生産財や耐久生産財の流通では摺り合わせ型の調整加工やデリバリー(QCDSのD)が行われています。豊田通商で「作業服を着た商社マン」という現場重視を表…

東海地区の生産財流通に関し、自動車部品向けでは、36で前述の地場深堀りグループに加えて、大阪方面からの準地場グループの展開も活発です。

前述の名古屋の槌屋、光洋マテリカ、江口巌商店・・等の地場深堀りの加工流通企業群と比較すると、これら大阪方面からの準地場グループは、部品の扱いが得意なようです。 黒田電気が電材や化成品系で成長軌道を持続しています。東洋物産は自動車向け金属ファ…

生産財流通で、東海地区の自動車部品向けの流通加工は、大雑把には地場中堅企業と豊田通商の地場深堀りグループ、大阪方面からの準地場グループ、全国ネットの鉄鋼製品などの東京本社グループ、に大別できます。

関東や関西の市場と比較すると、地場中堅企業や豊田通商といった地場深堀りグループのウエイトが圧倒的に高い、ということがいえそうです。それだけ自動車部品の調達システムへの顧客適応の障壁が高い、ということなのかもしれません。この点については別の…

生産財の加工流通に関し、東海地区の自動車部品向けでは、ジャスダック上場の明治電機、名証2部の東海物産、非上場で光洋マテリカ、槌屋、江口巌商店・・等々、年商で3−6百億円規模の地場中堅の商社が、流通加工の調製加工や商品開発で独自能力を高めながら様々なものづくり支援プロセスを形成しているようです。

江口巌商店(名古屋市南区明治一丁目) 江口巌商店の扱い品目は、自動車用塗料ですが「独自の製品開発を行うメーカー機能」を標榜。ものづくり支援プロセスの調製加工で「塗装機械に合わせた調製や配合」を行っています。創業は戦前で明治40年に船舶用品の…

生産財流通における「派生需要の連鎖」を見ていく上では東海地区の自動車部品向けマテリアル系生産財の加工流通が参考になります。

マテリアル系生産財の調製加工で、キロ商材の樹脂製品ではコンパウンドや着色加工、アルミ製品や伸銅品などの非鉄金属製品及びステンレスなどの特殊鋼製品ではスリット加工や熱処理、トン商材の鉄鋼製品ではコイルセンターやシャーリングの調製加工が一大産…

電子化が著しい車載用途と携帯電話機に関し、中原捷雄氏は次のような情報を披瀝してくれました。

車載基板に関し、電子基板の上位60社の平均で車載は2−5%ぐらい。それも音響などが多い。最大手は米国のリアシス社で年商280億円規模、日本のCMKが250-260億円ぐらい、泰国のKCEが100億円規模・・。エンジンコントロールや厚銅基板は、日本勢が強い。…

自動車部品ものづくり企業の海外生産への材料供給の支援プロセスは、大まかに以下の三つに大別できます。

まず第一に、重量があって嵩高くて汎用性が高い材料、例えば鋼材薄板製品などは、海外各地に設立された日系の加工流通企業(コイルセンター)が支援プロセスを形成して供給しています。次に、現地調達が難しくて且つ汎用性に乏しい素材は、日本からの輸出で…

中間財の半導体デバイスの製造で供給されるシリコンウエハーの生産財流通に関し、輸出の部分では、三菱商事、三井物産、住友商事が大きな役割をはたしているようですが、同じく中間財の自動車部品の製造企業に供給される自動車部品材料の生産財流通の輸出の部分では、トヨタグループでは豊田通商が大きな役割を果たしています。

トヨタの2005年の世界生産台数7360千台を地域別にみると、海外生産3571千台、国内生産3789千台の内訳です。国内生産台数の流通内訳は、国内販売が1713千台、輸出が2043千台です。世界生産の凡そ半分に相当する4百万台弱を国内生産…

東海地区の生産財流通では、豊田通商が大きな存在感を示していますが、同時に名古屋の名門で日本有数の老舗企業でもある岡谷鋼機や、地元東海地区や大阪出身の中堅専門商社の活躍が際立っているのが特徴です。

これらの企業に共通しているのは「独自の調製機能」の工夫の積み重ねがみられる、ということです。各社各様で様々な「調製加工による支援プロセス」の提案とビジネスモデルが見られます。地元名古屋で、上場企業だと機能材料と電子部品の東海物産、非上場企…

30千の単体部品が1千ほどの機能部品に集約される自動車部品製造のプロセスには様々な支援プロセスが形成されています。

東海地区の自動車産業では、累積進化してきた「独特の取引システム」に基づく取引基準と、2006-4-23で前述のプレス外注など、ものづくり基盤技術による工程分業である「調整加工の支援プロセス」があります。2006-04-09で前述したカテゴリー[関係性コンピタ…

自動車の電装化・電子化・ハイブリッド化とともに、複合成型(インサート成型)で組み立てられた部品の搭載個数が増え続けており、樹脂製品や伸銅品の1台当たり使用量が増え続けています。

絶縁材の樹脂製品(ベースポリマー・コンパウンド・フィルムなど)でも日本企業がリードする品種が増えてきています。例えばECU(電子制御ユニット)は、1台当たり10−40個も搭載されるようになってきていますが、更に増え続けていく基調にあります。…

自動車部品製造企業の製造工程は、高品質のマテリアル系生産財(鉄鋼製品・アルミ製品、樹脂製品・伸銅品・電子材料・・)の供給で支えられています。マテリアル系の生産財では、日本企業しか製造できない品種や、日本企業が世界シェアの大半を維持している品種が数多く存在します。

よくいわれることですが、自動車を川上から川下に辿ると、約30千の単体部品が、1千を超える機能部品に集約され、この1千を超える機能部品が数十のサブシステムへと更に集約されて、最終的に耐久消費財である1台のクルマに組み立てられます。自動車中間…

自動車業界に関し、完成車企業が内製する中間財を除くと、グローバルな中間財取引の規模が約70〜80兆円と推定できますが、これは東京都や韓国のGDP相当の規模です。この中で日系部品企業のグローバルシェアは20%ぐらいのようですから、これは福岡県やタイのGDP相当の規模となります。

日本自動車部品工業会の「自動車部品出荷動向調査」だと、02年度国内の出荷額は10兆8千億円です。プレス部品・シートなどの車体部品が24.8%と最大で、以下駆動・伝導および操縦装置部品(18.4%)、電子燃料噴射装置などのエンジ部品(15.…

京セラは03年1月に「自動車部品プロジェクト」なるクロスファンクショナル組織を編成し、自動車部品の受注を10倍の1千億円規模に拡大することを目標設定し、村田製作所は「無線通信の次は車載」であるとして、車載分野への注力度を高めており、03年10月に住金エレクトロデバイスの大垣の子会社に資本参加して大垣村田製作所に再編、車載LTCCや車載レーダーモジュールの事業化を加速しました。日本電産は、車載モータの売上高を10倍の1千億円に拡大する計画を発表し、着々と事業拡大を進めているようです。

日本の得意芸といえる自動車とエレクトロニクスの融合が「中間財取引」を通して急速に進んでいます。自動車産業のグローバル規模は約150兆円で2003年の中国のGDP相当、電機業界もほぼ同規模で中国のGDP相当、この両業界を合計した300兆円はドイツのGDP並みの規模となります。この大きなグローバル市場を舞台にした日本の得意二分野の融合で、ハイブリッド車のような新しい基本設計コンセプトが生み出されることとなり、様々な産業連関の波及効果も生み出されていくことになります。